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2006年05月22日

日本のエースへ!川上憲伸

◇今年は川上がすごい
よく「日本のエース」という言い方をされる投手がいる。
今年のWBCで活躍した松坂投手や上原投手などがその筆頭だ。
両投手のWBCでの活躍を見れば、確かに「日本のエース」という呼称もうなづける。
他方、ペナントレースで素晴らしい活躍を見せている投手もいる。

一昨年の岩隈投手、昨年の杉内投手のように勝率が素晴らしく勝ち続ける投手たちだ。
しかし、それらの投手は不思議なことに「日本のエース」というような呼ばれ方をすることが少ない。
「国際大会での活躍」と「ペナントレースでの活躍」。全く別物と言ってしまえばそれまでだが、ペナントレースで一番素晴らしかった投手が「日本のエース」と呼ばれてもいいのではないか?

今年もペナントレースが始まって1ヶ月半以上が経過したが、素晴らしい活躍を見せている投手が何人かいる。
その筆頭は、間違いなく中日の川上投手だ。
ここ数年、「セ低パ高」という傾向が続いていたが、今年の川上投手は素晴らしいピッチングを見せている。

◇今年の川上投手
現状、5勝でトップタイ。
しかし、その投球内容は素晴らしいの一言に尽きる。

川上 憲伸(中日ドラゴンズ)
  勝敗 BBR  防御  回数  安打  被本  三振  四死  失点  自責
3/31     83.4   0.00   7     6    0    6   2    0    0
4/07 ○  95.0   0.56   9     5    0    7   1     1    1
4/13 ○  71.6   1.13   9     6    1    10   2     3    1
4/26 ○  73.2   1.62   7     8    0    4   1     3    3
5/02 ○  100.0   1.31   9     2    0    10   0     0    0
5/09     88.0   1.42   9     3    1    8   0     2    2
5/16 ○  100.0   1.23   9     4    0    8   0     0    0
合計     86.7   1.23   66     40    2    61   9    14    9
(※合計は、BBR・防御率は平均、その他は加算データ)

負けなしの5勝。
勝ち星がつかなかった試合でも、ほとんど敵を抑えているため、BBRは80点以上がマークしている。
現在、奪三振王(61個)ゆえに奪三振が多いのは当然として、特筆すべきは「投球回数」だ。3試合だけ7回だったが、その他の5試合は全て9回をフルに投げきって、しかも負けなしという成績。
分業制が当然となった近代ベースボールにおいて、「9回を投げきる」ということ自体が快挙になりつつあるこの状況においてだ。

その他の成績で目立つのは1.23の防御率。
他にも5勝投手はいるものの、この防御率はダントツの1位である。
さらに付け加えるならば、直近3試合は全て無四球試合を達成している・・・。

どこから見ても文句のないピッチング内容で、これといった欠点も全くない。
「三振が多いピッチャーは四球も多くなる」と言われるが、その傾向もまるでない。
8試合に投げながら、いまだに四死球の合計が10にも達していない・・・。

◇昨年の川上投手
出だし絶好調の今シーズン。
だが、年によって全くピッチングが変わってくる投手もいる。
川上投手の2005年がどうだったのかを見てみると・・・。

  勝敗 BBR  防御  回数  安打  被本  三振  四死  失点  自責
4/01 ○  99.2  0.00   9    6    0     7   0    0   0
4/08 ●  50.5  3.86   5    8    2     4   1    6   6
4/22 ○  86.5  3.18   8.6   6    0     4   3    2   2
4/29 ○  84.8  2.43   7    5    0     4   1    0   0
5/06 ●  41.1  3.44   7    10    1     7   1    6   6
5/13    68.3  3.27   7.1   7    0     6   3    2   2
5/20 ○  94.3  2.89   9    1    1     10   0    1   1
5/27 ○  73.7  3.25   8    8    1     4   2    5   5
6/02 ○  83.2  3.18   7    10    0     3   0    2   2
6/08    66.0  3.20   8    9    1     5   0    3   3
6/14 ●  47.1  3.32   8    12    1     5   0    4   4
6/22    73.0  3.23   8    6    1     6   2    2   2
6/29    58.6  3.36   7    10    2     8   1    4   4
7/06 ○  91.2  3.21   7.6   4    0     7   2    1   1
7/13 ○  73.1  3.09   7    7    0     3   3    1   1
7/20 ○  84.5  2.93   6    6    0     4   0    0   0
7/29 ○  100.0  2.73   9    2    0     5   1    0   0
小計    75.0  2.73  128.6  117    10     92   20    39   39

8/05    47.5  2.94   6    10    2     5   3    5   5
8/11 ●  41.1  3.18   7    13    2     7   1    6   6
8/18 ●  41.1  3.33   7    9    0     10   3    5   5
8/31 ○  60.2  3.50   5.6   9    3     3   0    5   5
9/07    73.2  3.40   7    4    1     5   2    1   1
9/14 ●  41.1  3.50   6    6    0     4   0    4   4
9/21 ●  42.3  3.56   7    8    1     7   1    4   4
9/28 ●  37.3  3.74   6    10    1     5   2    6   6
合計    66.3  3.74  180.1  186    20    138   32    75   75

年間を通して11勝8敗。
10勝以上しているので当然評価できる内容だが、今年の成績と比べると少し物足りなさを感じることも事実だ。

成績がよかった昨年7月までの成績をみると
①平均BBRが75.0と非常に高い
②三振が多いのに四死球が少ない
③1試合の投球回数が長い
・・・など、今年の特徴にやはり似ている。

調子の良し悪しはあっても、基本的な特性はそうそう変わるものではないことがよくわかる。

◇勝負は8月
今年は去年以上の好調さを記録しているので、このまま7月末まではこの好調を維持できそうだ。
今のままいけば、オールスターの先発投手となってもおかしくはない。
ただし、8月中旬から1勝5敗と大きく負け越した昨シーズンを参照する限りにおいて勝負どころは8月と言えるだろう。

投球内容に冴えがない松坂投手や故障中の上原投手を抑え、名実ともに「日本のエース」の称号を獲得するには、まずはペナントレースを制すること。
そのためには、川上投手個人として夏場を制する必要がある。

May 22, 2006 06:51 PM

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コメント

川上、黒田が”日本のエース”
の称号を得るには”チームが強いこと”
は必須条件になってしまうでしょうね。
1匹狼で勝っていてもエースではないから。

どうしてもこの両者には
上原よりも安定感がないように感じてしまう。
「1人で貯金10を3年間」ができれば
日本のエースといえるのでは?

ちなみに、球のキレで言えば
パリーグでは杉内
セリーグでは藤川
が超一流に思えます。

投稿者 shoot : 2006年05月24日 01:27

『日本のエース』ですか…。
確かに、WBC決勝などで見せた松坂の投球はその称号に相応しいモノがあったと思います。キューバやメキシコの屈強の打者に対して、力強い直球でねじ伏せていたのは圧巻でした。誰も異論はないと思います。
方や、上原投手。その直球・フォークというシンプルな投球スタイル、精密なコントロールという持ち味は誰もが認めるところ。ただ、松坂や川上に較べると球質が軽く、威圧感に欠けるような印象があります。時折、手痛い一発を浴びるシーン(よく飛ぶ東京ドームで)が見受けられます。また、上原投手が『日本のエース』と称されるのは、讀賣という人気球団に所属しているというアドバンテージからということも幾分感じます。

そして川上憲伸。彼は上記2人と比較して、まったくと言っていいほどプロ入り後の国際経験がありません。チームの方針なのか判りませんが…。また、メジャー志向もないようです。つまり、キャラ的に日本人が好むような派手さがない。これらのイメージからも、その称号と縁遠くなっているように私は思います。
今季の川上投手の成績からすれば、WBCで投げていたら…と想像もしてしまいます。それくらい素晴らしい。国内一本に絞っているならば、一昨年達成しえなかったチームの『日本一』のタイトルをその右腕で成し遂げることが称号を得る一つの道ではないでしょうか?私は大いに期待して見ています。

投稿者 ナックル : 2006年06月30日 01:06

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