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2006年05月24日

ヤクルト高木1軍再挑戦

 ヤクルト新人高木啓充投手(22)の初勝利は4月2日の日本ハム戦(鎌ケ谷)だった。先発で6回、投球数76球、打者22人、安打4、四球1(2回佐藤)、三振4の無失点で抑えた。球種はストレート、カーブ、スライダー、フォークとあるが、勝負球はフォーク。ストライクを取るフォーク、三振を取るフォークを持っている。各チームの編成は「全部の球種でストライクを取ることが1軍への近道だ」と見ている。

 今年は沖縄・浦添1軍キャンプからスタート。まずチームの雰囲気に慣れることを主眼にした。投げ込み、走り込みを重点的に行った。プロ初めてのキャンプを80点の出来と振り返る。

 開幕2戦目の3月26日、インボイス戦(上尾)に初登板、初先発した。5回を投球数55球、打者17人、安打3、四球0、三振2の無失点と、無難な投球を見せた。高木は「松坂健さんに初安打を許し、リーファーさんに三振を取ってから気分が楽になった」と言う。

 初失点は4月11日の巨人戦(ジャイアンツ)。7回高橋由選手に133キロのストレートを右翼に飛距離140メートルの1発を許したが、勝って連勝。翌12日の横浜戦(横浜)に3番手で1軍出場したものの、1/3回、打者4人、投球数21球、安打1、四球2、失点、自責点3、防御率81.00だった。

 ファームでも18日対湘南戦(横須賀)で2番手で7回から救援したが、2/3回、打者5人、投球数12、安打2、四球、三振1。8回1死二塁で2番万永選手に2球目ストレートを左前打され、今季2点目を失い降板した。伊藤2軍投手コーチは「大きく崩れる投手ではない。先発と救援は精神的に違うが、チャンスを大切にしてほしい。もっとスピードをつけること。細かいコントロールもほしい」とアドバイス。高木は「速球で打者と勝負し、勝利に役立ちたい」と再度1軍を狙っている。

 ◆高木啓充(たかぎ・ひろみつ)愛媛・宇和島東高-大体大。181センチ、79キロ、右投げ右打。高校時代は投手、一塁手、三塁手。4番を打ち打率4割、本塁打30本。大学時代は通算25勝で、05年秋季阪神リーグMVP、04年秋季リーグ戦ではノーヒットノーランを達成した。目標の投手は巨人上原浩治。大学の先輩で「頑張れ」と激励される。対戦したい打者は阪神の今岡誠内野手。好きな言葉は「不惜身命」(ふしゃくしんみょう)。1軍に上がったら松山に住む父親範重さんと母親洋子さんを神宮球場に呼ぶ。22日現在、4試合完投、防御率0.92で第1位。背番号12。血液型A。大学・社会人4巡目で入団。

 ○…日本ハムは4月26日対巨人戦から5月20日対インボイス戦まで1分けをはさんで11連敗(球団記録は13連敗で68、72、78年の3度)していたが、21日のインボイス戦(鎌ケ谷)で4-1と勝ち連敗を止めた。この日先発した2年目・菊地和生投手(23=181センチ、74キロ、右投げ右打ち、樹徳高-上武大)が最速146キロの速球とカーブ、スライダーを投げ分け、5回を打者20人、投球数87球、安打3(本塁打1)、四死球2、三振3、失点1の好投。菊地投手をスカウトした現2軍徳田マネジャーは「初勝利ですか? 良く投げた。制球力もあり安心して見られた」と連敗ストッパーに笑顔を見せた。

 ○…ロッテのルーキー古谷拓哉投手(24=駒大岩見沢高-駒大ー日本通運、05年大学・社会人ドラフト5巡目)が5連勝を挙げた。20日対湘南戦に今季5度目の先発をして5回、打者26人、投球数77球、安打7、四死球2、三振2、失点2、自責点2。スライダー、カーブの変化球の切れもよく安定した投球を見せた。荘2軍投手コーチは「安定したピッチングを続けていれば必ず1軍に行ける」と話した。22日現在、7試合、5勝0敗、防御率1.49、1試合平均奪三振11.2。

 ○…20日のロッテ対湘南戦で珍事があった。湘南は8回、福本の2ランなどで一挙5点を挙げ7-6と逆転した。その裏ロッテ2死満塁、1番代田の代打諸積の2球目に激しい降雨で中断。セ・リーグ原球審は「ボールも見えなかった」と振り返る。丸山球場長も「瞬時にしてグランドは池になった」と初めての経験。結局この回は終了せず、均等回数の総得点(7回終了時)6-2でロッテが拾い物の勝利。湘南は5連敗と雨に泣いた。

河野祥一郎「今週のイチ押し!」
河野祥一郎(こうの・しょういちろう)
 1940年(昭和15年)愛媛・今治市生まれ。59年愛媛県立西条高校卒。同校野球部では内野、外野を守り1番を打った。芝浦工大に進学し、大学2年から野球部マネジャーとなり、同校野球部の東都大学野球リーグ優勝や、明治神宮大会などで日本一のチーム作りに貢献する。
 63年の卒業と同時に、日本プロ野球機構コミッショナー参与で東大野球部監督だった神田順治氏の推薦により、セントラル・リーグ野球連盟の記録部に入社。66年から5年間、故鈴木竜二元セ・リーグ会長宅に下宿し、プロ野球について勉強。69年4月15日大洋対広島1回戦(川崎球場)で、公式記録員のスタートをきる。
 数々の名勝負、名場面の中でも、73年8月30日阪神対中日の延長11回ノーヒットノーラン試合、76年の巨人加藤初投手のノーヒットノーラン試合、94年巨人槙原寛巳投手の完全試合、97年のヤクルト石井一久投手の、98年の阪神川尻哲郎投手のノーヒットノーラン試合を担当した。
 そしてイースタン・リーグでも82年日本ハム芝投手や、99年巨人入来祐投手のノーヒットノーラン試合も見届けた。  日本シリーズ3度、オールスターにも5度参加し、71年のオールスター第1戦(西宮)で阪神江夏豊投手の9連続奪三振と、全セのノーヒットノーランを担当した。
 公式記録員38年間で1808試合を担当し、99年に退職した。
 著書に「スコア・ブックのつけ方」(86年)がある。

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