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2007年06月28日

日本ハム工藤、2軍に戻るな!

 プロ入り2度目の1軍切符を手中にし笑顔で飛び立ったのは日本ハムの3年目、工藤隆人外野手(26)だ。

 6月18日野手強化で1軍に登録された。1軍初出場は05年9月22日オリックス17回戦。6回代打(スカイマーク)で出場しこの年は5試合、13打数ノーヒットの三振6、打率0割。徳田2軍マネジャーは「元気に出発しました。初ヒットを打ち頑張ってくれるとファームにも活気と明るさが見られますよ」と言う。

 6月の工藤の打撃は2軍首脳陣も認める成績だった。6月3日湘南戦(横須賀)で1試合3安打を打って以来、6月17日ヤクルト戦(戸田)までの9試合連続安打(6月3、5、6、9日湘南1、巨人2、ロッテ各戦の4試合連続3安打を含む)で1軍切符をゲット。この間の成績は9試合、46打数22安打、打点2、打率4割7分8厘の高打率を記録した。工藤は「6月に入って1番6試合、2番1試合、3番2試合を打たせてくれて本当に精神的にも強くなれた。首脳陣に感謝です」と話す。

 5月27日ロッテ戦では初の1試合4安打。2回林から中前打(打点1)、4回松本から三塁内野安打、6回にも松本から脚力を生かした右中間二塁打、8回には江口から中前打の4連打と早いカウントから積極的に打った(1打席平均2・8球)。「1軍で頑張るには打撃と走塁だから盗塁も積極的です」と言う。盗塁成功率は75%で15盗塁を記録した。

 6月25日現在、45試合で62・2%の28試合で安打を放っている。

 福良2軍監督は「キャンプから好調だった。シャープな振り、守りでも打球に対する意気込みがあった。確か今年は外野手で失策0だと思う。攻走守で1軍で通用すると感じた。野球の虫だ。早く一人前になろうと積極的で粘りがあるのが良い」。小柄ながら一生懸命努力する所を見ていたに違いない。

 1軍では6月19日の広島戦(広島)で8回代打で今季初出場。宮崎のカウント2-3からの7球目を右中間に脚力を生かしてプロ入り初安打の三塁打を見事に打った。

 工藤が笑顔で「今年こそプロ入り初安打を必ず打ってみせる」と力強く言った言葉が現実となった。各球団の編成部も「攻走守は1軍で通用する力がある」と言う。

 勝負は始まったばかりだ。努力と練習でつかんだ1軍切符を長く持ち続けて欲しい。2度とファームに帰ってくるな!!

 6月25日現在イースタン・リーグの成績は45試合、打率3割7分9厘、本塁打1、打点15、盗塁15、四死球14、三振21、出塁率4割3分1厘。

 ◆工藤隆人(くどう・たかひと)1981年3月30日生まれ。26歳。171センチ、73キロ。左投げ左打ち。弘前実-青森大-JR東日本(04年ドラフト9巡目)。高校時代の通算は打率3割4分以上、本塁打0本。大学時代の通算は打率3割7分以上、本塁打0本。社会人時代の通算は打率3割以上、本塁打10本。目標の選手は阪神赤星。好きな言葉は「根性」。遠投110メートル。50メートル5・7秒。本塁から一塁までの走力タイム3・7秒。夢は「早く一人前になって1軍で働けるようになれば父(隆次さん)と母(るり子さん)そしてもう1人を札幌ドームに呼びたい。元気づけてもらったり勇気をもらったり感謝してますからネ」と笑顔で話した。昨年はイースタン・リーグで83試合に出場し、打率2割8分2厘、本塁打1、打点13、盗塁9(成功率=64・3%)、四死球20、三振25、出塁率3割4分7厘。アピールポイントは「守備と走塁」。小柄だがファンを感動させるものを身につけている選手だけに注目して下さい。背番号53。血液型A。

 ○…巨人は5月29日ヤクルト戦で今季チーム初の7連勝をマークした。ところが6月13日ロッテ戦で手嶌、神田、田中良、黒木、内の5投手の前に3安打完封負けをして以来6月21日湘南戦でで3-5で負けてチームは7連敗。貯金11が貯金4となり首位から4位に転落した。明るい出来事もあった。フレッシュオールスターに出場を決めている新人の田中外野手(19=東海大相模高)が3試合ノーヒットと打撃不振だったが6月21日湘南戦の2回に高崎の6球目を左中間に二塁打と16打席ぶりに安打。田中は「チームは連敗していますがバットも振れるようになったので勝利に役に立ちますよ」と明るい表情だ。2軍関係者は「2、3打席目のライナー性の打球が良かった。打撃センスは良いよ」と期待していた。6月22日現在、47試合、打率2割4分4厘、本塁打6、打点27、盗塁0、長打率4割7分、出塁率3割3分で打撃26位。

 ○…湘南の高崎健太郎投手(鎮西-日産自動車=06年大学・社会人希望枠、182センチ、82キロ、右投げ右打ち)の勝負強いピッチングが光る。開幕から5連勝して2連敗だったが6月21日巨人戦で今季10度目の先発登板をした。この日は最速147キロにスライダー、カーブ、フォークを投げ回の先頭打者を出塁させたのは2回中前打と3回失策の2人だけで先頭打者には変化球で料理した。投球内容は投球数87球、打者28、投球回7回、安打7、四死球0、三振7、失点3、自責点0で6勝目(勝数2位)を飾った。3回に失策に3安打で3失点したが4回に木村が2死走者一、二塁でオビスポの速球を逆転の左中間安打。各チームの編成部は「1軍で働くには縦の変化球と制球力が要求される。もっと思い切って腕を振ればいい。フレッシュオールスターにも出場が決まっているのだから頑張れ」とアドバイス。6月21日現在、13試合、6勝2敗、打者259、投球回66回、安打51、本塁打6、四死球16(1試合平均2・2)、三振48(1試合平均6・5)、失点18、自責点12、防御率1・64、1試合平均投球数72・2球で初の防御率第1位となった。中村2軍バッテリーコーチは「調子が良いよ。球にも勢いがあるし本人もやる気十分だから活躍してくれるでしょう」と言う。1軍での成績は1試合、0勝0敗、投球回2回、安打4、三振1、四死球1、失点、自責点各4、防御率18・00。

 ○…ロッテの06年高校ドラフト1巡目の大嶺祐太投手(18=沖縄・八重山商工)は6月24日湘南戦で5月29日以来、9試合目の登板で好投を見せた。この日、先発(9試合目)で投球数78球、投球回5回、安打0、三振5、四球5の無失点のノーヒットで降板。1回に3番武山を150キロ直球で空振り三振、4番呉本も150キロ直球で見逃し三振。1回投球数12球(打者4)と安定したピッチングでスタートした。2回チェンジアップが決まらず2四球を出したが後続を連続三振。5回2死三塁のピンチを招いたが2番北川を右飛に打ち取って降板した。ネット裏の各チーム編成部は「今までの登板の中で最高だ。チェンジアップの制球力がつけば1軍で投げられる」と合格点。3勝目の権利を残して降板したが8回に湘南に逆転されチームも対湘南戦8連敗を記録した。大嶺は「こういう事もあります。次も頑張ります」と好投にホッとした表示を見せた。

河野祥一郎「今週のイチ押し!」
河野祥一郎(こうの・しょういちろう)
 1940年(昭和15年)愛媛・今治市生まれ。59年愛媛県立西条高校卒。同校野球部では内野、外野を守り1番を打った。芝浦工大に進学し、大学2年から野球部マネジャーとなり、同校野球部の東都大学野球リーグ優勝や、明治神宮大会などで日本一のチーム作りに貢献する。
 63年の卒業と同時に、日本プロ野球機構コミッショナー参与で東大野球部監督だった神田順治氏の推薦により、セントラル・リーグ野球連盟の記録部に入社。66年から5年間、故鈴木竜二元セ・リーグ会長宅に下宿し、プロ野球について勉強。69年4月15日大洋対広島1回戦(川崎球場)で、公式記録員のスタートをきる。
 数々の名勝負、名場面の中でも、73年8月30日阪神対中日の延長11回ノーヒットノーラン試合、76年の巨人加藤初投手のノーヒットノーラン試合、94年巨人槙原寛巳投手の完全試合、97年のヤクルト石井一久投手の、98年の阪神川尻哲郎投手のノーヒットノーラン試合を担当した。
 そしてイースタン・リーグでも82年日本ハム芝投手や、99年巨人入来祐投手のノーヒットノーラン試合も見届けた。  日本シリーズ3度、オールスターにも5度参加し、71年のオールスター第1戦(西宮)で阪神江夏豊投手の9連続奪三振と、全セのノーヒットノーランを担当した。
 公式記録員38年間で1808試合を担当し、99年に退職した。
 著書に「スコア・ブックのつけ方」(86年)がある。

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