2007年08月13日

史上初の珍事が見たい:村上秀明

 ここまできたら珍事が見たい。

 昨年日本一に輝いた日本ハムが12日終了時で、わずかな差ではあるが単独首位を走っている。4月中はほとんど最下位を低迷していたチームが、完全に息を吹き返し、交流戦初優勝、球団記録の14連勝を達成。小笠原(巨人)、新庄氏、岡島(レッドソックス)らが抜けた戦力を考えると、ここまでの戦いは大健闘といえる。

 春先は、野球評論家の評価も「連覇は厳しい」というものが多かったが、完全に下馬評を覆している。後半戦に突入してから、思うように貯金は伸びていないが、勢いを失ったわけでもない。派手な勝ち方がほとんどないので、気付いたら首位キープの感はある。データだけを見てもなぜ首位? という不思議な感覚の方も多いだろう。

 12日終了時で総得点356点、総失点は354点とわずか2点しか差がないのに、貯金は13も蓄えている。貯金9の2位ソフトバンクが+83点、借金1の4位西武ですら+8点なのに、なぜか両チームを上回り首位。リーグ1位通過した昨年が+115点だったことを考えると、首位チームとしては異常な数字だといえる。

 12球団で最も少ない総得点が示すように、チーム本塁打数54、打率2割5分5厘も12球団ワースト。消化試合数が違うが、残念ながら打撃成績の数字は悪いものが多い。昨年はリーグ最多135本塁打、リーグ2位の打率2割6分9厘を記録したチームが、すっかり変ぼうしたが、昨年より首位を奪った時期が早いという不可思議な現象が起きている。

 もちろんベースには強力な投手陣の踏ん張りがあるのは間違いないが、1点差ゲームで17勝9敗と接戦に強いチームカラーも浮かび上がってくる。さらに2点差以内の試合に広げると、35勝17敗4分と6割を超える勝率を誇る。決して爆発的な勝ち方はしないが、相手のミスを生かしながら、接戦を高い確率でものにする。これが今年の日本ハムの野球だ。

 得失点差は白星を積み重ねれば、これからプラスになっていくだろうが、総得点のリーグ順位が急浮上することは考えにくい。このまま総得点だけは“最下位”になる可能性は高く、リーグワーストの総得点で優勝を飾れば、プロ野球史上初の珍事になる。そんな球団史上初のリーグ連覇も痛快だろうと思う。

August 13, 2007 02:08 PM 投稿者:村上秀明

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