2006年05月08日
期待のリリーフ!カープ林昌樹
◇セ・リーグプレーヤー1ヶ月の総括・投手編
いよいよ明日から交流戦が始まります!
その前に開幕直後の個人成績の最終回ということで、セ・リーグの投手のBBRトップ5を紹介いたします。
2005年シーズンは、パ・リーグに比べてBBR平均が低かったセ・リーグの投手陣。2006年シーズンはどんなスタートを切ったのでしょうか?
◇先発投手部門
【先発投手平均BBRトップ5】
BBR 防御 試合 勝利 敗戦 回数 安打 被本 三振 四死 失点 責
パウエル(巨) 85.6 1.76 5 4 0 41.0 33 2 30 5 8 8
川上(中) 84.2 1.31 6 4 0 48.0 33 1 45 9 12 7
黒田(広) 77.7 1.69 7 3 1 53.1 46 2 37 9 12 10
江草(神) 73.2 2.35 6 3 1 38.1 32 0 29 12 12 10
内海(巨) 73.2 1.58 7 4 1 40.0 32 1 26 10 7 7
※5月7日現在。
※回数の0.1は1/3回、0.2は2/3回を意味します。
上位5人の平均BBRが70を大きく上回っています。
6位以下は、上原(巨)、井川(神)、石川(ヤ)、マルティネス(中)、山本昌(中)と続きますが、いずれも60点台でトップ5とは評価の面ではかなり差がありました。
では、1位から見ていきましょう。
トップは巨人のパウエル投手です。
5試合に投げて4勝0敗。防御率ではリーグ4位ですが、完封勝利2回ということから高い評価を獲得しています。
各試合毎のスタッツも併せて見てみると、以下のようになります。
ジェレミー・パウエル(読売ジャイアンツ)
BBR 回数 安打 本塁打 三振 四死球 失点 自責点
4/04 ○ 86.9 8 5 1 7 3 3 3
4/11 ○ 100.0 9 3 0 8 1 0 0
4/18 ○ 98.3 9 9 0 4 0 0 0
4/25 ○ 97.0 9 7 0 7 0 1 1
5/02 46.0 6 9 1 4 1 4 4
注目は4/11の広島戦。
完封勝利でBBR100.0をたたき出しています!
パウエル投手の成績で目を引くのは四死球の少なさです。
結果として、それが失点が少なさとして現れており、抜群の安定感を生み出していると言えます。
以前のブログで、開幕好調の巨人を分析したときに、先発投手の安定が最大の原因と書きましたが、その巨人の先発の中でもまさに大黒柱になっています。
2位は、首位巨人に肉薄してきた中日のエース川上投手。
パウエル投手と同じく5試合で4勝0敗。
現在のところ防御率もセ・リーグトップ。
特筆すべきは奪三振。
45個は、セ・リーグ投手の中で断然の1位。
成績だけを見れば、パウエル投手の上を行っているかもしれません。
BBRでは、自責点だけでなく、失点もある程度評価対象になるため、川上投手の12失点(自責点は7)によって、平均BBRではパウエル投手に続く形になりましたが、この2人の投手だけが平均BBR80点台ですから、今のところ3位以下とは別次元の投球を見せていると言っていいかもしれません。
3位は、広島の大エース黒田投手です。
2005年シーズンも、平均BBRのレースでは前半トップを走り続けた黒田投手。
チーム状況が悪かったため、7戦に投げて3勝1敗と、好投が勝利に繋がっていないケースもあるのですが、それでも堂々の3位に入ったことは、「いかに投球内容が素晴らしいか」ということを証明しています。
7試合に投げて自責点10は、先発投手としては実に素晴らしい内容です。
また、トップ5に入った他の投手に比べて、投球回数が5回以上多いのに、四死球が9というのも、安定感の証です。
少し調子が上向いてきたと思われる広島を引っ張って、今後も去年と同様の素晴らしい活躍が期待できそうです。
4位には阪神の若手江草投手。
防御率こそ2点台になってしまっていますが、トップ5の中では唯一被ホームランがないことは評価に値します。
岡田監督に大事に使われているため、登板回数も他の投手に比べて少ないのですが、ここまでの活躍があれば、今後はもっと信頼されて使われるケースも増えてくるでしょう。
昨年から井川投手の安定感が今ひとつなだけに、2006年の優勝を狙う阪神にとって、江草投手の活躍はなくてはならないものになりつつあります。
もう少し四死球が減らせるようになれば、さらに安定度を増した江草投手の投球が期待できます。
同率の4位にこちらも巨人のホープ内海投手。
昨年4勝9敗、平均BBR52.9の投手だったのですから、今年はまさに大ブレイク!
防御率1.58は、パウエル投手より上でリーグ第2位の素晴らしい活躍!
シーズン当初は中継ぎとして使われていましたが、ケガ人続出の巨人で先発に昇格すると、BBR90点台の成績を連発。救世主のような働きをしています。
トップ5に1チームから2名の投手が入っているのは巨人だけです。
このことからも、いかに今年の巨人が安定して強さを発揮できているかがわかります。
江草投手、内海投手は若いだけに、「1シーズンを投げ抜いてどのような結果を残せるか?」という課題が残っていますが、トップ3のベテラン勢を脅かすような活躍を期待したいものです。
◇救援投手部門
【救援投手平均BBRトップ5】
BBR 防御 試合 勝 敗 S 回数 安打 被本 三振 四死 失点 責
藤川(神) 79.6 0.44 15 1 0 0 20.2 14 0 31 9 1 1
平井(中) 76.8 1.65 14 2 0 0 16.1 13 0 12 7 3 3
岩瀬(中) 75.2 3.75 13 0 1 10 12.0 10 2 8 1 5 5
久保(巨) 73.7 2.50 15 0 0 0 18.0 17 1 17 8 5 5
林(広) 73.1 0.00 14 0 0 0 15.2 9 0 8 2 0 0
※5月7日現在。
※回数の0.1は1/3回、0.2は2/3回を意味します。
救援投手では、中継ぎが4人、抑えが1人というトップ5になりました。
1位の藤川投手はさすがというしかありません。
昨年も中継ぎ投手として抜群の結果を残しましたが、今年も15試合に投げて80点近い平均BBRですから見事です。
奪三振も多く、失点も少ないのですから、監督としてみればこれ以上安心して見ていられる投手はいないはずです。
投げすぎが常に心配されますが、現状を見る限りでは、シーズンを通してフル回転してくれるのではないかと思います。
2位は、中日の中継ぎ平井投手です。
こちらも、藤川投手に近い安定感があります。
防御率こそ1点台ですが、これは、4/2と5/3の試合で喫した3失点が足を引っ張っている形で、その他の試合では非常にいい投球を見せています。
首位巨人を追走できているのは、こうした中継ぎ投手などの活躍が大きいでしょう。
今後も平井投手が活躍を続ければ、「負けない」中日がじわじわと首位を追い詰める可能性も高いのではないでしょうか?
3位は中日のクローザー岩瀬投手です。
岩瀬投手はすでに10セーブを挙げて、セ・リーグのトップに立っています。
開幕試合で負け投手となったり、その後も調子の悪い試合があったりして、しばらく安定していませんでした。
防御率も、クローザーとして考えると実はあまりよくありません。
この特徴は昨年にも現れていました。46セーブという非常に多くのセーブを挙げた一方で、不調の日も多く、クローザーとしての評価を少し下げてしまっていました。
しかし、今年は4月の後半からはだいぶ安定してきています。
もともと四死球の少ない岩瀬投手ですから、球にキレが戻ればもっと三振も増えるでしょうから、今のところセーブ王に向かって死角はないと言えるでしょう。
4位には、巨人の中継ぎ久保投手が入りました。
失点が多く、防御率も2.50と少し問題があります。
奪三振でも、トップの藤川投手に比べると多いとは言えません(1イニングにつき1個以下)。
それでも5位にくいこんでいるのは、打たれながらもゲームを形作っているからです。
2005年の巨人は、中継ぎが出てくると打たれてしまって、試合が壊れるという形が多かったのですが、今年はそれがありません。
中継ぎが出てきてからでも、安心してみていられます。
それを象徴しているのが、久保投手のこの平均BBRです。
巨人も中日をはじめとした2位以下に追い上げられる可能性があります。
その時に、久保投手を含めた巨人の救援投手陣がどれだけ頑張れるかが優勝の分水嶺となるでしょう。
5位は、広島の若手中継ぎ林投手!
素晴らしいのは、未だに失点が「0」だということでしょう。
当然、防御率も0.00でトップ5の中でも最もよい成績です。
奪三振数こそ少ないものの、安打、四死球ともに少なく、まさに安心してみていられるタイプの好投手です。
ちなみに、林投手は、最近広島が勝利した4/30、5/4、5/5、5/7に登板していますが
その間の平均BBRが86.1と素晴らしい結果を残しています。
救援投手ランキングの7位に入っている広島のクローザー、ベイル投手も同じ4試合に登板していますが、その平均BBRは63.0となっており、その差は23ポイント!
クローザーを上回る投球内容を見せているのがこの林投手です。
このところ少し上昇気配にある広島。
林投手を始めとした若い投手の活躍があれば、上位チームを慌てさせるような試合展開が期待できるようになるのは間違いないでしょう!
May 8, 2006 04:17 PM
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