2006年06月13日
“リアル”エース!ソフトバンク斉藤和
◇真のエース!斉藤和
このところ、ノーヒットノーランに近いピッチングをしている投手が数多い。
中日の川上投手、日本ハムのダルビッシュ投手など目白押しである。
その中で、ノーヒットノーランではなく、完全試合に近い投球をしたのがソフトバンクの斉藤和投手である。
6回に内野安打されたものの、牽制でアウトにし、27人での完封勝利。内容的にはパーフェクトだった。
斉藤和投手といえば、人材の豊富なソフトバンク先発陣にあっても、真のエースと言える存在だと思う。
その斉藤和投手を分析してみたい。
◇今年の斉藤和投手
勝敗 BBR 防御 回数 安打 HR 三振 四死 失点 自責
3/25 ○ 82.2 2.25 8 5 0 7 4 2 2
4/01 87.1 1.72 7.2 4 0 7 1 1 1
4/08 ● 48.2 1.99 7 7 0 4 3 5 2
4/15 79.0 1.52 7 3 0 5 5 0 0
4/22 ○ 73.7 1.72 7 5 0 4 2 2 2
4/28 ○ 91.5 1.61 8.0 3 0 9 4 1 1
5/05 ● 47.0 2.29 6.1 4 1 6 5 5 5
5/12 ○ 92.7 2.10 9 8 0 8 0 1 1
5/19 ○ 79.4 2.05 6.0 7 1 7 2 3 1
5/26 ○ 99.6 1.80 9 4 0 9 2 0 0
6/02 ● 41.2 2.00 6 8 1 6 1 3 3
6/08 ○ 100.0 1.80 9 1 0 12 0 0 0
年間 7勝3敗 76.8 1.80 90 59 3 84 29 23 18
※6月12日現在
※防御率は、その試合までの通算防御率
※回数の.0は0/3回を意味する(同様に0.1=1/3、0.2=2/3)
12試合に投げて7勝3敗。
BBRで投手トップの成績を残している中日の川上投手(11試合7勝1敗)に比べると、負け数が多い分、平均BBRでは9ポイントほどの差がついていて現在投手部門の3位だ。
成績を詳しく見ていくと、斉藤和投手の特徴がよくわかる。
新垣投手、杉内投手と完投能力の高い投手が多いソフトバンクの中にあっては、完投が少ない方である。それでも、今年は5月以降に6試合中3試合完投しているため、あくまでも比較の問題だ。
いい投手である証左としては、三振が多く、四死球が少ない。ホームランを打たれることも少ない。1試合当たりの安打も、3~8本程度で、非常に安定している。
負けが3試合あるのだが、「3試合いい試合があると3試合目が悪い」というように、ある程度パターンになっている。
もちろん、ずっと調子がいいのが理想ではあるが、パターンがある投手は、使う側でも中継ぎの準備など、様々な面でメリットがあり、首脳陣が安心して起用しやすい投手であることを意味している。
つまり、斉藤和投手は、監督や投手コーチが非常に安心して登板させられる投手であることがわかる。
この「安心して」ということが重要だ。
「斉藤を投げさせておけば、7~8回、2点程度で抑えるだろう」「6回を過ぎたら中継ぎを準備させよう」「この試合はおそらく勝てるはずだ」そうした思いを持たせる投手。それは紛れもなく、チームの真のエースなのである。
投手王国と言われるソフトバンク。去年最多勝の杉内投手、(このところ若干調子を落としているが)今年開幕から好調で6勝1敗の新垣投手など、年変わりで勝ち頭になるような投手が出てくる。
その中でも、おそらくソフトバンク首脳陣は、斉藤和投手をエースの中でも柱と考えていると思われる。
それは、やはり斉藤和投手が持っている「安心感」だろう。
◇驚異的だった2005年の斉藤和投手
斉藤和投手が、どうして真のエースなのかをもう少し探る上で、昨年のデータを見てみよう。
勝敗 BBR 防御 回数 安打 HR 三振 四死 失点 自責
4/27 ○ 82.0 1.17 7.2 2 1 6 4 1 1
5/04 74.4 1.84 7 6 0 4 2 2 2
5/11 ○ 98.5 1.14 9 5 0 8 3 0 0
5/18 ○ 95.7 1.10 9 5 0 7 1 1 1
5/25 ○ 58.8 1.89 5.1 10 2 3 0 4 4
6/01 ○ 64.8 2.05 6 6 0 2 2 2 2
6/08 64.7 2.29 7 6 2 2 2 3 3
6/15 ○ 93.0 2.25 9 6 1 12 0 2 2
6/22 ○ 65.0 2.34 5.1 4 0 3 5 2 2
6/29 ○ 70.5 2.40 6 8 1 4 3 3 2
7/06 ○ 66.0 2.41 7 6 2 8 2 2 2
7/15 81.5 2.43 7 3 2 11 2 2 2
7/26 ○ 79.0 2.34 7 11 0 3 1 1 1
8/02 ○ 73.5 2.45 7 5 0 7 4 3 3
8/09 ○ 74.9 2.54 7 7 0 11 1 3 3
8/16 ○ 83.5 2.36 8 4 0 5 2 2 0
8/24 ○ 95.3 2.26 9 4 0 7 4 1 1
8/31 ○ 79.3 2.34 7.1 7 0 6 6 3 3
9/07 ● 42.6 2.78 5.1 8 0 2 3 8 8
9/13 77.4 2.76 7.2 8 2 6 1 2 2
9/19 43.1 2.97 4.2 9 1 6 1 5 5
9/25 ○ 85.9 2.92 8.2 5 0 6 2 2 2
年間 16勝1敗 75.0 2.92 157 135 14 129 51 54 51
※2005年成績
16勝1敗という驚異的な勝率(.941)は、18勝4敗で最多勝投手になった杉内投手のそれ(.818)を大きく上回る。
しかし、連続勝利で騒がれた9/7に敗戦投手になってからは、2試合勝ち負けもつかなかったため、大きく取り上げられたのは、最多勝の杉内投手だった。
防御率も2.92と、それほど驚くものではなかった。勝率が高くても、昨年の記録を見る限りだとエースは杉内投手のようにも見える。
しかし、やはりソフトバンクの真のエースは斉藤和投手だろう。
5回までにノックアウトされたのは、わずかに1回。2005年も完投こそはそれほど多くなかったが、7、8回を3点以内に抑える投球が続いた。
ここ3年の勝星も見ておこう。
2003年 20勝3敗
2004年 10勝7敗
2005年 16勝1敗
投手王国ソフトバンクの中でも、過去3年間で46勝11敗という記録を残している投手は他にはいない。
3年連続で2ケタ勝利を挙げているのは、他に和田投手もいるが、その記録は36勝19敗である。勝率の面からみても、斉藤和投手の凄さが分かるデータである。
今年もすでに7勝。
2ケタ勝利は間違いないだろう。
どんな投手もシーズンによって好不調の波はある。
しかし、斉藤和投手の場合、調子が悪かった2004年シーズンでも、しっかり2ケタ勝利を挙げている。
どんな状態であっても、チームに対して最低限の貢献ができる投手。
いつでも、ノックアウトされることを首脳陣に意識させない投手。
シーズンを通して、しっかり投げてくれる投手。
送り出すときに微塵の不安も感じさせない投手。
その典型が斉藤和投手である。
まさに真のエースにふさわしい投手と言えるだろう。
◇調子が上がってきた
その斉藤和投手の今後を占ってみよう。
現在7勝3敗と、勝率の高いはずの斉藤和投手にしては意外に負けが込んでいる。
しかし、5月12日以降は、5試合中90点以上が3回と、調子が上がってきている印象がある。
今年はいまのところ好不調のパターンがはっきりしていて、
○(素晴らしい内容)
↓
△(まあまあの内容)
↓
○(素晴らしい内容)
↓
×(今ひとつの内容)
という順番になっている。
先日のBBR100点ゲーム(準完全試合)が、一番上の○に当たる試合だったので、次の2試合は勝利の確率が高い。
その次の試合、3試合目の調子がどうかによって、はっきりとしたパターンから抜け出せるかどうかが見えて来るはずだ。
その前に、次の登板でもBBR90点以上の「素晴らしい内容」で勝利を収めるようであれば、斉藤和投手もいよいよ全開という状況になるかもしれない。
June 13, 2006 06:59 PM
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コメント
ホークス・斉藤投手はチームスタッフだけでなく、ファンにも信頼されている投手だと思います。
ゲーム観戦に行くときも斉藤投手が先発のときは、それだけで「勝ち試合を見にいける!」と
大きな期待を持たせてくれます。たとえ、対戦チームがライオンズ・松坂投手が先発であっても!
ライオンズ・松坂投手の影に隠れがちですが、松坂投手をも上回る実力があると思います。
もっと、もっと、球界関係者、野球ファンに注目されてもおかしくない投手です。
準完全試合をスタジアム観戦して感激したフォークスファンより
投稿者 こあら☆3世。(^-^)ノ : 2006年09月18日 10:46
