渡辺史敏の「from New York(フロム・ニューヨーク)」

2006年02月09日

スーパーボウル途中WBCのCM流すも…

 全米がNFLスーパーボウルに沸いた5日、間近に迫ったワールド・ベースボール・クラシック(WBC)について興味深い動きが2つあった。

 1つはニューヨークタイムズがこの日創刊したスポーツ誌「PLAY」が「ベースボールの新世界順位」と名付けた2ページに渡る記事を載せたこと。同誌は日曜版に添付される雑誌で、記事はWBCを展望したもの。参加16カ国のなかで、日本、米国、ドミニカ共和国、ベネズエラの4カ国の準決勝進出を予想し、それぞれの特徴を紹介している。

 日本については「ジャパニーズ・スモール・ボール(と1人の強打者)」という見出しがつけられた。スモール・ボールは機動力野球のこと。チームについては「チームワークと投手のコントロール、“スモール・ボール”を重視し、才能ある選手がそろっている」と高評価されている。

 そのうえで、松中信彦を「世界最高のスラッガーの1人」としたほか、投手では松坂大輔、渡辺俊介を注目選手にあげている。

 “日本チームの顔”であるイチローに関してはロジャー・クレメンスに対し、これまで20打数2安打と苦手にしていることを指摘しているのも興味深かった。

 ちなみにアメリカチームについては「アメリカの選手名簿は2020年ごろ、クーパータウン(MLB名誉の殿堂)で見られるであろう名前が並ぶ」とドリームチームであることが強調されていた。

 もう1つのトピックはABCが全米放送したスーパーボウルの試合中継でのこと。第4Q8分過ぎにWBCのコマーシャル(CM)が流されたのだ。

 デレク・ジーターやアルバート・プホルズ、さらにイチローが登場、顔が国旗カラーに変わり、最後にロジャー・クレメンスが「私は国のために参加する。あなたの応援を期待している」という内容。

 同中継は41.6%という高い視聴率を記録し、その注目度はダントツ。それだけに今ひとつ盛り上がりに欠けるWBCの注目度がこのCM放送でアップしたことを期待したい。放送料は30秒1回が平均250万ドルと言われており、MLBにとっても大きな賭だったに違いない。

 ただ翌日USAトゥデーが発表したスーパーボウルCM人気ランキングによると、58CM中41位だった。ウケを狙った特別制作CMが多い中で、ちょっと構成がマジメすぎたのが響いたのかも。

 盛り上げもなかなか難しいものである。

【ジャーナリスト 渡辺 史敏】

February 9, 2006 07:00 AM

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