2007年02月22日

2人の姿勢に感服:北尾洋徳

 沖縄・名護での春季キャンプも残り1週間を切りました。これを書いている21日は紅白戦が行われました。オープン戦や練習試合の日程を考慮し、1軍投手陣は温存。23日でキャンプ打ち上げの2軍投手陣から6人が登板しました。白組先発の木下達生投手(19)と紅組2番手のルーキー内山雄介投手(22=旭川大)の姿が目に焼き付きました。

 木下投手は2回で打者6人を完全に封じる投球でした。明るい性格で面白い話をするため報道陣から大人気ですが、この日の試合開始前は気合満点で近づきづらい雰囲気を醸し出してました。登板前に体をたたく「儀式」の回数も、いつもより多かったそうです。キャンプ終了間際の猛烈アピール。「十分インパクトは与えられたかな」と誇らしげでした。

 内山投手は“プロ初登板”でした。1回を投げ、2安打を浴びたものの無失点で切り抜けました。「『絶対抑えるんだ』と今日を迎えました。早く投げたいと、楽しみにしていたのでプレッシャーもなかった」。テレビで見ていたという1軍の打者相手に強心臓ぶりを見せつけました。

 プロの残酷な一面を見ました。この紅白戦でどれほど投手が存在感を発揮しようと、直接は1軍昇格に結び付かなかったのです。朝から佐藤義則投手コーチ(52)は「1軍に残すことはない。日程も考えると1軍の投手は投げさせられないから呼んだだけ」と話していました。では彼らは何を支えに投げたのでしょうか。

 木下投手は「1軍で何があるか分からない。ライナーでけがすることもあるだろうし、練習中にねんざすることもあるだろう。(選手が足りなくなったとき)2軍に木下がいたな、と言われたい」と視線はシーズン中に向けられていました。内山投手は「9月(1日)に旭川で試合ある。それまでに1軍に上がりたい。ファームでも努力する」と意気込みました。大学4年間を過ごした第2の故郷へのがい旋登板を目指して投げたようです。登板がもう少し早かったら…と後悔するのは周囲で見ているからでしょうか? まだ2年目と1年目。2人の前向きな姿勢に感服しました。

February 22, 2007 10:25 PM 投稿者:北尾洋徳 | トラックバック (0)

2007年02月19日

記者のファッションにも注目!?:高山通史

 キャンプ中、選手はさまざまな格好で練習をしています。契約メーカーの汗だしシャツを着たり、短パンにスパッツだったりと、公式戦に入ってからはあまり見られない、思い思いのファッションを披露しています。動きやすそうだったり、カラフルで見た目を意識しているようなものだったり…。そこでちょっと脱線をしますが、記者も実はシーズン中は見られない姿で取材をしてるのを知っていますか。しかも、地方色が豊かなようなのです。

 東日本、西日本の球団とではっきりと分かれているようなのです。阪神の練習試合にいけば、担当記者の方々はジャージー姿が正装。伝統ある球団なので、公式戦中の移動時はスーツで取材しているシーンを目にするので、そのギャップに驚きます。日本ハム担当といえば、ほぼ大半がポロシャツ、ワイシャツなど「襟付き」を着用。スニーカーを履いていることを除けば、それほどシーズン中との差はないのです。

 いろいろな記者の方に聞いてみると、西日本の球団は比較的、ジャージー取材の傾向が強いとのこと。もちろん洋服が汚れる、動き回るキャンプ取材ですから通常よりはラフですが、東日本の球団は日本ハムのような感じだそうです。ちなみにシーズン中は最低限、シャツを着用、ジーンズ厳禁などの不文律があります。ちなみに開幕戦、日本シリーズはスーツを着るようにしています。

 もうキャンプ終盤。一気に「衣替え」をする記者の装いと比例するように、緊張感が増す実戦モードに突入します。24日からオープン戦がスタート。そろそろワイシャツをクリーニングに出そうかと考える時期にきました。開幕間近、球春到来の足音は、一緒に取材をしている記者の方々のファッションからも感じるようになってきます。

February 19, 2007 02:59 PM 投稿者:高山通史 | トラックバック (1)

2007年02月15日

厳しい現実しっかりと見たい:北尾洋徳

 プロの厳しさを知りました。13日、1、2軍メンバーの入れ替えが決まりました。1軍に昇格するのは昨季45ホールドポイントのタイトルホルダー武田久投手(28)。2軍降格は中村渉投手(27)金森敬之投手(21)ルーキー糸数敬作投手(22=亜大)の投手3人と、川島慶三外野手(23)陽仲寿内野手(20)の野手2人です。

 開幕1軍をかけた争いは激化する一方です。ここまで実戦3試合に登板している菊地和正投手(24)のひと言がすべてを物語っているように思えました。「今日(13日紅白戦)は、切羽詰まっていたので内角を厳しく突きました。(1軍に)何としてもしがみつきたい」。

 紅白戦では味方打者に死球を与えないよう、投手は注意をはらって投げます。それゆえに外角中心の配球が多くなります。だけど通り一辺倒の配球で打者を抑えられるほど甘くないのも事実。がけっ縁-、という気持ちが2回無安打無失点という好結果につながったようです。

 佐藤義則投手コーチ(52)は「このキャンプ中に(対外試合で)全員が1回ずつは投げられるようにしたい。(結果を残さなかった)選手1人に構ってはいられない」と話しました。厳しい現実です。キャンプはまだ折り返し地点を迎えたばかり。サバイバルレースを記者も気持ちを据えて、しっかりと見ていきたいと思います。

February 15, 2007 12:26 AM 投稿者:北尾洋徳 | トラックバック (0)

2007年02月12日

和製4番の誕生に期待:高山通史

 野手は、打ってナンボだ。今キャンプ。ルーキーでブレーク中の金子洋を見ていると、あらためて実感する。現在の球界ではオリックス清原、阪神金本、巨人小笠原、中日福留、古くは「ON」の王、長嶋…。いくら盗塁しても、守備がうまくても、やはりスター野手はバッティングだ。華のある選手は打席で一番、輝く。しかも一発があれば、さらにファンを、特にコアではない野球ファンも引き付ける。

 日本ハムでは今、魅力あるのが、この金子洋、2軍調整中の鵜久森、やや陰に隠れているが小谷野、昨年のキャンプでは川島が言葉では表せないような雰囲気を出していた。ちなみに野手の高年俸選手も打撃が突出している選手ばかり。記者がいくら良い写真を撮っても、その評価は「本業」で受けたわけではないと思う。同じようにといっては強引だが、野手はやはり「打撃」が評価ポイントとして高いだろう。

 キャンプ実戦ですべて4番で起用され、しかも結果を残し続けている。よくプロ野球界で言う、打席に入るだけで「雰囲気がある」と取材していても感じる選手だ。昨秋のドラフトで日本ハム指名9選手でただ1人の社会人ルーキー。大ブレークがキャンプだけではなく、開幕まで右肩上がりで続けば、日本ハムに待望の和製4番が誕生する可能性は少なからずある。

February 12, 2007 06:05 PM 投稿者:高山通史 | トラックバック (4)

2007年02月08日

完全復活にかける「左の中継ぎ」:北尾洋徳

 キャンプも第2クールに突入しました。このブログを書いているのは2月8日午前0時ころ。そうです、この日は今季の初実戦である紅白戦が行われます。ヒルマン監督は「(試合は)6イニング制を予定。投手は6人」と明かしました。各投手2回ずつを投げることになりそうです。

 このキャンプでは主に投手を担当しています。一番の注目はダルビッシュ投手。昨季チーム最多タイ12勝(5敗)の右腕が今季名実ともに「エース」の称号を手に入れることができるか、キャンプからしっかり見ていきたいと思っています。そして個人的に気になっている選手がいます。清水章夫投手(31)です。

 清水投手は左ひじの故障を乗り越え、昨季2年ぶりの白星を手にしました。4月1日のオリックス戦(スカイマーク)。3番手で7回から登板すると、2イニングを打者6人で封じ、勝利投手になりました。04年5月14日オリックス戦(ヤフーBB)以来の1勝に涙が止まらなかったようです。

 今季は「完全復活」をかけて臨むことになりそうです。沖縄・名護でのキャンプでも連日100球以上の投げ込みを積んでいます。「投げなければフォームも固まらないでしょ? ゆっくりしていられる立場ではないからね」。笑顔であっさりと言います。毎日、練習が終わり、宿舎へ戻る足取りも軽やかです。

 初めて取材したのは先乗りの自主トレ、1月24日でした。名刺を差し出し、あいさつすると「いくつ? 」と逆取材を受けました。「25歳です」。そう答えると「おぉ、若いなぁ。鶴岡世代やん。え? (甲子園優勝投手の)正田世代? あぁ、そっか」と明るく緊張をほぐそうとしているかのように話してくれました。それ以来、取材にいくと笑顔で今の体の状態、取り組みを教えてくれます。「え、これ記事になんの? 」(清水)「いや、とりあえず取材を…」(記者)「あぁ、そっか。今は…」(清水)と。

 昨季の左の中継ぎの柱、岡島投手が米大リーグ・レッドソックスに移籍。今季「左の中継ぎ」は競争激戦区になりそうです。ヒルマン監督は「左投手全員に興味がある」と話します。今日の紅白戦で清水投手の登板予定はありません。しかし早い時期にマウンドに上がることは間違いないと思われます。紅白戦、練習試合はアピールのチャンス。「え、これ記事になんの? 」(清水)「なります! で、今日の投球は…」。きっと近い日に、そんなやりとりが実現すると思っています。

February 8, 2007 05:00 AM 投稿者:北尾洋徳 | トラックバック (0)

2007年02月05日

キャンプに表れた日本一効果:高山通史

 2月4日にキャンプ第1クールが終了した。例年なら1度くらい雨が降るが、今年はいまだなし。日差しも強く、少しだけ日焼けもしている。例年より、こんがりペースが早いのには理由がある。スタンドで練習をチェックしている時間が、長いからだ。

 今年の1軍メンバー。新鮮な顔触れがそろっていて、見ていて楽しい。野手なら新外国人のグリーン、尾崎、新人の金子洋ら、投手ならスウィーニー、金森、中村ら、初めてじっくりと見る選手がいる。個人目標だが「節酒」をスローガンに掲げる今回、二日酔いはまだ1度だけ。フレッシュな陣容、ビール中心の晩酌のコラボレートはいい。目と肝臓に優しいキャンプ・ライフが続いている。

 では、今季のチームに優しい新戦力は誰なのか。取材していた過去3年と違い、野手はポジションが2つ空いている。いろいろと流動的な面はあるが、三塁と左翼が一番の激戦、カギになっている。レギュラー有力なのが、昨季メンバーでいけば二塁・田中賢、遊撃・金子誠、中堅・森本、右翼・稲葉。だが若返り、世代交代が思い切りありそうな今季。全員がレギュラーを約束されているわけではないから、必死だ。連日、ベテラン選手も居残り練習を行っている。稲葉、金子誠、再起にかける坪井。若い選手はさらに個々の課題に取り組んでいる。高橋、森本、紺田、鶴岡…と、さらに練習量は多い。

 これも日本一効果だ、と思う。いつもとは雰囲気は違うし、取材をしていて、選手の自信も、いい意味で危機感の持ち方も違う。6日から第2クール、実戦がスタートする。サバイバルレースで誰が生き残っていくのか、楽しみだ。こちらもこれまで以上の「節酒」を肝に銘じ、腰を据えて取材をしていきたいと思っている。私もきっと恩恵を受けるであろうと信じている日本一効果。4月の健康診断のいろいろな数値で表れる、はずだ。

February 5, 2007 02:10 PM 投稿者:高山通史 | トラックバック (0)

2007年02月01日

ピンチをチャンスに:北尾洋徳

 いよいよ春季キャンプが始まります。これを書いているのは1月31日。日本ハムの選手らは東京から空路、キャンプ地の沖縄・名護入りしました。明日2月1日はキャンプ初日。私自身、初めてのキャンプ取材で緊張からか、今朝から胸が高鳴っています。

 球団史上初の連覇を狙うシーズンとなります。昨季は25年ぶりのリーグ優勝、44年ぶりの日本一、そしてアジア制覇まで果たしました。当然、他球団は「打倒 !  日本ハム」を掲げてくるはずです。トレイ・ヒルマン監督も覚悟しているようで「連覇は1度の優勝よりも難しい。(選手には)意識の部分で2倍のものを要求する」と意気込んでいました。

 期待が大きい分、プレッシャーも大きいのでしょうか。ちょっと面白かったのは、米・テキサス出身のヒルマン監督がゲンを担いだことです。到着直後に那覇空港で名護市の関係者によって行われた歓迎式。ヒルマン監督は「去年スピーチを短めにして優勝できたので、短めにします」と短時間であいさつを終えました。おちゃめな監督らしい“アメリカンジョーク”と受け取ることもできますが、実は本音も含まれているのではないか、と思わずにはいられません。

 そんな中、春季キャンプはシーズンの行方を占う上でかなり重要なものになりそうです。昨季限りで新庄剛志氏が引退し、小笠原道大内野手もFAで巨人に移籍しました。主力2人が抜けたチームは「ピンチ」の状態にあるのかもしれません。ただ選手会長の金子誠内野手は、こう言います。「中の2人が抜けたことでチームが活性化するかもしれない」。レギュラー奪取を目指して目の色を変えて臨む選手、新しい打順やポジションに挑む選手…。新戦力が台頭できる「チャンス」は確かにあります。

 そういえばテレビで同じようなことを言っている人を見ました。宮崎県のそのまんま東知事(本名・東国原=ひがしこくばる=英夫)です。鳥インフルエンザで窮地に立たされる中「これをチャンスに変えたい」と永田町で必死に地鶏をアピールしていました。「ピンチはチャンス」。その言葉こそ、約1カ月のキャンプに臨む日本ハムナインにふさわしいのかもしれません。

February 1, 2007 09:47 AM 投稿者:北尾洋徳 | トラックバック (0)