2006年04月13日
“エベッツ・フィールド”が戻ってくる
6日、メッツが建設を予定している新本拠地球場のデザイン・プランなどを発表した。そのニュースを見て思わずにっこりしたニューヨーカーも多かっただろうと思う。“メッツ・ボールパーク”という仮称の新スタジアムの外観が伝説的なエベッツ・フィールドを模したものだったからだ。
エベッツ・フィールドはかつてマンハッタン島からイーストリバーを挟んだ東側にあるブルックリンに存在したスタジアムで、ドジャースが本拠地にしていた。ブルックリンはニューヨークの下町と知られ、ドジャースは庶民的な人気を持ったチームだったのである。
それゆえ1958年にドジャースがロサンゼルスに移転した際にはニューヨークは大きな悲しみに包まれたことで知られる。今も当時のユニフォームや帽子が売られており、ニューヨーカーの間では根強い人気を誇るのだ。同じブルックリンに設立されたマイナーリーグ1Aのブルックリン・サイクロンズの集客数が他より多いのは、いまだに残るドジャース・ファン層が「我が街のチームが復活」と支持したおかげなのである。そんな“エベッツ・フィールド”が戻ってくると聞けば、地元ファンが心踊らせるのも当然かもしれない。
今回このデザインになった背景にはメッツのフレッド・ウィルポンの意向があったと伝えられている。ウィルポン自身が8、9歳の頃父にエベッツ・フィールドへと連れて行ってもらい、そのときの興奮が忘れられなかったのだとか。ノスタルジックな外観のスタジアムはここ10年以上のブームだが、そんな背景を聞くと単なる流行ではないということがわかってうれしくなる。
また、純粋にベースボール・ファンとしても新スタジアムは待ち遠しいに違いない。現在のシェイ・スタジアムは1964年にオープンし、当時流行の最先端だった可動式観客席によるフットボール兼用スタジアムである。それゆえベースボール・スタジアムとしてはフィールドが見にくかったり中途半端な部分も多かったためだ。
今回の新スタジアムはベースボール専用で、客席が全てホーム・ベース方向を向いているほか、スタンドとフィールドが近いといった観客にとっての基本部分がしっかりしているものになる予定である。
また、コンコースが広がり、物販飲食施設が充実するのでチームのビジネス面でも収入増が期待できそうだ。
気になるオープンは2009年の予定。新しいヤンキー・スタジアムも同じ年のオープン予定である。新たな“伝説的スタジアム”が2つ登場する3年後は華やかになりそうで、今から待ち遠しいものだ。と言いつつ、やはりまず気になるのは今シーズンの行方だったりするのだが。
April 13, 2006 10:22 AM
