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2006年05月31日

驚異のセットアッパー!藤川球児

◇最も相手に嫌がられる投手

勝負の世界において、「相手に最も嫌がられる選手」というのは最高の称号かもしれない。
今年のシーズンもほぼ2ヶ月が経過して、相手に嫌がられそうな選手がはっきりしてきた。
今回は、公式記録のベスト10などには載らないものの、投手として最高と言える働きを続けている阪神の藤川投手を分析する。

◇素晴らしかった2005年の活躍

登板数80という日本記録を打ちたて、それでいて防御率1.36という驚異的な結果を残した2005年の藤川投手の成績を週単位で見てみよう。


藤川 球児(阪神タイガース)
      BBR  防御  試合  回数  安打  HR  三振  四死  失点  自責
3/28~4/03 92.2  0.00   1   2    0    0   1    1   0    0
4/04~4/10 69.0  0.00   4   3.2   5    0   6    0   1    0
4/11~4/17 82.0  0.00   3   5.2   3    0   5    1   0    0
4/18~4/24 74.8  2.70   4   3.1   4    1   6    1   1    1
4/25~5/01 47.6  7.71   2   2.1   3    0   4    2   2    2
5/02~5/08 71.7  0.00   3   3.1   1    0   6    1   0    0
5/09~5/15 86.2  0.00   3   3    0    0   7    0   0    0
5/16~5/22 86.4  0.00   4   6.1   4    0   6    1   0    0
5/23~5/29 80.4  0.00   2   2    1    0   2    0   0    0
5/30~6/05 57.9  5.40   5   5    4    2   7    3   3    3
6/06~6/12 74.6  0.00   3   3    3    0   4    2   3    0
6/13~6/19 88.7  0.00   2   2.1   0    0   6    0   0    0
6/20~6/26 85.1  0.00   4   5    2    0   6    0   0    0
6/27~7/03 81.1  0.00   3   4.1   5    0   6    1   1    0
7/04~7/10 87.6  0.00   4   4    1    0   7    1   0    0
7/11~7/17 40.3  13.5   1   0.2   2    0   1    0   1    1
7/18~7/24 82.3  0.00   3   4.1   0    0   8    2   0    0
7/25~7/31 66.9  3.00   3   3    2    1   4    0   1    1
8/01~8/07 80.9  0.00   1   1    1    0   1    0   0    0
8/08~8/14 74.5  1.42   5   6.1   4    0   8    1   1    1
8/15~8/21 85.7  0.00   4   5    2    0   9    1   0    0
8/29~9/04 88.5  0.00   3   2.2   0    0   5    0   0    0
9/05~9/11 76.4  2.70   2   3.1   2    0   5    1   1    1
9/12~9/18 67.8  5.40   3   3.1   3    0   5    0   2    2
9/19~9/25 61.0  3.86   5   4.2   5    1   10    2   3    2
9/26~0/02 86.7  0.00   3   2.2   0    0   4    0   0    0
計     76.1  1.36   80   92.1  57    5   139   21   20   14

※2005年の週間ごとの成績
※回数の0.1は1/3回、0.2は2/3回を意味する
※BBR、防御率は平均、その他は合計数を表示

まず、特筆すべきは、80試合を投げて自責点が14しかないという点である。このため、防御率も良く1.36という素晴らしい成績となった。
さらに、139奪三振と対比して四死球がわずか21しかなかったこと。
よくチームの首脳陣が「ヒットは仕方ないが、四死球は本当に困る」と言うが、セットアッパーに関してはその要求はさらに強い。
短いイニングしか投げないのだから、「四死球は出して欲しくない」というのが首脳陣の本音だろう。
必要な時には三振が取れる上に、無駄なランナーを出さない。その意味でも藤川投手は、まさに理想的な中継ぎだと言えるだろう。

相手チームにしても、「クローザーが出てきたらもうおしまい」という状況に加えて、「中継ぎで藤川が出てきたらもうおしまい」という状況にもなっていたのが2005年シーズンだった。


◇さらに進化した2006年

2006年シーズンに入る前、多くの評論家、ファンが藤川投手が投げすぎたことを心配していた。
また、昨年の活躍が非常に素晴らしかったために、2年連続で同じような結果は出せないだろうと予想した人も多かった。

しかし、それらは全て杞憂だっと言える。
2006年のここまでの試合を見てみよう。
こちらは1試合ごとの成績にしている。

  勝敗  BBR  防御  回数  安打  HR  三振  四死  失点  自責
4/01     70.0  0.00  1     0   0    1   1    0   0
4/06     56.8  0.00  1.2    2   0    1   1    0   0
4/09     84.2  0.00  1     0   0    2   2    0   0
4/12     38.6  1.80  1.1    2   0    3   1    1   1
4/15     86.4  1.50  1     1   0    2   0    0   0
4/19     78.3  1.13  2     1   0    3   0    0   0
4/21     78.7  0.90  2     1   0    4   1    0   0
4/23     93.8  0.77  1.2    0   0    2   0    0   0
4/26     84.0  0.71  1     1   0    3   0    0   0
4/27     80.2  0.66  1     1   0    2   1    0   0
4/29     86.4  0.61  1     1   0    2   0    0   0
4/30     93.2  0.54  2     1   0    2   1    0   0
5/02     85.0  0.51  1     1   0    1   1    0   0
5/04     93.9  0.46  2     1   0    2   0    0   0
5/07 ○   84.2  0.44  1     1   0    1   0    0   0
5/09     88.1  0.42  1     0   0    2   0    0   0
5/11     90.1  0.40  1     0   0    3   0    0   0
5/13     96.2  0.37  1.2    0   0    2   0    0   0
5/16     98.6  0.34  2     0   0    4   0    0   0
5/20 ○   83.5  0.33  1     0   0    1   0    0   0
5/21     90.5  0.31  1.1    0   0    1   2    0   0
5/23 ○   82.7  0.30  1     1   0    1   1    0   0
5/27     85.3  0.29  1     1   0    1   0    0   0
5/28     83.3  0.28  2     1   0    6   0    0   0
計 3勝0敗  83.0  0.28  32.2   17   0    52  12    1   1

凄まじい内容と言っていいだろう。
去年投げすぎて今年が心配という懸念を吹き飛ばしたばかりか、平均BBRが83.0と去年以上の内容になっている。

驚愕すべきは、現在の自責点が1であること。そのため、防御率は0.28をマークしている。この数値も驚異的だ。
どの数値を取り上げても素晴らしいのだが、例えばBBRは、4/15の試合から20試合連続で75以上をマークしている。80以上で考えるのならば17試合連続である。

他にも、被HRが0、被安打が17、与四死球が12と、24試合投げた投手とは思えない成績だ。
藤川投手は、周囲の心配をよそに2006年さらに進化し、偉大な中継ぎ投手になった。
過去、ここまで強烈な印象を与えた中継ぎ投手はいなかったとさえ言える。


◇阪神のトップを支えた投手陣

5月29日の時点で、セ・リーグは阪神がトップに立っている。
しかし、その阪神から野手で両リーグのBBRトップ10に入っているのはシーツ選手だけだ。
先発投手に至ってはトップ10には1人も入っていない。
チームの状況を見ても、金本選手の調子が今ひとつで、今岡選手は2軍調整という状況になってしまっている。

このような状況の中、セ・リーグ首位に立っているのは、阪神リリーフ陣の貢献が大きいと言わざるを得ない。
藤川の内容はダントツだが、その他でもダーウィンがBBR76.9、久保田が70.2と好調。多少それよりは評価が下がるが、金澤が65.9、能見が64.4と、主力のリリーフ投手は全て合格ラインを楽々クリアしている。

打線と先発投手の成績がまだ十分ではないのにも関わらず、ここまでの成績をキープできている阪神。
その原動力の一つが、藤川を中心とした安定したリリーフ陣にあるのは間違いない。
今後も、大きく崩れるとは考えにくく、今年も優勝争いを演じることは疑いなさそうだ。

May 31, 2006 08:24 PM

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コメント

藤川が好き

投稿者 角野修造 : 2006年11月24日 20:47

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