渡辺史敏の「from New York(フロム・ニューヨーク)」

2007年08月09日

それでも…井川の復帰信じたい

 いよいよヤンキースのプレーオフ進出がその視野に入り始めた。3日から7日まで5連勝を飾り、7日終了時点でア・リーグ東地区首位のレッドソックスとの差は5ゲームにまで迫った。ワイルドカード・レースはさらに加熱しており、首位タイガースにわずか0.5ゲーム差の2位。さらにその0.5ゲーム差で3位マリナーズが追っている三つどもえ状態になっている。

 4連勝中にはご存じのようにアレックス・ロドリゲス内野手の500号、松井秀喜外野手のメジャー100号本塁打が出ており、ヤンキースはまさにイケイケ・ムードといったところだろうか。

 そんななかで非常に残念なのが、井川慶投手の姿がチームの中にないことだ。7月26日のロイヤルズ戦で3敗目を喫した後、27日に今シーズン2度目のマイナー降格となってしまったためである。5月初旬から6月下旬までマイナーで調整したが、6月22日の昇格から6試合で1勝もできなかったのだから再度の降格も致し方ない。

 再度の降格にあたって井川は「3Aでも一生懸命頑張ります。安定した投球ができるように、もっと努力していきたい」とのコメントを発表している。が、その3Aスクラントン・ウィルクスバレーでも本調子とは言い難い状況が続いているのだ。

 1日の2度目の降格後初登板では5回を9安打2四球で3失点、3A通算3敗目を喫してしまった。さらに6日の2度目の登板では6回を投げて4失点、味方打線のおかげでこの日は勝ち投手となったが、連続してこの数字はいただけない。

 そんな井川の苦しい状況は当然ながらニューヨーク地元メディアの報道にも出ている。シーズン序盤には不調に対する怒りや失望といった表現であっても井川の名前が出ていたが、今やその名前を見ることすらなくなっているのだ。たとえばニューヨークポストの場合、井川に最後に触れたのは7月29日付のヤンキース周辺のトレードの動きを知らせた記事で、マリナーズがトレード候補に井川を当初挙げていたことをたった一文紹介したのが最後である。現在の3Aでの登板はまったく無視状態だ。

 こうした扱いになってしまったのも成績を見ると当然かと思う。が、同じ日本人としてそれでも井川の今シーズン中の復活を信じたい。ヤンキースがプレーオフ進出を決めるとき、井川がAロッドや松井と祝福の輪の中にいると。

August 9, 2007 08:22 AM