渡辺史敏の「from New York(フロム・ニューヨーク)」

2008年01月17日

薬物問題、サンタナ争奪戦、まだまだ続く激震

 ミッチェル・レポートが引き起こしたMLB選手薬物使用スキャンダルの激震はいまだ収まる様子がない。15日には首都ワシントンDCでこの問題に対する公聴会が開催された。

 米下院政府改革委員会が開いたもので、バド・セリグ・コミッショナー、ドナルド・フェア選手会専務理事らが出席。委員会による薬物対策の遅れに対する責任や再発防止策に関して証言を行った。

 セリグ・コミッショナーはこの問題に関して自分の責任を認めたうえで、薬物などの禁止行為を調査する新部門を設立するなどリポートが勧告した対策を履行しはじめたことなどを強調している。

 また、委員会は同公聴会の中でリポートの中で薬物使用選手と指摘されているアストロズのミゲル・テハダ内野手が虚偽の発言をした可能性があるとし、司法省に偽証罪の捜査をするよう要請した。これは2005年に同委員会が調査をした際、テハダが薬物使用を否定する証言をしたことを問題視したもの。遂にこのスキャンダルは司法省をも巻き込んだ事件へと発展してしまったのである。

 ただし今回の公聴会の内容に関しては事前に予想されていたものばかりで、意外な展開はなかったのも事実だ。証言を行ったのがコミッショナーなどこうしたやりとりに慣れている人物ばかりだったのがその原因の1つだろう。2月13日に渦中のロジャー・クレメンス投手などが出席する公聴会が開かれる予定で、そちらの展開のほうが気になるところではある。

 問題の継続、という意味ではその15日付でニューヨーク・ポストが「まだプレー中」という見出しで報じたヤンキースによるツインズ左腕ジョアン・サンタナ投手獲得問題もまだ継続中だ。

 サンタナ争奪戦はメッツが優位といわれており、レッドソックスも熱心に動いていることからヤンキースはあきらめるのでは、ともいわれていた。が、14日にハンク・スタインブレナー副社長がまだ戦線から脱落していないことを明言したのである。

 ツインズはフィル・ヒューズ投手、メルキー・カブレラ外野手などを要求していると見られており、この2選手をヤンキースも交換要員に入れている模様だ。気になる松井秀喜外野手についてはニューヨーク・ポストなどの報道ではツインズの希望選手には含まれていなかった。

 こちらの問題もまだまだ波乱が続きそうである。

January 17, 2008 09:12 AM