2007年06月01日

強運の持ち主

~中日・堂上直倫内野手~

 中日ドラゴンズ・堂上直倫内野手(18歳)。182センチ、80キロ、右投げ、右打ち。愛工大名電。高校生ドラフト1位で入団した新人。阪神、巨人と3チームが競合した大物。交渉権を中日が獲得したところに強運を感じた。父親、照さんは元投手で現在は合宿所の館長。兄の剛裕は同じチームのライバル。夢はかなった。あとは、どこまで自分を追い込めるか。妥協を許すことなく野球に取り組めるか。良くも、悪くも本人次第だ。

 次代のチームを背負う存在。期待は大きい。5月27日現在の成績は、33試合に出場。138打数、32安打、打率0.232。1ホーマーの17打点。平凡な成績でありながら、全試合に出場。打順はすべて4番。地位は人を育てるという。英才教育。辻二軍監督に聞いてみた。「これからも、よほどのことがない限り4番で使っていきます。大きく育てたいし、それだけの素材の持ち主です。体も結構強いし、楽しみな選手です。この前(5月26日)の試合で、調子があまり良くなかったので、はじめてエンドランのサインを出しましたが、これからは、また自由に打たせていくつもりです」まさしく、将来の4番バッターを見据えた育成だ。

 厳しい指導も目の当たりにした。5月27日、鳴尾浜球場で行われた阪神戦。内角のかなり厳しい球が、バットと右人差し指、親指に当たるアクシデントがあった。痛そうだったが、そのまま打たせた。結果は空振り三振。次のイニング、守りをどうするか注目した。三塁の守備についた。送球練習、痛そうに投げていたが、最終回まで出場させた。「大丈夫です」意外や、本人はケロッとしている。チームの中心選手は、ケガにも強くないと勤まらない。大事をとって休ませたいところだが、これも教育の一環か。

 「この世界にはいって、約4カ月経ちましたが、僕の場合、打つこと、守ること、それ以外のことも、すべてプロのレベルに達してしません。まだ、やることはいっぱいあります。お陰さんでゲームに使っていただいていますので、いろいろな体験はできますし、その中から学ぶことはたくさんあります。具体的にという問題ではなく、今、言いましたように、すべてにおいて、まだ、まだです。今のところコーチの人からのアドバイスはありません。自由にやらせてもらってます。ここまでは、自分なりには順調です」

 堂上の話しである。驕りはない。しっかり自分を見つめている。2試合で3本のヒットを見た。センター前1本とライン前2本。パワーヒッターらしい打球にはほど遠かったが、2打席は得点圏に走者を置いていた。勝負強い選手だ。試合前のバッティング練習、一緒に見ていた阪神・佐野スカウト(元コーチ)が指摘してくれた。「バットのヘッドが出てこない。一軍へは、まだ時間がかかりそうですね」と-。高校時代の金属バットによる影響だろう。だが、ティー打撃ではヘッドは走っている。ひと皮剥けた時、パワーヒッターの本領を発揮するはずだ。

June 1, 2007 12:18 PM