2006年09月01日
先発起用で自滅解消へ
~プロ入り初勝利を挙げた阪神・中村泰広投手~
「プロ入り初勝利は先発で挙げられましたし、自信にはなりましたが、逆にあの試合、ひとつも三振が取れてないんですよ。ファームであれば空振りする球でも、1軍ではバットに当てられる。別に三振が取りたいわけではなく、バットに当てられてもアウトを取れるというか、打者を打ち取れるピッチングを考えないとダメですね。要するに投球内容の組み立てをきっちり考えて投げないと通用しません。もっと、もっとレベルを上げて練習します。いい勉強をしてきました」。
7月12日の対広島9回戦でプロ入り初勝利を挙げた。初先発で初勝利。中村泰広投手(27)は入団当時、キャンプなどでピッチングを見ていると、実に切れのいい球を投げていた。174センチと小柄だが、ダイナミックなフォームをしている。腕の振りは鋭い。1軍で活躍できる要素を持っていたし、その年、開幕戦は1軍のベンチ入りをしていた。奈良の郡山高から慶応大、そして、日本IBM野洲を経て阪神入り。左投手、ワンポイントなど、リリーフなら即戦力の計算をしていたはずだが、正直、期待を裏切った。
問題はコントロールだった。制球が乱れだすと止まらない。過去3年間、1軍の登板をイニングにしてみると6、5、3回と投げているが、与えた四死球は8、5、5個。なんと14イニングで与四死球が18。これでは首脳陣に認めてもらえるはずがない。ウエスタン・リーグに登板してもバラつきがある。試行錯誤を重ねる中、今季先発を中心に起用してみると、四球を連発する自滅癖が解消されだした。
葛西コーチは「確かにそうですが、昨年ファームで先発した時の四球を数えてみると、今年とかわらないんですよ。だから、急に良くなったわけではないと思います。ファームの子は皆どうしてもバラつきがある。中村もそうですが、彼の場合、勢いで投げていくタイプなんで、もっと考えて投げてほしい。技術的にはレベルアップしていますから、投球内容をこのカウントから、この球を投げたらどうなるかなど、もっとレベルを高いところに置いてほしい」と話している。
コーチも成長は認めているし、プロ入り初勝利が実証している。今、ファームで再調整しているが、1軍定着にはできるだけ早い機会に、もう1度、己をアピールすることが望まれる。「リリーフの場合、ひとりが対象というか、登板した時の打者を歩かせたら即交代ですが、その点、先発は1イニングとか、5回1点、あるいは2点などトータルで考えればいい。気分的に余裕が持てるし投げ易い」と精神面を主張。自信を持つことは大事だ。この自信で課題が解消できるか。中村の場合まだ実績はない。起用法を考える前に、もう1度技術を磨くために頑張って、頑張って、頑張り抜いて制球力を体にたたき込んでほしい。
September 1, 2006 11:55 AM
