2007年12月23日

ある若手選手へひと言:高山通史

 一抹の不安、もどかしさを感じた1日だった。さらに若返る来季の動向が気になり、若手選手が多い千葉・鎌ケ谷へ先日、取材へ行ってきた。優勝旅行帰りの主力も含め、数人の選手がランニングなどで汗を流していた。球場までの道中、東武線の鎌ケ谷駅へ向かう電車内で、ふと目を奪われる人物がいた。日本ハムの、ある若手選手だった。

 派手なダウンジャケットに身を包み、髪形は茶髪というより、金髪に近いほど染められていた。しかもバリカンか何かで、オシャレ? な切り込みが、頭部のところどころに入っている。球場には不似合いだから-、野球選手で体格が大きいから-などではなく、一般の生活シーンの中でも目立つほどのいでたちだった。潜在能力が高く、来季以降はもとより、将来を嘱望されている選手だ。

 2軍選手に定められた球団のルールでは、染髪が禁止だ。ではなぜ、その選手は規則を破っていたのか-。その日、球団関係者との雑談の中で説明していた理由の1つとして、数日後に実家に帰省するから、とのことを話していた。帰省期間は、球団関係者の誰にも分からない、からなのだろうか。その発言から、きっと自主トレのため鎌ケ谷へ戻ってくる時には、しっかりと黒に近い色に染めてくるのだろうと推察した。

 本人にもやはり、ルール破りの自覚があるようだった。その日の練習を見ていると、スケジュール的なものもあったのかもしれないが、他選手がいなくなった後に練習をしていた。防寒のための通常スタイルなのかもしれないが、ニット帽も目深にかぶっていた。髪形は、はた目には一切、分からなくして練習をしていた。私には、ごまかしている、または人目を避けているようにしか見えなかった。室内練習場への移動の時などもキョロキョロと挙動不審のように見えたので、きっと、そうだと確信もしている。

 実家へ帰って、友達を含め、年上、年下などいろいろな知人と会うことだろう。少なくとも、その時に接した人たちには、この姿が日本ハムのその選手、ひいては球団の「イメージ」にもなりかねないだろう。しかも野球は団体スポーツ。だがまずは投手対打者、1対1、正々堂々の勝負から、すべてのプレーがスタートする。個の強さが求められる部分は、個人スポーツとの種類の違いはあれ、重なる部分が多い。普段の生活で、たった数日間であれ、堂々とした立ち居振る舞いができない、この選手。大丈夫なのか、と思った。

 この日が、たまにしか来ることができない、今年の鎌ケ谷での取材の最後の日だった。ほかの多くの選手は、はつらつと来季へ向けての練習をしていた。そんな取材でのすがすがしい気持ちは、吹き飛んだ。しかも今季最後のブログになった。私は「部外者」で、余計なお世話ということは承知の上で、しかも華々しかった07年のラストにふさわしい話題とは思わない。だが来季、外見だけではなく、心身ともに変身している、その選手の取材をしてみたいと思う。数年前に仮契約した時に取材したことがある。その当時はプロ野球選手になれることに喜び、大きな夢を抱き、純真に熱く語っていた。思い入れがあるから、あえて厳しく言いたい。

December 23, 2007 10:34 AM 投稿者:高山通史

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