渡辺史敏の「from New York(フロム・ニューヨーク)」

2007年09月20日

心強い松井の復活

 18日のオリオールズ戦に12-0で勝利したヤンキースはこれで3連勝。18日終了時点でア・リーグ首位レッドソックスとの差はついに2・5ゲーム差まで縮まった。残り試合数は11。奇跡の逆転地区優勝も現実味を帯びてきた。

 ニューヨークの地元紙も19日付紙面で各紙ともゲーム差を掲載して、優勝への期待を表している。ワイルドカード争いでは2位タイガースに4・5ゲーム差をつけており、ヤンキースにとって至上命令ともいえるプレーオフ出場は果たせる可能性は高い。それでもやはり地区優勝したいところではある。

 18日の勝利は一時はローテーションから外されるほど不振だったマイク・ムシーナ投手が7回を3安打無失点の好投を見せたことが何よりも大きい。デイリーニュースも「突然ムースの季節に」という大見出しをスポーツ面のトップで掲載し、ムシーナ復活を評価している。

 が、日本人ファンにとって何よりも嬉しかったのは、17日に40日ぶりの24号ソロ本塁打を放ったのに続き、この日2安打3打点で勝利に貢献した松井秀喜外野手の復活ではないだろうか。ニューヨーク地元紙もニューヨークポストが「松井のバット、ギアが戻る」、デイリーニュースが「松井、長い眠りから目覚める」というタイトルで、それぞれ松井の復調を知らせる記事を載せている。

 これらの記事では不振の原因としてヒザの故障をあげ、同時に「松井は疲れていないと話し、2カ月間ヒザの痛みを抱えているにもかかわらず、彼の不振には影響していないと主張している」(ニューヨークポスト)ことなどを紹介。さらに復調について「彼の解決法は睡眠、とヒデキ・マツイは冗談めかした」(デイリーニュース)ことなどにも言及している。地元メディアにとってもゴジラ復活は嬉しいことなのだ。状況が状況だけに心強く感じているに違いない。

 そんなヤンキースに対し、ニューヨークのファン、メディアを一転ハラハラさせているのがメッツだ。一時の独走態勢はどこへやら、18日のナショナルズ戦を8-9で落とし、ナ・リーグ東地区2位、フィリーズとの差が1・5ゲームになってしまった。

 こちらは残り12試合。ナ・リーグ、ワイルドカード争いも熾烈な状況で、よもやのレギュラーシーズン敗退の可能性まで出ている。このピンチはさすがにショックなのか、19日付地元紙の裏1面はいずれもヤンキースではなく、メッツがメインになっていた。

 ヤンキースとメッツ、両チームとも良くも悪くも最後の最後までファンの目を釘付けにしてくれそうだ。

September 20, 2007 09:12 AM