2006年08月31日

ダルビッシュVS清原の「真っ向勝負」:上野耕太郎

 8月26日。20歳になったダルビッシュが成人として初勝利を挙げた。この日はあのオリックス清原と再戦した。正直に言うと今季、私のベストバウトは今のところこの2人の対戦だった。ファンも本当に息が詰まったかのように、静まり返った。「かわして抑えてナンボのもん」と考えているダルビッシュが直球勝負に出た。これまで2年間、彼を見てきて1番驚いた。ピンチで清原を打席に迎え笑顔になった。勝負を本当に楽しんだようだった。

 さて、この2人の因縁を並べてみると、対決をより楽しく感じることができたのかもしれない。

 ▽05年3月24日 不祥事で謹慎中のダルビッシュに高田GMを通じてメッセージが届く。清原からだった。「自分も高校時代から注目されて大変だっただけに気持ちは分かる。頑張るように伝えてほしい」。突然のメッセージに驚きを隠せなかったダルビッシュはこう言った。「名前を覚えてくれているだけでうれしいのに、自分みたいなものに言ってくれるなんて…。早く活躍して、期待にも応えたい」。

 ▽同12月22日 契約更改の記者会見でオリックス入りが決まった清原和との対戦を熱望。「真っ向勝負? いえ、(変化球も)交えます。今、持っているものをすべてぶつけないといけない。今年のように無心で投げられればいい」。

 ▽06年4月20日 初対決初打席の初回2死一塁。カウント2-3から投じた138キロの直球が抜けた。左手首に死球を与えた。「本当に悪いことをしてしまった。思い切ってインコースにいっただけに抜けてしまって悔しかった」と肩を落とした。その夜、清原が自分の死球で選手生命を失った場合、「自分は今年で野球を辞めよう。打席の後に立っている人にコントロールミスで当てた。死球は人生を左右させてしまう。プロ失格だ」と悩み抜いた。

 ▽同21日 清原が死球に報復宣言。今後、故意や当ててもいいという姿勢で来た場合は「命を懸けてマウンドに突っ走ってそいつを倒したい」とコメント。波紋を投げかけた。ダルビッシュは清原発言を伝え聞くと絶句した。

 ▽同6月23日 オリックス戦の試合前にダルビッシュは直接の謝罪を明言。ただし、清原は笑顔で「拒否」した。「もう気持ちだけで十分や。謝りに来んでエエ。気にせんとどんどんインコースに投げて来い。それを気持ちよくレフトスタンドにはじき返したるから」とコメント。

 ▽同7月18日 試合前にはダルビッシュが謝罪した。清原から「頑張れよ」と激励され、笑顔で握手を求められた。

 そして今回の再戦となった。実は、ダルビッシュに対し、清原の繊細な配慮があった。死球を与えた直後も関係者を通じて「気にするな」というメッセージを伝えている。「札幌で食事でもいこう」と気さくに応じ、携帯電話の番号を伝えてた。気持ちのわだかまりを取ることで、今回の「真っ向勝負」が実現した。勝負の前の笑顔。最高の場面はこうして生まれた。

August 31, 2006 11:18 AM 投稿者:上野耕太郎 | トラックバック (20)

2006年08月21日

投手陣にちょっと不安感じる:高山通史

 交流戦が明けたばかりの楽天戦だった。試合前のメンバー表交換の際に野村監督は、ヒルマン監督にそっとこう声を掛けたという。「今年はチャンスがありますよ」。その予言通り、日本ハムのプレーオフ(PO)争いがまずまず順調に、佳境へ突入した。ロッテとデッドヒートを繰り広げている。ノムさんの言葉通りに現在、ロッテと5ゲーム差。安全圏とはいえないが、ポイントになる千葉マリンでの3連戦で勝ち越したのは大きい。

 2年前の04年、本拠地移転、プレーオフ元年。3位でPO進出を果たした。その当時のメンバーから現在、主力として残り1年間フル稼働しそうなのは投手陣では金村、建山、立石、野手では新庄、小笠原、セギノール、金子くらい。その年の最優秀救援投手の横山も、中継ぎの井場も、木元も2軍にいる。1勝1敗で迎えた第3戦で、先発の大役を任された江尻も…。当時の快進撃を支えた清水、高橋、押本は苦しみながら、ようやく終盤戦で戦力として加わってきた。

 今季のチームは若い世代がチームを引っ張って勢いに乗せ、ベテランとうまく融合している。森本、田中賢、ダルビッシュら生え抜きの台頭、岡島、八木、武田勝らニューフェースの登場。パ・リーグの他球団担当記者の日本ハム評は「戦力のバランスがいい」という見方だ。野手では飯山、紺田、稲田、鶴岡ら新戦力が続々と登場し、また川島が1、2軍の昇格、降格を繰り返して活性化していると思う。

 ただ、投手陣にはちょっと不安を感じる。同じ名前が入れ替えを繰り返すだけで、あまり活発ではない。しかも、故障者が続出していたにもかかわらず、目新しいところではすでに降格してしまったが、テスト入団した岩下くらい。1軍の投手が安定した結果を残しているため、チャンスが少ないという事情もある。だが2軍、イースタン・リーグの成績をチェックしてみるが、ちょっと残念な数字が並んでいる。

 5月、鎌ケ谷で横山と話をした時には「腐らずにやるべきことをやります」と再起を誓っていた。6月に再会した江尻は「ちょっとつかんできた。(シーズン中盤以降は2軍暮らしの)昨年と同じじゃいけないですから」と力強く話していた。新戦力もいいが、見慣れている顔がいないのは個人的にちょっと寂しい。「今年はチャンスがありますよ」。ノムさんの短い言葉。向けられている意味は違うが、必死にもがいている“余剰戦力”たちへも伝えたい。まだシーズンが終わったわけではないから。

August 21, 2006 01:49 PM 投稿者:高山通史 | トラックバック (16)

2006年08月17日

のど元過ぎればなんとかで…:上野耕太郎

 最近、パとセがもめている。新聞でもあまり、大きく扱われることが少ないのでご存じない方もいるでしょう。来年の交流戦の試合数、そしてポストシーズンマッチのやり方について協議が暗礁に乗り上げている。

 根来コミッショナーが両リーグに再協議を提案し、23日に会議が行われる。

 パ・リーグとしては (1) 交流戦の試合数は今年と同じ36試合 (2) プレーオフの継続-を当初、提案。試合数の問題で意見が合わず、パ・リーグが成功したプレーオフの見直しした妥協案を作った先月、一気に局面が変わった。

 セが突如、交流戦の試合数を減らすことをテーマに置き、日程が厳しいと一歩も引かない状況になった。

 と、書いてますがよく分からないでしょ。文章もまどろっこしくて。

 セ・リーグ案で決まれば来年はこんな感じになる。パのプレーオフがなくなる。交流戦が18試合になり、札幌ドームのファンにとっては巨人や阪神の試合が隔年でしか見られなくなる。プレーオフに代わって登場するのがポストシーズンマッチ。3位以上のチームが戦って勝ち進んだチームが、日本シリーズのようなチャンピオンマッチで対戦することになる。そのチームがアジア王者の挑戦権を得る。

 これだけ3位争いで一喜一憂しているのはプレーオフのおかげ。でも、セ案で決まればリーグ優勝は1位チームと4年前に戻る。それに加えて、日本シリーズも事実上なくなるのだ。シーズン終了後に行われるポストシーズンマッチで3位チームがともに勝ち上がって来たとする。すでに優勝が決まっている両リーグの1位チームの対戦はない。あくまでもポストシーズンマッチで勝ち上がってきた両リーグのチームの戦いで、決まるのはアジア王座への挑戦権だけだ。

 面白いかなぁ。矛盾だらけだな。個人的にはつまらない。

 私個人はプレーオフという仕組みに大賛成だ。消化試合が限りなく少なくなったと思いません? 交流戦が減るのもどうかと思う。そもそも交流戦って球界が大きく揺れた「あの時」、よりサービスをファンに向けて提供しようって考えたものだったじゃないですか。

 のど元過ぎればなんとかで…。経営が大変なのは分かるけど、ちょっとファンをばかにしてませんかねぇ。巨人戦の視聴率は低迷している。そんなときにまた、一部チームの利害だけで決着を付けようとする。あとで振り向かれなくなって焦っても、遅いよ。

August 17, 2006 11:28 PM 投稿者:上野耕太郎 | トラックバック (22)

2006年08月14日

新庄特集はニッカン紙面で:高山通史

 今回はちょっと宣伝もさせていただきます。北海道日刊スポーツの紙面で現在、毎週火曜日に新庄選手の特集ページを掲載中です。引退する日が、迫ってきました。そのため同選手にゆかりの深い方々からメッセージを寄せてもらうという内容をメーンに、新庄選手の足跡を振り返ろうというものです。手前みそなのは承知の上ですが結構、興味深いお話が聞けるのです。

 基本的にインタビューは日本ハム担当が取材し、または先方の都合により他球団の担当記者、メジャー担当の記者の方々にも手伝ってもらいながら行っています。ちなみに既に掲載済みですが8月1日付けの第1回が公私に親交が深いオリックス清原和博選手、同月8日付けが日本ハムのトレイ・ヒルマン監督でした。

 15日の第3回は楽天・野村克也監督。その後は02年米ジャイアンツ時代のチームメートのバリー・ボンズ選手、01年メッツ時代の監督のロッテのボビー・バレンタイン監督、阪神で衝撃デビューしてブレークした時の監督、オリックス中村勝広監督らが登場予定です。ビッグネームの方たちで、日ごろは取材が難しい方々ですが「新庄選手の話を聞きたい」という申請に快く応じてもらっています。

 そんな状況を見ると、やはり基本は、みんなが「好き」なんだろうなと。ちなみに野村監督は4連敗中とチームがどん底の中で、楽天担当記者の取材に応じてくれました。かなり辛口な内容も交えながら、今だから言えるというような秘話も…。紙面にできないようなオフレコ・トークもあります。でも最後には新庄選手の第2の人生を気に掛け、親身になったアドバイスで終了、というのが共通しています。

 現在のチームは好調を維持していますが、実は新庄選手はちょっと元気がありません。真意は謎ですが、口ひげを生やしたり、水玉やアーガイル柄のリストバンドを日替わりで変えたりと、新鮮な気持ちで1試合1試合に臨もうという姿が目に付きます。だがなかなかヒーローになれない試合が続いているような気がします。超満員だった13日のロッテ戦。ベンチに座って、小笠原選手のお立ち台を眺めている姿は、ちょっぴりうらやましそうに見えました。

 恩師、元チームメートの方々の話を聞く、伝え聞くたび、残り試合を完全燃焼してほしいと思います。しかもパフォーマンスではなく、野球で見せて欲しいと。インタビューに登場する方々は、必ず自分が目の当たりにした新庄選手の衝撃的なプレーについて、子どものようにうれしそうに語ります。野村監督なら敬遠球打ち、中村監督ならプロ初スタメン初打席本塁打…。レギュラーシーズンは残り32試合になりました。そんな時に毎週、引退特集記事を製作していると、グラウンドで曇りがちな表情が多いことが少し、気になります。

August 14, 2006 12:13 PM 投稿者:高山通史 | トラックバック (16)

2006年08月10日

橋本のこれからの活躍を見守って:上野耕太郎

 記者は冷静に試合を見るのが大事。好き嫌いでものの判断をしてはいけない。でも、自分は人間だ。そうやって試合を見ることだってある。

 8日、2年目の橋本がソフトバンクを相手に完封劇を演じた。試合後半から「ハッシー(橋本)、いけ。完封してしまえ」と小声でブツブツ言っている自分に驚いた。ファンのように勝利を願っていたからだ。

 個人的な思いもある。単純だ。自分が日本ハムの担当を始めたときに橋本が入団した。そうなんだ。普通の兄ちゃんが、プロに入ってスポットライトを浴びていく。そこに疑似体験というか、錯覚を覚えてしまう。

 完全な思い込みにすぎない。彼らは野球エリート。自分たちとは、子供のころからの環境が違いすぎる。でも、取材しているとその成長過程を見ていくことになる。チャンスをつかめなかったり、けがをしたり…。そういう部分を見ていると、思わず気持ちが高まってしまう。

 橋本は面白いことを言うタイプではない。しっかりものを考えながら、言葉にしていく。昨年のファン感謝デーのことだ。「子供のころ、人とは違う面白いエピソードはないの」って橋本に聞いた。少し考え込んで、ポツリと言った。

 「小学校のころ、忍者の修行をやっていたんです」。

 へぇー。と、思いながらも軽く受け流した。その後、よくよく考えてみると面白い。2カ月後、「忍者の修行って岡山(橋本の出身地)であったりするわけ」と再び聞き直した。

 恥ずかしそうに言った。「忘れてください。冗談で言ったつもりだったんですけど…。何かリアクションが薄くて。あの時、冗談ですってオチを言えなかったんですよ。ホントに」。顔を真っ赤にした。

 軽い冗談を聞き流して突っ込みを入れなかったことを恥じた。コミュニケーションで、懸命に橋本がサービスしていたのだ。独特の話術を持ち、生活もきまじめな橋本がすごく好きになった。

 父は漁業を営む。こちらはスケベ心を出して聞く。原稿になりやすいからだ。「子供のころに親を手伝ったから足腰が鍛えられたんじゃないの」。

 真顔で答える。「野球をやっていたから、親は手伝わなくていいって言ってくれました。当時は自分も恥ずかしかった。1学年200人くらいいる中で漁師の息子は僕1人だったから…」。

 そう言いながらも、自己解決していく。中大卒業後、台湾プロ野球に行くことも考えた。なぜなら「サラリーマンになりたくなかった」からだ。「自分の仕事はすべて責任を持つ個人事業主がいい」という気持ちが生まれていた。進路を決める時期になって、父親の背中に影響を受けていることを知った。

 格好いいから、いい車に乗って女の子にもてたいから…。重要なことかもしれない。ただ、橋本がプロ野球という職業を選択した理由は違う。好きなことであり、自分の特性を生かす最大のものが野球という職業だった。

 だから今、遅咲きながらプロのマウンドに立っている。願いはかなうものなのかもしれない。わき目もふらず、ただ野球に没頭する橋本の投球を今後も見守ってほしい。純粋な1つの志が凝縮している。

August 10, 2006 11:12 AM 投稿者:上野耕太郎 | トラックバック (16)

2006年08月07日

チーム内も話題持ち切り夏の甲子園:高山通史

 夏の甲子園が今、日本の野球界の話題の中心です。それは日本ハムの選手間でも一緒。夏場は暑さのため、ほぼナイターだけという日程のため、選手も含めて裏方さん、ほか背広組の球団スタッフも試合前には熱心に携帯電話のサイト、はたまたテレビ中継をのぞき見。経過や結果をチェックしている姿を毎日のように目にします。

 8月6日の開幕日。高校野球に関してはチームの中でも追随を許さない知識があると個人的に思うダルビッシュも、あの試合に注目していました。大阪桐蔭VS横浜。その試合前の結果予想は、何と「6-3で横浜の勝ち」。思い切り外れはしましたが、報道陣がその話題を振ると、これぞ満面という言葉が当てはまるような笑みを浮かべ、楽しそうに話をしていました。

 あらためて考えてみると、助っ人以外は元高校球児なわけです。夏が来れば、胸騒ぎがして当然か。地方予選が始まれば、あちこちで試合前に、母校が勝った、負けたという話で持ち切り。大ブレークした球宴以降は取材などで大忙しの森本も、甲子園に出場した母校・帝京には「差し入れをしましたよ」。きっと会ったこともないであろう後輩のためへの後押しは忘れないのです。

 甲子園での熱戦を見ていて、やはり人々の胸を打つのは、あの球児たちの見ていて恥ずかしいほどの「連帯感」かなと。負けても決して崩れることのない、臭いほどの「連帯感」かなと思います。近年は不祥事等も目立ちますが、それでもなぜ国民的な人気があるのか。それは仕事を含めた社会、すべてに通じる同じような感覚を球児から共有できるのかなと…。年齢を重ね、逆に姿を重ね合わせずらくなった今、ふと考えてしまいます。

 そんな夏を越えると、日本ハムにとっては勝負の秋が来ます。リー、坪井の主力級が故障離脱で、今季中の復帰のメドが立たないなど、暗い話題がポツポツと出てきました。最近は、昨季までを見ているような淡泊な試合も増えてきました。上位進出のチャンスが十分にある夏。日本ハムの「元高校球児」たちの正念場での「連帯感」を見てみたい-。高校野球中継を見ると、ふとそんなことを思ったりするのが今年の夏です。

August 7, 2006 11:32 PM 投稿者:高山通史 | トラックバック (0)

2006年08月01日

ルーキー木下の活躍が楽しみ:上野耕太郎

 今から登板が待ち遠しい選手がいる。高校生ドラフト3巡目の木下達生投手(18)だ。雨で日程が狂わなければ8月6日の西武戦にいきなりデビュー戦を迎える。高卒ルーキーでは昨年6月にダルビッシュが広島戦で初先発初勝利を挙げた。先輩に続くことができるか、本当に楽しみだ。

 チームはプレーオフ進出、そして81年以来のリーグ優勝に向かってしのぎを削っている。木下の先発する1戦を重要とみる取材陣は多い。大事な場面で新戦力の活躍は、チームに勢いを与えるからだ。

 31日、神戸の宿舎で取材していたときのこと。八木がロビーに降りてきた。前日に9勝目を挙げたルーキーは「何か優勝できそうな気がするんですよ」と言う。チームの中にもそういうムードが広がっている。その雰囲気を加速させるためにも木下の快投に期待したい。

 18歳は天才だ。何が天才か。投球もさることながら、そのトークの威力だ。マスコミに話すことが格好悪いというような風潮もある。木下にはない。サービス精神がおう盛で、なおかつ頭の回転が早い。

 入団時、子供のころから憧れていた中日を希望していた。スカウトとの会談も拒否するほど、一時は、かたくなになった。考え抜き日本ハム入りを決めたが、決断後からこれまで悩んでいたのがウソのように天性の「トーク力」を爆発させた。

 同じ愛知の偉人、豊臣秀吉が若かりし時期に名乗ったのが木下藤吉郎。同じ木下姓だ。「同じ木下姓だった秀吉を尊敬していないの」と冗談交じりに聞いてみた。一瞬の静寂のあと、よどみなく話し始めた。「そうなんですよ。高校に入学したときあだ名は秀吉と同じサルだったんです。監督からは甲子園に行ったら秀吉って呼んでやるって言われていたんですけどね。プロに入って天下統一を目指します」。完ぺきだ。1つ聞けば完成された10のエピソードを返球してくる。

 入寮の時にこう聞いた。「初めての自分の城だけど、模様替えとかどうするの」。間髪入れずに「天井を金に」と切り返す。黄金好きだった秀吉を即座にモチーフにした回答にうなってしまった。トリノ五輪期間には同じ愛知生まれの同級生、フィギュアスケート代表・安藤美姫を引き合いに出す。安藤の4回転ジャンプならぬ、4回転でミットに到達するフォークボールをちゃっかり「ミキティーフォーク」と名付けて宣伝した。最近は亀田3兄弟の顔マネを修得。「世界戦が近い亀田に負けないように先発で頑張ります」と時流に乗る。

 プロ野球選手は基本的に個人事業主だ。スターになるには自己プロデュース能力も必要だ。木下には柔らかい関節から投じる速球、マウンド度胸、そして驚くほどの頭の良さがある。スター候補生として、ぜひ彼の投球に注目してほしい。そして勝利のあとのお立ち台にも。

August 1, 2006 10:17 AM 投稿者:上野耕太郎 | トラックバック (12)