渡辺史敏の「from New York(フロム・ニューヨーク)」

2007年10月18日

トーリ監督去就問題ヒートアップ

 MLBプレーオフの激闘が続く中、ニューヨークではヤンキースのジョー・トーリ監督の去就問題がヒートアップしてきた。現在ファンやメディアの目はヤンキースタジアムのあるブロンクスではなく、遠くフロリダ州タンパに注がれている。タンパにあるジョージ・スタインブレナー・オーナーの豪華な邸宅でヤンキース首脳会議が行われているためだ。

 スタインブレナーがディビジョン・シリーズで敗退した場合に同監督との契約を更新しない意向を示したため、一時はトーリ監督の更迭は決定的とも見られていた。が、その後状況が変化した。

 ブライアン・キャッシュマンGMが、「彼の統率力はすばらしく、マジックのようだった。そんな人を見つけられたら、すぐに契約したい」とトーリを称賛すると共に、代わりとなる人材がいないことを示唆。さらにヤンキースの実権をスタインブレナーがハンクとハルの2人の息子に譲ったとの報道がされ、そのハンクが「トーレのことは大好きだし、彼を大いに称賛したい」とコメントしたことで、一挙に混沌とした状態になったのである。

 そして16日から始まったのが前述の首脳会議だ。この会議にはオーナーと2人の息子、キャッシュマンGM、社長のランディ・レヴィンなどが参加し、来シーズンに向けてのチーム運営重要事項が話し合われるもの。

 当然トーリ監督の去就はトップ項目のはずだが、16日にはこの件について何の発表もされず、この記事を書いている17日昼の段階でもまだ判明していない。ここまでもつれるとは正直予想できなかった。

 トーリ監督の実績を今一度振り返るならば、MLBの監督歴は1977年メッツで始まった。その後ブレーブス、カージナルスを経て96年にヤンキース監督に就任。その年いきなりワールドシリーズを制覇し、98年から2000年まで3連覇を達成。ア・リーグ東地区では98年から06年まで9年連続地区優勝している。

 ただワールドシリーズには敗退した03年以降出場しておらず、今シーズンは地区2位で終わったばかりでなくスタインブレナーの発言通りディビジョンシリーズ敗退に終わっている。

 今シーズンは不振だったとはいえ、実績の素晴らしさは確かに抜きん出ており、ニューヨーカーたちからも慕われているトーリ監督。同時に監督交代による活性化を望む気持ちが多くの人にあるのも事実。シーズンは終わっても、やきもきする日々があと少し続きそうである。

October 18, 2007 08:25 AM