渡辺史敏の「from New York(フロム・ニューヨーク)」

2005年07月08日

松井、ジーター落選の裏側

 12日にデトロイトで開催されるオールスター戦出場選手のうちア、ナ両リーグ(各32人)最後の1人を選ぶ最終ファン投票の結果が6日、発表された。ア・リーグで選ばれたのは、ホワイトソックスの1番打者、スコット・ポドセドニク外野手で、ヤンキースの松井秀喜外野手は残念ながら出場はならなかった。

 最終投票は、ファン投票や監督推薦などから漏れた両リーグ各5選手を候補とし、MLBの公式ホームページなどで行われた3日間の投票で争われた。ア・リーグで候補になっていたのは、ポドセドニク、松井、ヤンキースのデレク・ジーター内野手、ツインズのトリー・ハンター外野手、デビルレイズのカール・クロフォード外野手の5人。

 5日に発表された途中結果では1位がジーター、2位ポドセドニク、4位松井となっており、ニューヨークではこれまでの実績、知名度からジーターが選出されるだろうとみんな、思っていたようだ。それがポドセドニクの奪取という最終結果となり、地元各紙は7日付の新聞で“ジーター、松井の落選”を伝えている。

 そこで面白かったのが、投票へのプロモーションに関する指摘。デーリーニューズによると、ホワイトソックスはマーク・バーリー投手が月曜の試合で観客にポドセドニクへの投票を訴え、オジー・ギーエン監督の息子が“スコットに投票を”というプラカードを掲げ、さらにはポドセドニク自身が90分間にわたってサインをし続けたのだとか。本人だけでなくチームを挙げての活動が、見事“当選”に結びついたというわけだ。

 これに対し、ヤンキースはそれほど熱心なプロモーションを行わなかったようである。ただニューヨークポストなどは、MLBがオールスター戦のテレビ広告でジーターを起用しており、ジーターのオールスター出場を期待していたようだ、と報じている。

 さらにデーリーニューズには、松井を応援する日本人ファンが、ジーターを含め多くの選手に投票することが期待されていたものの、今回はそれが過大な期待だった、という記述も。ニューヨークの記者にしてみると、今回の日本からの投票状況は不満に映ったようだ。

 いずれにせよ、これで松井のMLB3年連続、日本から数えると12年連続の球宴出場はなくなった。かなり残念ではあるが、本人も「だれでも休みたいでしょう」と語っていたように、いい休息期間となるに違いない。ぜひゆっくり休んでもらって、シーズン後半へとつなげてもらいたいものだ。

【ジャーナリスト 渡辺 史敏】

July 8, 2005 07:00 AM

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