2007年08月17日

先発かリリーフか

~オリックス・小松聖投手~

 福島県出身。勿来工から国土館大学へ。頭角を現したのは、JR九州入りしてからのノンプロ時代。05年の都市対抗では、優秀選手賞を受賞した。小松聖投手(25)。今年オリックスに希望枠で入団した新人。オールスター前に一度1軍に昇格した。結果は1試合に登板しただけで再びファームへ。ウエスタン・リーグでのシーズン当初は先発起用だったが、現在はリリーフでマウンドに上がることが多い。何事も体験だ。希望枠イコール“即戦力”期待が大きいだけに、今後のピッチングが注目される。

 プロ入りしてからは、初めての体験をした。7月31日からの阪神戦、8月1日、同2日と3連投をやってのけた。いずれも無得点。走者を出すケースはあったが、無難に切り抜けた。中継ぎ。あるいはストッパーとしてのテスト登板か。清原ピッチングコーチに聞いてみた。「初めは先発させていましたが、いろいろ経験した方がいいと思いまして、今はリリーフにまわっています。特に1軍へ上がった場合、まずはリリーフからですから、こういう経験も必要ですね。3連投ですか…。3日目が一番いい球を投げていたと思いますよ」まんざらでもなさそうだ。小松本人の気持ちは「リリーフをするようになって、なぜか、気持ちの切り替えがスッとできるようになりました。今まで体験したことのない精神状態になれるというか、これも勉強です」研究心は旺盛だ。この前向きなところがいい。

 見ていて、ストレートも切れはいい。変化球も多彩だ。何よりも目を見張るのは腕の振り。よく振れてピッチングは小気味良い。清原コーチ。「入団してきた時から、まあまあ腕は振れる方でしたが、4月の中頃でしたかねぇ。しばらくゲームから遠ざけて、ミニキャンプを張ったんですよ。そこでよく走り込んだりして、今のようにより強く腕が振れるようになりました。初めは、ストライクをそろえ過ぎて連打されたりしていましたから、今注意しているのはボール球でも打者は抑えられるんだ、ということです」かなり力をつけてきたのだろう。高いレベルの指導をしている。

 あと一歩のところまで成長しているが、この一歩をクリアする過程が厳しい。野球は好きであれ。好きであり続ければ何事にも耐えられる。「オールスター前に一度1軍に上げてもらいました。1試合だけの登板でしたが、いい経験をしました。マウンドに上がった回の満塁の場面ではヒットを打たれましたが、次のイニングは3人で抑えることができました。自信になりました」小松の話である。競争社会に飛び込んだ。実力の世界は承知のうえだ。基本を重視せよ。正しいフォームを体で覚えることだ。

 「1軍でも通用すると思いますよ」清原コーチは期待している。今、ウエスタン・リーグで勝ち星はないが、3セーブを挙げている。リリーフか先発か。結論を出すまでには少々時間はかかる。小松自身も「もちろん、先発したい気持ちはありますが、ノンプロ時代、完投したあくる日、リリーフしたりしていますので、連投は全く気になりません。相手に得点を与えることのできない、緊張感の中で投げるリリーフもいいですね」と結論を出せない状態だが、この世界、誰も助けてくれない。頼れるのは自分だけ。克己を持て。心、技、体。いずれが欠けても1軍定着はできない。

August 17, 2007 11:01 AM