浅岡真一 独断流

2007年09月25日

中田翔よ、大きく育ち、育ててあげて!

10・3高校生ドラフト会議

 クライマックスシリーズ、日本シリーズと今季のプロ野球も大詰めに入ろうとしています。一方で来季の足音も聞こえてきています。その第1弾が10月3日に行われる高校生ドラフト会議です。

 9月15日の義務期限で日本高野連に「プロ志望届」を提出したのは105人でした。いずれの若者も最高のレベルで野球をしたいと胸をときめかせていることでしょう。

 そんな中で、現時点で注目を浴びている選手が何人もいます。金光大阪の植松優友投手、仙台育英・佐藤由規投手、今春のセンバツ優勝投手・田中健二朗君(常葉学園菊川)らが各球団の熱い視線を浴びています。しかし何といっても、最大の話題は大阪桐蔭・中田翔君でしょう。

 かつてのPL・清原和博(現オリックス)を上回る高校通算87ホーマーのスラッガー。エースとして甲子園のマウンドを踏みましたが、本紙の記事で本人が明かしていたように、打者として歩んで行きたい意向を示しています。

 既に阪神の宮崎オーナーは「(1位)指名します」と公言しており、打者として獲得したい意向を示しています。大阪本社のアマ野球担当によると、他に1位指名しそうなのは、オリックス、日本ハムの2球団だということです。

 となると、抽選になります。セ・リーグの最下位は広島、ヤクルトになるのは決定していますが、両球団は投手を1位にするという情報が入っており(ふたを開けてみなければ分からないですが)、規定によりパの最下位、オリックスが最初にくじを引くことになっています。

 3分の1の確率、決してバファローズが有利とは思いません。これは運としか言いようがなく、たとえ他球団が参戦してきても、横一戦でしょう。筆者としてはどこのチームに決まろうが、彼には大きく育って欲しいものです。

 アマ担当によれば、彼は謙虚な青年のようです。これまでの実績に酔うことなく、プロは甘くないと考えて、まだまだやらなければいけないことが頭の中に渦まいています。

 それは心技体にわたってのことです。清原は1年目からレギュラー扱いされましたが、20年前より日本の球界のレベルは確実に上がっています。それに立ち向かうため、ひたむきな姿勢で臨んで欲しいと思っています。

 それと、交渉権を得た球団にも“金の卵”を大事に育成して欲しいと願っています。まず、客寄せパンダにしないこと。地に足つけて育成してもらいたい。それには球団、1、2軍の指導者が愛情持って、素材を伸ばしていくということです。

 甘やかすことはあってはなりません。時には厳しい教えも必要です。だが、大事な球団の財産、さらに中田君の人生があります。人を、人材を活かすことは一企業でもある球団の責任、使命でしょう。

 何も、磨けば大輝きしそうな中田君だけではありません。志あふれる“新入社員”にすべてそうあるべきで、そういう姿勢は12球団が持っていると信じてはいるのですが…。

September 25, 2007 11:45 PM | コメント (6) | トラックバック (0)

2007年09月14日

阪神の日本シリーズ進出は確率は8割ぐらい…

セのプレーオフを占う

 11日に更新したこのコラムに多くの抗議が寄せられました。「リーグ優勝」という表現が正確ではない、というのもほんとうです。確かに勝率第1位のチームが優勝というのは、連盟で決めています。その点では弁解の出来ないミスです。謹んでお詫びしますが、少し弁解させてもらうとあえて、私は“リーグ優勝”という表現をさせてもらったのです。

 日本シリーズがお祭りだと解釈するなら別ですが、例え短期決戦とはいえ、日本一を決める戦いのはずです。かつてパ・リーグでは前・後期制で優勝チームを決めていました。昨年までのパのプレーオフ制度も同様です。

 かつて06年9月8日に更新した「日本シリーズの価値、権威は?」と題したこのコラムで、2年間限定のクライマックスシリーズに疑問を呈しましたが、今もその考えは変わっていません。

 その思いが勝ち過ぎたため、皆さんの怒りを買ったのでしょうが、もはや阪神、巨人、中日の3強争いがひっくり返ることはないでしょう。各チームの監督は一戦必勝主義を心掛けながら、クライマックスシリーズのことを頭に描いていると確信しています。

 それで先読みして、3チームでどこが有利かを、独断したのです。各チームのファンもそうではないか、との私個人の勝手な思いもあってトラ党はじめ、巨人、中日ファンも日々、一喜一憂しながら、10月に思いを馳せているので……と考え、投手力の充実度で阪神有利を予想したのです。

 クライマックスシリーズの日程は2位と3位の対戦が10月13日からで、3試合のうち2勝したチームが第2ステージへ。同18日から1位チームと戦い5試合で3勝した方が、日本シリーズ(同27日から)への出場権を手にします。なお、1位チームに何のアドバンテージもありません。

 果たして阪神が何位でクライマックスシリーズに出場するか、これによって微妙な戦いになると思っていますが、まさに独断ですが、阪神の優位は動かないでしょう。その理由は3球団中で飛びぬけている投手力です。

 先発陣は他の2球団の方が上かもしれません。巨人は高橋尚、内海、木佐貫、久保あたりが有力でしょう。中日は川上、山本昌、中田、朝倉ら。阪神は安藤、ボーグルソン、下柳、杉山らでしょうか。

 この顔触れを見れば、むしろ阪神の方が不利かもしれません。ただ、その後の救援陣は抜群。JFKはいわずもがな、中継ぎ陣スタッフは12球団NO・1。ダーウィン、江草、渡辺、橋本健、場合によっては能見も起用できます。私の知る限り、こんな強力な中継ぎ陣を抱えるチームは史上初めてではないでしょうか。

 短期決戦では、まず守りが中心です。先発が不調と判断したら、豊富な中継ぎ陣を投入できるわけです。さらにJFKも惜しげなくフル稼動させることができます。

 不安点は2つ。チームの好調は長く続かないのが、プロ野球界の常。10月に入り、この快進撃の反動が来ないかどうかです。主力の故障も含めて……。

 もう一つは同じくJFKの異常。特に、藤川だけは無事でなくてはならない。もし故障となれば“羽をもがれた蝶”。自己管理がしっかりしている彼のことだけに大丈夫だとは思いますが……。

September 14, 2007 12:17 AM | コメント (27) | トラックバック (1)

2007年09月11日

阪神のリーグV確率は8割ぐらい…

セのプレーオフを占う

 阪神が勢いがすさまじいものです。これほどの追い上げをするとは、思いもしませんでした。

 急浮上の要因はいくつかあるでしょう。林が戦列離脱して打線の低下が懸念されましたが、6年目の桜井が本来の素質を開花させ、その主軸の穴を埋めるに十分の活躍。林に代わって一軍に上がった高橋光も、快打を連発。これに刺激されるように浜中、葛城、野口ら中堅、ベテランもいい働きをしています。

 さらに投手陣もほとんどが自分の力を発揮してきました。ルーキーの上園が先発投手としての役目を果たし、新外国人のボーグルソンも然り。出遅れていた安藤もやっと9月になって復帰してきました。要するに投打のバランスが整備されてきたのです。

 去年までのシーズンなら、このデッドヒートにトラ党はじめ、巨人、中日ファンも一喜一憂する日々が続くでしょうが、今年はそうはいかないのです。プレーオフ制度(クライマックスシリーズ)が導入されるからです。

 日程は2位と3位の対戦が10月13日から3試合で2勝したチームが第2ステージへ。同18日から1位チームと戦い5試合で3勝した方がリーグ優勝、日本シリーズ(同27日から)への出場権を手にします。なお、1位チームに何のアドバンテージもありません。

 果たして阪神が何位でクライマックスシリーズに出場するか、これによって微妙な戦いになると思っていますが、まさに独断ですが、阪神の優位は動かないでしょう。その理由は3球団中で飛びぬけている投手力です。

 先発陣は他の2球団の方が上かもしれません。巨人は高橋尚、内海、木佐貫、久保あたりが有力でしょう。中日は川上、山本昌、中田、朝倉ら。阪神は安藤、ボーグルソン、下柳、杉山らでしょうか。

 この顔触れを見れば、むしろ阪神の方が不利かもしれません。ただ、その後の救援陣は抜群です。JFKはいわずもがな、中継ぎ陣スタッフは12球団NO・1。ダーウィン、江草、渡辺、橋本健、場合によっては能見も起用できます。私の知る限り、こんな強力中継ぎ陣を抱えるチームは史上初めてではないでしょうか。

 短期決戦では、まず守りが中心です。先発が不調と判断したら、豊富な中継ぎ陣を投入できるわけです。さらにJFKも惜しげもなくフル稼動させることができます。

 だから、阪神有利と予想します。ただ、不安点は2つ。チームの好調は長く続かないのが、プロ野球界の常。10月に入り、この快進撃の反動が来ないかどうかです。主力の故障も含めて……。

 もう一つは同じくJFKの異常。特に、藤川だけは無事でなくてはならない。もし故障となれば“羽をもがれた蝶”。自己管理がしっかりしている彼のことだけに大丈夫だとは思いますが……。

September 11, 2007 03:22 PM | コメント (12) | トラックバック (0)

2007年09月02日

コンディション調整に問題なかったのか

世界陸上の惨敗

 8月25日から行われていた世界陸上大阪大会、最終日にマラソンの土佐礼子が意地を示して銅メダル。総じて日本人選手が散々な成績に終わりました。これは、日本陸連の目算、多くの陸上、スポーツファンを落胆させたことは間違いないでしょう。

 私は直接、取材したことはほとんどないのですが、大の“隠れ陸上ファン”なんです。64年の東京五輪、ちょうど高校受験を控えていましたが、勉強そっちのけでマラソンのアベベの2連覇、故円谷幸吉の銅メダルや、ボブ・ヘイズの100メートル独走に胸をときめかせたものです。

 まあ回顧談はさておき、今回、長居競技場での屈辱は、調整のミスであったとみています。中でも暑さ対策が大きかったのではないでしょうか。その象徴的な例が大会3日目でした。

 走り高跳びの醍醐が両足のケイレンで記録が伸びず予選敗退。メダルさえ期待された女子走り幅跳びの池田久美子は「暑さで頭がボーッとして」自己記録を44センチも下回り、5選手が予選落ちしました。

 初日には400メートル障害のメダル候補の為末が調整に失敗し、1次予選で敗退。さらに4日目には400メートルの金丸ががケイレンで1次予選を棄権、200メートルの末続も同じくふくらはぎのケイレンで2次予選敗退。レース後、頭痛で治療、点滴まで受けました。

 さすがにここに至っては高野進・日本代表監督(強化委員長)も「これだけ続くと選手の自己管理の問題だけじゃない。チームとしての問題もあったかもしれない」と漏らしていましたが、6日目も沢野が右太腿のケイレンで記録なし。28日から岩塩を選手控え室などに配備したとのことですが、これこそ「時既に遅し」です。

 何も体調不良で試合に臨んだ選手を酷評する気はないのですが、果たして、ベストコンディションで臨む最大限の準備をしたのか、疑問が残ります。福士選手が1万メートル決勝で給水を2、3度取っていました。距離のロスを侵してまで、ベストの走りをする姿勢を他の選手はどう感じたのでしょうか。

 外国メディアの間では「地元開催なのに、暑さのせいにするのはおかしい」という声が上がっているとも聞きました。返す言葉は見つかりません。
 私の専門分野でも一流と言われる野球選手はコンディションを第一にしています。技術は秀でているのですからいかにいい体調でゲームに出るのかを工夫していました。それも含めて素質-と痛感したものです。

 来年の北京五輪、今回の大阪大会より、酷暑が予想されています。もちろん、陸連は対策を立てるでしょうが、個々の代表選手がいかに調整するかが課題ではないでしょうか。身分はアマチュアでしょうが、戦いをするためには、プロ意識は欠かせないと思います。

 今回の雪辱を期すことを期待したいですね。

September 2, 2007 06:32 PM | コメント (5) | トラックバック (1)