2007年06月10日
一部が緩和され、やがて夏の大会が…
野球特待生の問題
4月末のこのコラムで日本高校野球連盟(脇村春夫会長)=以下、高野連=が遂に野球特待生についてメスを入れることを取り上げました。全国4200余の加盟校に対して日本学生野球憲章で禁止されている「野球選手であることを理由としたスポーツ特待生制度」を調査、結果は既にでていますが“違反者”は376校、7971人と判明しました。
筆者はさもありなん、の感を受けましたが、高野連はその多さにややショックを受けたようです。ただ一方ですぐに緩和策を講じました。経済的な理由で退学や転校せざるを得ない特待生に限り今年は各学校の裁量で支援を認め、5月31日まで対外試合の出場禁止も6月1日から解除。野球部長も同日から復帰を認められました。
さらに来年以降に関しては、今月下旬までに野球留学を助長するような制度を認めない方向で新基準を設けることを明らかにしました。
前回に特待生は「完全悪」なんでしょうか…と記し、50件近いコメントをいただきましたが、半分以上が特待生擁護派でした。他のスポーツ紙のアンケート調査でも70%強が完全根絶に反対しています。高体連がそれなりに認めている現状、その差異に疑問を持つ方もいるでしょう。
この問題を学校、生徒、保護者、高野連が最も納得出来るにはどうしたらいいのでしょうか。筆者は2つ挙げたいと考えます。一つはブローカーの完全排除と日本学生野球憲章の見直しです。
ブローカーというのは、高校へ斡旋する中学野球、主に硬式のクラブチームの関係者です。かつて経験したことですが、ある大会のネット裏にいると「彼は〇〇高校」「こっちは××高校」と何人もの進路を口にする関係者はいました。15年以上前の夏のこと。この方が謝礼をもらっていたかは定かではないですが、1人の斡旋者であることは確かです。
ここまで高野連が関与するのは無理でしょう。各学校の自浄作用を待つしかありません。中学、いや小学生から硬式球を握っているのだから、まさに即戦力。野球部にとっては、欲しい人材。ただ、ブローカーに様々の風聞は絶えないし、頼りきっては「教育の一環」とは言えないでしょう。
そして日本学生野球憲章ですが、制定されたのは1950年。それから57年、社会情勢は大きく変化しています。大学ではスポーツ特待が一部で認められており高野連とはやや“温度差”があります。このあたりは精査していく必要があるでしょう。
課題を残しながらも、一部で中止が懸念された夏の高校野球大会はもう間もなく開催されることになりました。高野連の軟化、夏の風物詩だけは途絶えさせてはならない、という思いがあったと分析しています。
June 10, 2007 01:11 PM
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