2007年12月20日
「ミッチェル・レポート」で薬物騒動さらに拡大
まったくこのオフシーズンは波乱続きで目が回りそうだ。
先週初めまではヤンキース松井秀喜外野手のトレード問題にハラハラさせられていた。それがトレードを申し込んでいたとされるジャイアンツが13日、フィリーズからFAとなっていたアーロン・ローワンド外野手を獲得したことで事実上消滅。ニューヨークにいる日本人としては、ほっと一安心することができたのである。
と思った途端、同じ日に全米、いや日本をも巻き込んで大騒ぎとなる事件が起こった。ジョージ・ミッチェル元上院議員が責任者となって薬物使用の実態をまとめた報告書、通称「ミッチェル・レポート」が発表されたのだ。
同レポートには、かねてから使用疑惑の渦中にあるバリー・ボンズ外野手はもちろん、アストロズのミゲル・テハダ遊撃手など、計89人もの名前が挙げられていたのだから注目が集まるのは当然である。特にここニューヨークではロジャー・クレメンス投手やアンディ・ペティット投手、ジェイソン・ジアンビ内野手など、過去の在籍者まで含めるとヤンキースの関係者が22人も告発された。地元メディアは騒然となっている。
特に今回、大きく報道されているのはペティットとクレメンスの2人。ペティットの場合、もともとヤンキースで活躍し、その後アストロズに移籍したが、今シーズンはヤンキースに戻り15勝を挙げている。200勝投手で投手陣の主軸となる選手だから心配になるのは当然だ。
そしてペティット以上に、全米的にも今回最も話題になっているのがクレメンスである。通算354勝、サイ・ヤング賞7度のクレメンスはまさしくMLBを代表する右腕であり、殿堂入りは確実視されている選手を襲ったスキャンダルだけにその注目度はダントツなのだ。
ただこの2人の対応は19日現在大きく分かれている。ペティットは15日、2002年に左ひじ治療のためにヒト成長ホルモンを使用したと認め、謝罪する声明文を出した。
これに対し、クレメンスはレポート発表直後に弁護士を通じ、薬物使用を否定。さらに18日にも「ステロイドも、ヒト成長ホルモンも、ほかのいかなる禁止薬物も、野球選手としてどころか、生涯にわたって摂取したことがない」と否定する声明を出している。今のところ完全否定を続けるようだ。
ニューヨーク地元メディアの報道ぶりだが、ペティットが謝罪文を出したことで現在はどの社もクレメンスの動向に絞った感じになっている。いつものスクープ合戦の様相は呈しておらず、発表される声明を追っている感じだ。やはり今回は問題が大きすぎ、今は対応に追われているのかもしれない。今後落ち着いてきた時に特ダネが出てくるのかもしれない。
そんな騒ぎの中、福留孝介外野手や福盛和男投手、黒田博樹投手など新日本人メジャーリーガーが次々と誕生している。できるならそちらのニュースに集中したいところではあるのだが。
December 20, 2007 09:26 AM
