2006年06月23日
ボビーのケミストリー
◇交流戦2年連続優勝!ロッテの秘密
今季2シーズン目となった交流戦が終了した。
そして、交流戦を制したのは2年連続でロッテであった。
今回は、昨年の交流戦で活躍した李選手などが抜けたにも関わらず、ロッテが強かった理由を分析したい。
◇先発投手陣
主な先発投手の交流戦中の成績をその前と比較する形で見ておこう。
■久保 康友
BBR 防御 試合 勝利 敗戦 回数 安打 HR 三振 四死 失点 自責
3/25~5/08 70.6 3.27 6 2 2 44 39 1 45 14 16 16
5/09~6/20 72.3 3.12 6 4 2 40.1 37 2 32 11 14 14
■清水 直行
BBR 防御 試合 勝利 敗戦 回数 安打 HR 三振 四死 失点 自責
3/25~5/08 74.2 2.51 6 3 3 43 40 2 32 9 12 12
5/09~6/20 70.2 3.07 6 3 1 41 42 2 34 10 18 14
■小野 晋吾
BBR 防御 試合 勝利 敗戦 回数 安打 HR 三振 四死 失点 自責
3/25~5/08 67.4 2.89 6 3 2 37.1 37 4 19 12 16 12
5/09~6/20 63.7 2.27 6 1 3 39.2 35 3 14 9 10 10
■渡辺 俊介
BBR 防御 試合 勝利 敗戦 回数 安打 HR 三振 四死 失点 自責
3/25~5/08 59.0 5.21 6 2 3 38 41 3 27 14 24 22
5/09~6/20 66.4 3.58 6 2 0 37.2 42 2 24 9 18 15
■小林 宏之
BBR 防御 試合 勝利 敗戦 回数 安打 HR 三振 四死 失点 自責
3/25~5/08 95.2 0.57 2 2 0 15.2 6 0 13 2 1 1
5/09~6/20 69.2 4.10 6 3 2 41.2 39 9 36 6 20 19
■成瀬 善久
BBR 防御 試合 勝利 敗戦 回数 安打 HR 三振 四死 失点 自責
5/09~6/20 64.8 4.25 5 3 1 29.2 29 2 39 8 15 14
※成瀬投手は5/8以前の登板なし。
※回数の0.1は1/3回、0.2は2/3回を意味する。
交流戦が始まる前には低迷していたロッテのことを考えると、交流戦になってからの成績がぐんと上がっているようにイメージしがちだが、上記のデータを見ていただくと、必ずしもそうではないことが分かる。
BBRを見ると、交流戦の方が評価があがっているのは久保、渡辺俊投手のみ(成瀬投手は交流戦前に登板がないため除外)。
しかも、その上がり方も大幅なものではない。
清水、小野、小林宏の3投手に至っては、交流戦期間中の方がBBRが下がっている。
また、成瀬投手の成績を除くと、残りの5投手の勝敗数を総計は下記のようになっている。
交流戦前 12勝10敗
交流戦中 13勝8敗
勝ち越し数は増えているものの、交流戦を経てトップに立ったロッテの原動力というには今一つパッとしない数字である。
防御率を見ても、交流戦中に2点台だったのは小野投手だけで、他の投手はすべて3~4点台となった。
この分析に基づくならば、先発投手陣の交流戦期間中の成績は「そこそこの出来」という言い方が実はふさわしいのかもしれない。
これは、交流戦の躍進の原因が先発投手ではなかったことを物語っている。
この点は、昨年の状況とは大きく異なっている。
◇リリーフ投手陣
先発がそれほどパッとしない状況ならば、リリーフはどうなのだろうか?
■藤田 宗一
BBR 防御 試合 勝利 敗戦 S 回数 安打 HR 三振 四死 失点 自責
3/25~5/08 63.2 4.09 14 1 1 0 11 12 0 6 4 6 5
5/09~6/20 73.6 0.90 13 2 1 0 10 10 0 12 2 2 1
■小宮山 悟
BBR 防御 試合 勝利 敗戦 S 回数 安打 HR 三振 四死 失点 自責
3/25~5/08 61.7 5.54 7 0 0 0 13 16 1 10 2 8 8
5/09~6/20 55.8 2.16 8 0 0 0 8.1 9 0 1 1 2 2
■薮田 安彦
BBR 防御 試合 勝利 敗戦 S 回数 安打 HR 三振 四死 失点 自責
3/25~5/08 66.9 2.45 14 2 1 1 14.2 12 0 13 9 6 4
5/09~6/20 83.1 0.96 7 0 1 0 9.1 4 1 7 4 1 1
■高木 晃次
BBR 防御 試合 勝利 敗戦 S 回数 安打 HR 三振 四死 失点 自責
3/25~5/08 47.6 7.27 6 0 0 0 8.2 12 0 7 6 10 7
5/09~6/20 62.3 4.26 7 0 0 0 6.1 6 1 6 1 3 3
■神田 義英
BBR 防御 試合 勝利 敗戦 S 回数 安打 HR 三振 四死 失点 自責
3/25~5/08 71.5 0.00 1 0 0 0 1 0 0 1 0 0 0
5/09~6/20 73.5 0.00 8 0 0 0 9 9 0 10 0 3 0
■小林 雅英
BBR 防御 試合 勝利 敗戦 S 回数 安打 HR 三振 四死 失点 自責
5/09~6/20 79.5 0.47 19 3 0 13 19.1 14 0 17 3 1 1
3/25~5/08 76.2 1.38 13 1 0 11 13 10 0 13 3 2 2
ロッテのリリーフといえば、YFKと言われた藪田、藤田、小林雅投手がよく知られているが、藪田投手は途中で戦線離脱をしてしまっている。
その代わりに神田投手が頑張っていると考えていただければよいかと思う。
交流戦前と交流戦中でBBRを比較すると、小宮山投手、小林雅以外は軒並み評価が上がっている。
小林雅投手の場合は、多少下がっているとは言っても高値安定と考えることもできるので、特に問題はない。
これらから、交流戦では中継ぎ投手が踏ん張っているという見方ができよう。
中でも、中継ぎの支柱である藤田投手、交流戦で防御率0点台をマークしていたのが、大きいと言えるだろう。
◇野手の場合
では、野手を見て見よう。
最後まで交流戦の優勝を争った東京ヤクルトは、前回のブログに書いたように、野手(特に外国人選手)が素晴らしい活躍を見せていた。
ロッテは、相変わらず日替わりではあるが、主な選手の記録を交流戦前と交流戦の比較で見る。
■福浦 和也
BBR 打率 試合 打数 得点 安打 HR 打点 三振 四死 犠打 盗塁
3/25~5/08 65.5 .389 33 126 18 49 1 16 13 11 1 0
5/09~6/20 63.2 .315 34 124 12 39 2 15 17 13 2 0
■西岡 剛
BBR 打率 試合 打数 得点 安打 HR 打点 三振 四死 犠打 盗塁
3/25~5/08 61.5 .257 32 113 14 29 1 8 18 21 3 11
5/09~6/20 64.4 .303 34 132 25 40 2 9 23 10 0 11
■今江 敏晃
BBR 打率 試合 打数 得点 安打 HR 打点 三振 四死 犠打 盗塁
3/25~5/08 60.2 .279 34 122 14 34 3 19 13 5 4 0
5/09~6/20 61.1 .289 33 121 15 35 3 12 21 6 5 1
■ベニー アグバヤニ
BBR 打率 試合 打数 得点 安打 HR 打点 三振 四死 犠打 盗塁
3/25~5/08 64.7 .298 35 131 20 39 4 20 20 13 0 2
5/09~6/20 63.0 .257 34 105 17 27 4 19 18 16 3 1
■マット フランコ
BBR 打率 試合 打数 得点 安打 HR 打点 三振 四死 犠打 盗塁
3/25~5/08 56.3 .268 32 97 14 26 2 6 20 12 1 0
5/09~6/20 57.6 .305 33 105 16 32 4 8 15 2 0 1
■里崎 智也
BBR 打率 試合 打数 得点 安打 HR 打点 三振 四死 犠打 盗塁
3/25~5/08 62.0 .270 28 89 10 24 2 14 23 14 3 1
5/09~6/20 64.3 .266 32 109 12 29 6 20 31 4 4 0
■サブロー
BBR 打率 試合 打数 得点 安打 HR 打点 三振 四死 犠打 盗塁
3/25~5/08 56.8 .179 29 84 13 15 3 10 22 10 4 1
5/09~6/20 56.4 .196 30 56 7 11 2 11 15 11 2 2
■堀 幸一
BBR 打率 試合 打数 得点 安打 HR 打点 三振 四死 犠打 盗塁
3/25~5/08 56.3 .182 22 66 4 12 3 8 11 7 3 1
5/09~6/20 54.4 .250 27 80 6 20 1 5 18 4 0 0
■大松 尚逸
BBR 打率 試合 打数 得点 安打 HR 打点 三振 四死 犠打 盗塁
3/25~5/08 58.6 .205 14 44 5 9 4 12 10 3 0 0
5/09~6/20 52.1 .286 29 56 6 16 4 11 14 3 1 0
中心的な選手を9名並べてみたが、まとめると次のことが言える。
・BBRが上昇 4名
・BBRが下降 5名
数値を詳しく見ると、大幅に上がっている選手もいなければ、大幅に下がっている選手もいない。
交流戦の好材料と言えば、1番の西岡選手の出塁率が高まったことで、チャンスを作れるようになったことが目立つ程度である。
ただし、交流戦前に絶好調だった福浦選手の打率が下降しているというように、好材料ばかりとは言えない。
大局的に見ると、野手の成績は、交流戦の前と交流戦中で大きな成績の変動がないと言える。
総合的な活躍度という意味でBBRを考えた場合、交流戦に勝利を積み重ねたはずのロッテなのに、BBRの面では大きな変化が見られないのはなんとも不思議である。
先発投手も同じような傾向にあったことを考え合わせると、さらにそのミステリー度は高まる。
これこそがボビーマジックなのだろうか?
◇チームスポーツはケミストリー
考えてみると、ロッテは昨年の戦力から李、小坂、セラフィニの各選手が抜け、新しく加入した選手がこれを補って余りある、という状況にはない。
先に挙げた大松以外にもワトソン、青野というニューフェイスも活躍しているが、スタッツで見ると、
■マット ワトソン
BBR 打率 試合 打数 得点 安打 HR 打点 三振 四死 犠打 盗塁
5/09~6/20 59.3 .265 14 34 4 9 2 6 8 6 0 0
■青野 毅
BBR 打率 試合 打数 得点 安打 HR 打点 三振 四死 犠打 盗塁
3/25~5/08 67.1 .300 5 20 2 6 0 1 7 3 0 0
5/09~6/20 66.4 .563 7 17 16 2 1 7 2 1 0 0
というように、昨年の李選手ほどの活躍はできていない(昨年の李選手は交流戦で、打率.308、12本塁打、27打点と大活躍)。
はっきり言えば戦力はダウンしているのである。
その下がった戦力でそのまま戦ったシーズン開幕時には確かに負けが込んでいた。
上位チームに独走するようなところがなく、どんぐりの背比べだったことも幸いして、そうした状況の中でも大きく離されることなくついて行けたのが、序盤のロッテだったのではないだろうか?
ボビー・バレンタインが名将であることが証明されたのは、その後である。
戦力的には昨年よりも落ちている状況の中で、チーム力を引き出せるように再調整したのだろう。
交流戦に入った直後に阪神に2連敗するが、その後、広島、横浜、中日を相手に9連勝。
しかも、その9連勝のうち、6試合が1点差ゲームだったのである。
僅差の勝利をものにした場合、その功績はベンチワークにあると言われる。
まさに、ボビー・バレンタインの面目躍如である。
日替わりでヒーローが出たこともマジックだろう。
日替わりのため、平均BBRでは交流戦期間中に大きく評価を上げたようには見えなくても、様々な選手が万遍なく活躍をすることで、チーム力の不足を補えたのである。
アメリカではチームスポーツが語られる場合に、「ケミストリー」という言葉がよく用いられる。
これは化学反応のことで、同じ戦力であっても突如として強くなったりする場合には、「化学反応が起こった」と言われる。
アメリカ人の監督であるボビー・バレンタインは、選手各個人の成績がそれほど大幅に上がっていなくても、チームを勝てるようにするには、この化学反応が必要だということを熟知しているのだろう。
但し、今後を展望した場合、楽観はできない。
去年とはチームの勢いが異なるため、昨年同様、交流戦を制したロッテがそのままシーズンを突っ走れるとは限らない。
ボビーマジックでケミストリーを起こし、現有戦力でなんとか交流戦を乗り切ったが、今後独走するようなチームが出てきた場合、付いていくだけで苦労するかもしれない。
しかし、城島がいなくなったソフトバンク、投手がなかなか安定しない西武など、他のパ・リーグのチームも決め手に欠ける部分がある。
こうした状況の中では、ボビーマジックが輝きを見せる可能性は十分にある。
June 23, 2006 06:40 PM
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コメント
テンポ&リズムが良いので野手も守りやすいし、打撃に集中しやすいと思う。
新人王 当確!!
反対に山本昌は、ソン・ドンヨル(ドラゴンズ1996入団の火消し)のような投げ方で見ていてイライラする。火消しのようなゆっくりしたフォームでは・・・。
By 虎ゴンズ
投稿者 虎ゴンズ : 2006年07月03日 08:37
ぉおお
投稿者 yosi : 2006年07月15日 22:09
