2006年06月16日
売りは長打力
阪神タイガース喜田剛内野手(26)。売りは長打力。昨年ウエスタン・リーグのホームラン(21本)打点(55)の2冠王だ。今季はキャンプからオープン戦にかけて、ずっと1軍にいた。その期待度がうかがえるが、開幕と同時にファームへ。現在、ウエスタンで1軍昇格へのアピールの真最中だ。12日現在、打率2割4分7厘は望まれている安定感にはいまひとつ欠けるが、7ホーマーを放ち、24打点は今年も2冠。持ち味は大いに発揮している。
最近調子は上昇気味。「シーズン当初は調子が悪く、なかなかいい結果が出ませんでしたが、いまは、かなり調子は上向いています」。やっとトンネルを抜け出し、本人はその気になってきても、チーム事情によるが、なぜか上から声がかからないケースがある。選手層の厚さは12球団No.1の阪神だ。喜田のポジションは一塁手。1軍のファーストには打力、守備力とも備わったシーツがいる。どうしても声はかかりにくい。
平塚バッティングコーチに、喜田の現状を聞いてみた。「いま、やっと調子が上がってきた。狙った球がだいぶ打てるようになったね。シーズン当初は、狙った球もほとんど打ち損じていたし、そうなると応用もきかなくなるので、すべてが悪循環になっていた。確かにいまは調子はいいが、もうワンランク上というか、もうひとかわむけてほしい」。厳しい注文だが、1軍へ上がった時のことを考えれば、見る目が厳しくなるのは当然だろう。
大学を出て今年で5年目。体力的には脂の乗り切った年齢だが、こういう立場の選手の一番大事な点は精神力だ。我慢できるかどうか。かつて、掛布やバースなどの影にかくれたまま球界を去った選手がいたが、救われるのは喜田の野球に対する姿勢はどこまでも前向きなことだ。精神面を聞いてみたが「1軍昇格は自分で決めるわけにはいきませんから…。いま、本当、調子はいいしこれからですよ。精神的な面は大丈夫です」。この気持ちが頼もしい。ライバルに勝てない、とか、自分では無理だ、とか、諦めから始まる練習からは何も生まれてこない。夢は見続けるものだし、勇気も持ち続けてほしい。夢と勇気は自分に強さを与えてくれるはずだ。
June 16, 2006 09:02 AM
