浅岡真一 独断流

2006年07月07日

阪神は改革の前例にされた?

30億円支払い決定

 青天の霹靂(へきれき)と言えば、少しオーバーになるでしょうか。5日のオーナー会議で、阪神タイガースが預かり保証金25億円、加入手数料1億円、野球振興協力金4億円を支払うことが可決されました。これまでの実行委員会承認機関のような同会議では異例の決定で、そのスピーディーさにも驚かされました。

 阪神電鉄と阪急が統合され阪急阪神ホールディングス(10月1日発足予定)と社名が変わり、タイガースもその傘下に加わることは両社で合意していますが、この統合をほとんどのオーナーが阪神の「身売り」と解釈、根来コミッショナーも同意し、タイガースを新規参入球団と認定、納付を義務付けたのです。

 阪神は宮崎恒彰・新オーナーが出席、球団は大会社の孫会社となり、経営の心配はない。71年間も球界に貢献してきたし、短期間に球団を手放すことはあり得ない―という考えを申し出、保証金の免除を訴えたのですが、賛意を得たのは西武、広島、巨人の3球団のみで、押し切られる形に終わりました。

 惜しむらくはもう少し根回し、票読みが出来なかったのかという点ですが、現状の阪神電鉄内には他球団のオーナーとのパイプ役がおらず、宮崎氏も新任ということで、付き合いが薄かったから、仕方のないことかもしれません。

 今回の決定の要因として各オーナーの阪急に対する不信感が取りざたされました。かつてオリックスに身売りした例があるからですが、私はそれはほとんど関係ないと思っています。タイガースは統合後も阪神の超優良子会社、急速に人気が衰えることはないでしょうし、阪急にとっても“ドル箱の孫”になるわけで、企業の論理からしても、手離すことはまずあり得ないことです。

 だから今回は、球界改革、野球協約の改定の端緒としてターゲットにされたと見ています。根来コミッショナーは「これまでルーズ(おおらか)でも問題なかったが、今後はタイトな(きっちりした)状態にしなければならない」と語りましたが、この発言にその意図を感じました。

 コミッショナーが積極的に改革に取り組むことは歓迎すべきことでしょうが、それなら楽天のTBS株保有も早急に解決すべき。もう一つ、協約改正で閉鎖的な球界になってはならないと思います。プロのみならず日本の野球界の発展を第一にすべきでしょう。

 さらに感じたことは12球団の勢力図に多少の変化が起きていることです。巨人も擁護の姿勢を示していました。これまでGTが連合軍を組めばほとんどのことがその方向に進んでいたのに、今回は違いました。何かが変わろうとしているのかもしれません。

 最後に付け加えたいことがあります。同日、阪神は横浜に6回途中、コールド負けしました。ゲーム後の岡田監督の会見、ロッカーへ引き揚げる時に「今日はゲームのことは(もう)エエやん」と。一体、どんな意味であったのでしょうか。私にはたった1つしか思い当たりませんでした。

July 7, 2006 11:07 AM

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