2007年07月06日
将来のクリーン・アップ候補
~広島東洋カープ・吉田圭選手~
4番・ファースト・吉田-。ウエスタン・リーグ、今シーズン広島東洋カープのポイントゲッター。「地位は人を育てる」という。確かに、器いっぱいの頑張りを繰り返せば、その器はさらに大きくなる。吉田圭選手(22)。東京は帝京の出身。高校時代、甲子園大会の経験者。186センチ、88キロ。左投げ、左打ち。主砲の新井、栗原両先輩に引けを取らない体の持ち主。チームが何を期待しているか、ひと目でわかる。将来のクリーン・アップ候補。今年は松山・坊ちゃんスタジアムで開催の、フレッシュ・オールスターゲームに出場する。
今季が5年目。同オールスター出場期限最後の年の出場。「自分では、いま納得のいく成績を残しているわけではありませんし、どちらかといえば、出場させてもらったいう感じですね」。笑いながらではあったが、かなり控え目な言葉が返ってきた。コツコツと地道に練習を積み重ねてきた選手である。1歩1歩着実に前進。現在の力を蓄えての出場だ。「1発を」持ち味を発揮したい意欲があって当然。また、桧舞台でのホームランは、首脳陣へのアピールになる。
山崎2軍監督に聞いてみた。「大きく育ってほしいという願望ですね。彼の場合、打球を遠くへ飛ばすのが持ち味ですが、パワーというより、球をとらえるポイントを持っているんですよ。まだ体の切れは鈍いし、体も同時に鍛えていきたい。良く打つから4番を打っているわけではありませんから」。ジョークを交えながら話してくれたが、厳しい言葉は期待の裏返しだ。この世界、自分のポイントをつかむのに、四苦八苦している選手が多い中、ポイントを持っているのは強みだ。当然、相手投手はタイミングを狂わすための、いろいろな工夫をしてくる。バッテリーと打者の駆け引き。野球の見せ場のひとつだが、直曲球、いかなる投球にも対処していくためには、しっかりした足腰と体の切れが要求される。吉田の踏ん張りどころだ。死に物狂いで頑張るしかない。
初打席で初安打を放っている。すでに一軍デビューは果たした。昨年の8月終盤に登録。成績は16試合に出場。24打数3安打で打率・125。ホームラン0、打点2、三振9。いい結果は残せなかった。プロの洗礼を受けたが、力不足だけでファームでの再調整とは思えない。開幕から4番バッター。訳ありは見え見えだ。おそらく、出番の少ない一軍にいるよりも、数多く試合に出て、1打席でも多く打席に立ち、実戦でいろいろな体験ができるファームの方が、本人にとってプラスになる。という判断をしたからに違いない。
プロ入り初安打。「うれしかったのは確かですが、よく覚えていません。手の平の感触なども全く残っていないですね。それより、今は練習です。バッティング技術は当然のことですが、体力もしっかり鍛えていきたい。いま、4番を打たせてもらっていますが、それに対するプレッシャーはありません」。初安打の感触にひたっている場合ではない。甲子園球場での阪神戦、2試合ノーヒットに終った。ゲーム後、グラウンドで黙々とバットスイングを繰り返す。表情は厳しい。持ち味は長打。7ホーマーは7月2日現在、ウエスタン・リーグのホームランダービー2位。吉田よ。この世界で生き残るためには、自分との戦いに勝つことだ。妥協するな。克己を持て。
July 6, 2007 02:50 PM
