2008年01月10日
さらにエスカレート!クレメンス対マクナミー氏
ミッチェル・レポートで浮かび上がった元ヤンキース、ロジャー・クレメンス投手の薬物使用疑惑がさらなる展開を見せた。
この疑惑については現在、先週お伝えしたレポートの調査で使用を証言した元トレーナー、ブライアン・マクナミー氏と使用を否定するクレメンス側の食い違いが大きな焦点となっている。両者の衝突は今週、メディアと法廷を巻き込んだ争いへと発展してしまったのだ。
まず動きを見せたのはクレメンス側だった。6日夕方大手テレビ局CBSの人気番組「60ミニッツ」に独占インタビューという形で出演。ステロイドやヒト成長ホルモンの使用は「一切ない」とし、マクナミー氏から受けた注射は「リドカインという痛み止めの麻酔とビタミンB12だけだ」と疑惑をあらためて否定した。
また、同日マクナミー氏をミッチェル・レポートのクレメンス自身に関する内容が15カ所事実に反しており、名誉を棄損されたと、テキサス州の裁判所に告訴したことも明らかになったのである。
さらに翌日レポートが発表されてから初めて記者会見を開き、告訴の理由について同様の説明をし、再度身の潔白を主張した。この会見では「私は刑務所に行く。あなたが望むことは何でもする」とマクナミー氏が話すクレメンスとマクナミー氏の電話録音テープが公開されてもいる。
対するマクナミー氏だが、8日に発売されたスポーツ誌スポーツ・イラストレイテッド最新号で、禁止薬物使用をあらためて証言している。今回は「彼は冬や春季キャンプでは薬物を使わなかった。7月下旬から8月に摂取し、4-6週間以上は続けて使用しなかった」と具体的な使用時期について触れているのが特徴だ。
さらにマクナミー側の弁護士が12月にクレメンス側弁護士に雇われた調査官がマクナミー氏に対して行ったインタビューの録音テープをすべて公表するべきだと主張してもいる。これは同氏の証言がぶれていないことの確度を上げようということだろう。
訴訟の当事者双方が大手メディアを活用し、相手の弱点をついて少しでも優位に事を運ぼうとするのはアメリカではよくあることではある。しかし、ファンとしてはできるならば後味が悪くならないような展開になってもらいたいところだ。
現在の状況で判断すると、先週にも話題に出ていたが、いくら潔白を主張しても証明しきれないクレメンス側が不利なように見える。電話録音テープにしても、無断で録音され、しかも消去された部分があるなど、対抗手段として疑問がある部分も多い。
今後も相手に“勝つ”ための爆弾発言などが相次ぐのか、少なくともこの争いはまだまだ続きそうである。
January 10, 2008 10:05 AM
