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2006年06月19日

ヤクルトのリ・ラ・ラ!??

◇「ラ行」の外国人トリオ

今年も様々な話題に事欠かなかった交流戦もいよいよ大詰め。
清原と巨人の対決。ノーヒットノーランに近い成績を挙げた投手達。巨人の連敗。野村楽天の好調。
その中から、今回注目したいのはヤクルトの脅威の外国人トリオである。
リグス、ラミレス、ラロッカの各選手。この「ラ行トリオ」の活躍は、4月低迷していたヤクルトを一気にセ・リーグのトップ争いに加えるだけの効果があった。

◇脅威の2番バッター・リグス
リグス選手の成績を、交流戦とその前の対比で見てみることにしよう。

アダム リグス(東京ヤクルトスワローズ)
     BBR  打率  試合  打数  得点  安打  HR  打点  三振  四死  犠打  盗塁
3/31~5/08 63.0   .280   25   100   13   28   5   14   23   5   0   2
5/09~6/18 71.1   .315   34   149   32   47   13   30   24   10   1   4
※6月18日現在

リグスの調子が上向いたためにチームの調子がよくなったと言えるような状況で、交流戦に入ってからはBBRも平均して8ポイントほど上昇している。

何よりも、交流戦の期間中に13本塁打と、2番打者とは思えない長打力が魅力だ。
春先は23%あった三振率も、交流戦で16%と大幅に改善し、2番打者としての確実性も高くなってきている。
さらには、盗塁もできる点で2番バッターとしての資質も十分である。
ここまですごい2番バッターがいたら、チームが波に乗れることもうなづける。

ところで、リグス選手の日本デビューは2005年だった。
昨年はそれほど印象に残る選手ではなかったように思うのだが、成績はどうだったのだろうか?

こちらは今年の成績と比較する形で見てみよう。

   BBR  打率  試合  打数  得点  安打  HR  打点  三振  四死  犠打  盗塁
2005   57.6   .306  107  310   49   95   14   44   64   17   2   4
2006   67.6   .301  59  249   45   75   18   44   47   15   1   6
※2006年は6月18日現在

驚くことに、現在の時点で打点は昨年1年と同じ。ホームランに至っては、昨年よりも4本も多く打っている。盗塁も、昨年1年の記録に今年の交流戦の期間だけで追いついているのだ。
「今年になって大ブレイク」というイメージである。

しかし、打率を見ていただきたい。
2005年も3割は打っていたのだ。
いきなり日本にやってきて、3割を打てる野手はそうそういない。
急にブレイクしたように見えるが、実は昨年もそれなりの活躍を見せていたのである。
それでいて、あまり活躍した印象がなかったのはなぜだろうか?

BBRの低さから推測するに、昨年は打順が下位だったことが考えられる。
「出塁して得点を挙げる」、「自分のバットで打点を挙げる」、そのいずれかの活躍が少ないとBBRはなかなか上昇しない。
下位の打順で使われていたことが、打点や得点を挙げるチャンスを奪っていたのだろう。
もちろん、本人の気持ちの問題もあるだろう。様子見で使われていたような状況の昨年と違い、今年は古田監督の信任が厚く、上位で責任を持ってやっている。それが思い切りのよさに繋がって、HRの量産にも繋がっているように見える。

古田監督の眼力が彼の成功を創出したと言えるだろう。


◇実績と安定のラミレス
「アィ~ン」でおなじみのラミレスだが、2001年に来日して以来、すっかりヤクルトに定着し、他の球団に脅威を与え続けている。
まずは、リグスと同じように、交流戦前と交流戦中のデータを見ておこう。

アレックス ラミレス(東京ヤクルトスワローズ)
     BBR  打率  試合  打数  得点  安打  HR  打点  三振  四死  犠打  盗塁
3/31~5/08 62.5   .289   29   121   15   35   3   12   19   2   1   0
5/09~6/18 73.4   .324   34   148   29   48   10   42   32   4   2   0

やはり、交流戦で一気に活躍しはじめたことが分かる。
交流戦中の打点の42は驚異的だ。ヤクルトは、交流戦の期間中、平均して約6点の得点を挙げているのだが、その原動力がラミレスにあることがよくわかるハイアベレージである。
三振が多いイメージは払拭されてはいないが、中軸としては三振しても相手投手に脅威を与えることも仕事の一つである。
その意味では、ヤクルトの4番として不可欠な打者であることは間違いない。

すでに実績があることは証明済みのラミレスだが、昨年と今年を比較してみよう。

   BBR  打率  試合  打数  得点  安打  HR  打点  三振  四死  犠打  盗塁
2005   68.2   .282  146  596   70   168   32  104   121   30   3   5
2006   68.4   .309  63  269   44   83   13   54   51   6   3   0

奇しくも、現在の平均BBRは昨年とほぼ同じである。
交流戦では、かなり突出した活躍を見せたラミレスだが、このことからBBR68程度がラミレスの平均活躍度であることが分かる。
その面では、交流戦が出来すぎで、今後はもう少しペースが落ちることも予想されよう。
しかし、平均68というBBRは決して低いものではない。
平均して55もあれば、一応の合格点と言えるBBRで、平均68は、非常に優れている野手の証明である。
驚異的とまでは言わなくても、首脳陣にしてみれば十分以上の高いレベルでの安定度なのだ。それが続けられるということが実績としてもはっきりしている点でも、安心して使える選手であることが分かる。

また、BBRには勝利点という要素も含まれているため、ヤクルトが今後も昨年以上に勝って行けるのであれば、当然BBRも高くなるため、平均70台も狙える位置である。

古田監督に変わって、チームが強くなったと言われるヤクルト。
しかし、そのベースには、安定した実績があるラミレス選手にあることは間違いない。
幹がしっかりしていて、それにいい枝が出てきたのが今年のヤクルトのイメージではなかろうか?


◇安い買い物???ラロッカ
2004年に日本に来たラロッカ選手。昨年まで在籍した広島から、今年はヤクルトに移籍した。
推定年俸は8630万円と、日本で実績を挙げた外国人選手としてはかなり安い。
そのラロッカ選手も、大活躍を見せている。

グレッグ ラロッカ(東京ヤクルトスワローズ)
     BBR  打率  試合  打数  得点  安打  HR  打点  三振  四死  犠打  盗塁
3/31~5/08 64.5   .302   29   106   17   32   7   23   12   13   0   1
5/09~6/18 69.6   .333   34   129   24   43   7   25   17   21   1   0

当然のように、BBRでは交流戦期間中の数値が上がっているのだが、注目していただきたいのは交流戦前の成績である。
BBRも60点台半ば、打率は3割、ホームランも7本と、上々の成績だったのである。
つまり、ヤクルトがまだ波に乗れなかった春先に、1人で気を吐いていたのがラロッカ選手だったのだ。

リグス、ラミレスの両選手に比べると、交流戦になってもBBRが70点の手前で止まっているため、それほど調子があがっているように見えないかもしれないが、シーズン開始から好調を持続しているという意味では、球団にとってこれほど頼もしい存在はないだろう。

そのラロッカ選手も2005年と比較してみよう。

   BBR  打率  試合  打数  得点  安打  HR  打点  三振  四死  犠打  盗塁
2005   64.8   .303  80  267   40   81   18   56   30   28   1   0
2006   67.3   .319  63  235   41   75   14   48   29   34   1   1

この比較だと、去年よりも今年の方がいいという事しか分からないが、2004年に打率.328、ホームラン40本、打点101をマークしたことを考えれば、今年の成績は実はまだ低い方であることが分かる。

すでに、今年は安定した活躍をしているので、怪我さえなくコンスタントに活躍できるのであれば、2004年と同様の活躍が期待できる。
これだけの選手が1億以下の推定年俸とは、ヤクルトは安い買い物をしたと言えるだろう。


◇優勝はリグス次第?
優勝争いの圏内に上がってきたヤクルトだが、優勝の可能性を占ってみよう。
ラミレス、ラロッカの両選手は、高いレベルでの安定がほぼ確定している選手である。中軸がしっかりしているという意味で、打線を安定させることができるのはほぼ間違いなさそうだ。
しかし、優勝ということになるとプラスアルファの要素が必要だと考えられる。
そのキーになるのが、ヤクルトではリグス選手だと思われる。

脅威の2番バッターが、そのままのイメージをシーズン終盤まで続けることができるのであれば、安定した中軸とあいまってその破壊力は計り知れない。
1試合平均6点をキープすることは難しいだろうが、それに近い成績を続けることも不可能ではないだろう。
それほどの得点力を持っていれば、夏場に入って多少投手陣に疲れが見えてきても、乗り切ることができる。

いずれにしても、このリ・ラ・ラな「ラ行トリオ」から、しばらくは目が離せない展開になりそうだ。

June 19, 2006 07:43 PM

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コメント

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投稿者 野球部 : 2007年02月05日 11:32

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