鷹番日記

2007年06月05日

「億の給料」の裏には:中村泰三

 なぜあんなに打ち込めるのか。時々、そう思うことがある。選手たちがグラウンドで黙々とバットを振る。陸上部員のようにひたすら走る。キャンプならばまだしも、今はシーズン中、試合前にも自分を追い込む選手は数多くいる。

 小久保ら早い選手は、午前10時すぎに球場入りすることもある。試合開始は午後6時。前日がナイターの場合、午後11時くらいに球場を離れる選手もいる。登板後、日付が変わって帰宅した和田のようなケースもある。もちろん、遊んでいるわけではない。個別の練習があり、試合後にはケア、トレーニングを独自にこなす。

 王監督は言う。「初めてタイトルを取ったとき、こんなに素晴らしいものなのか、と実感した。この思いをもう1度、味わいたい、誰にも渡したくないと思ったよ。昔はよく遊んだけどね。それでも、練習はしましたよ」。キャンプの練習は4、5月のスタミナ、そしてシーズンが始まると4月には6月分、と先を見越した走り込みを王監督は取り入れたという。「そう思ってやらないと、あんなきつい練習できないよ」。畳の上での素振り、真剣を使った練習が有名な王監督だが、実は走り込みによる下半身強化に重きを置いていた。現在のようなウエートトレーニングではなく、外野を黙々と走る。明確な目標がその地道な努力を支えた。

 松中、小久保に投手ではエース斉藤和、と頂点を極めた選手ほど、己に厳しく、練習に打ち込む。「そうじゃなきゃ億の給料なんてもらえませんよ」。王監督が明快に答えてくれた。

June 5, 2007 07:12 PM 投稿者:中村泰三

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