2006年03月04日
直前で相次ぐWBC出場辞退者
いよいよ注目のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)が開幕した。日本開催の1次リーグA組(アジア・ラウンド)は3日開始なので、すでにチームもファンもヒートアップしているだろうが、アメリカ、プエルトリコで行われるB~D組は7日(現地)からということでまだ少し落ち着いている。
だが、さすがに直前となって様々な動きが出始めた。
まずここに来て相次いでいるのが、出場辞退者。アメリカ代表からはメッツのクローザー、ビリー・ワーグナーとインディアンズの先発、C・C・サバシアが辞退を発表。さらにドミニカ代表で出場予定だったレッドソックスの大砲マニー・ラミレスとエンゼルスの主砲ウラジーミル・ゲレロが辞退。またメッツのエース、ペドロ・マルティネスも辞退した。
ゲレロは先月26日にいとこ3人が交通事故で亡くなったためだが、残りはつま先に怪我を抱えるマルティネスも含め、いずれもMLBシーズン開幕に向けての調整に専念することが理由。選手にとっては通常よりほぼ1カ月早く調子を整え、しかもその後に長いシーズンを戦っていかねばならないわけで、一端はプレーを決断したものの、トレーニングを始めてみて改めて不安を覚えたというところだろうか。
ヤンキースの松井秀喜を含め、シーズン優先を理由に辞退した選手がこれまでも多数いたが、まだ実績がないWBCの現状を見れば、こうした辞退選手が出てくることは致し方ないだろう。
そんな中、これまでWBCにあまり関心を示してこなかったニューヨークの地元メディアが2日になって、急に関連記事を組み始めた。これはデレク・ジーター、アレックス・ロドリゲス、バーニー・ウィリアムズというヤンキース主力がWBC出場に備え、キャンプを離れることになったため。
一時的にせよ彼らがチームを離れるということになって、やっと実感が湧いてきた、ということだろうか。そしてどの記事も「このことにジョージ・スタインブレナーがハッピーでないのは驚きに値しない」(デイリーニューズ)といった表現があるのが興味深い。スタインブレナー・オーナーがWBCに反対の立場であることを改めて強調するとともに、WBCで負傷するリスクを指摘しているのだ。やはり地元メディアは基本的に地元チーム優先のようだ。
また、1日付けのニューヨークタイムズは、ドミニカなどカリブ地域の代表がWBCでそのタレントの豊富さを披露することを狙っており、特にベネズエラが有力チームであることを紹介していた。
とかくWBCでは日本、アメリカに目が行きがちだし、出場辞退ばかりが話題になってしまっているが、その他の国々のチーム陣容にも目を向けていきたい。せっかく「ワールド」とうたう大会なのだから。
【ジャーナリスト 渡辺 史敏】
March 4, 2006 07:00 AM
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