2007年06月08日
ポスト谷繁
~中日・田中大輔捕手~
1軍ベンチで試合を見ながら、高いレベル、球場の雰囲気等を勉強していくか。ファームでゲームに出場して実戦を体験しながら育成していくか。二者択一。中日首脳陣が選択したのは後者だった。田中大輔捕手(22)。東洋大から希望枠で入団した新人。174センチ、75キロ。やや小柄ではあるが、大学ナンバーワンの実力。ポスト谷繁。高校時代(如水館)には、甲子園大会に出場した努力家。辻二軍監督の「捕手としての必要なものは、すべて持ち合わせた選手」が物語る期待の星。一軍昇格は意外に早くやってきそうだ。
試合前のシートノック。二塁への送球を見ていると実にスムーズ。評判どおり肩はいい。辻2軍監督は「いい肩はしていますが、まだ捕球してから投げるまでの時間がかかります。もっと早くなるはずです」こう見ているが、本人も承知しているところがいい。「確かに肩は自分の持ち味だと思っていますが、ボールがミットにはいってから、送球するまでを早くするための足の使い方など、この世界、やればやるほどむずかしい事がいっぱい出てくるみたいで…。でも、半面やり甲斐があります」目下、猛勉強中、送球を素早くする条件は、投球をミットの芯で捕球すること。芯で捕球することによって、右手にボールをスムーズに移すことができる。後は田中が言っているように、フットワークなど下半身の使い方がポイント。
捕手-。楽天・野村監督の言葉を借りると「捕手は、守りにおける監督の分身である」という。守りのカナメだ。それだけ大事なポジションだが、逆に、黒子であり、陰の力であることを要求される。主役はあくまでも投手。主役を奪ってはならない。など、脇役に徹することが理想。そして、いかな状況にあろうとも、常に冷静沈着であれ。とにかく捕手への注文は多い。「1軍にいたら、あまりゲームに出られないと思う。それより、ファームでどんどん試合に出て、実戦でいろいろな経験を積んだ方がいい。いま、いろんな体験をしていると思いますし、着実に成長しています」辻2軍監督である。捕手というポジションを心得た方針だ。
強い精神力の持ち主だという。考え方も、しっかりしている。「やはり、プロのレベルは高いですね。特にスピード。早く1軍に上がって、ハイレベルの技術を盗みたいとも思いますが、まずはファームでいい結果を出すことです。首脳陣にアピールしたいのは、やっぱりキャッチャーですから、リード面です」田中の話しだ。確かに投手から信頼を得ることは大事である。記憶力と判断力を基本に、相手を洞察しながら推理してリードする。そして、その日の直感が冴えれば、自分のペースに誘い込める。
いい結果を求めてマスクをかぶるなら、そのための備えを忘れるな。味方投手の調子と精神状態。相手打者のデーターの把握。敵を知り、己を知らないことには配球は成り立たない。6月5日現在、36試合中、32ゲームに出場。打撃成績は・207と低迷しているが、チームは今、ウエスタン・リーグの首位。その原動力は投手陣。防御率は同リーグ唯一の2点台(2・89)捕手田中の存在が光っている。
June 8, 2007 01:37 PM
