浅岡真一 独断流

2005年11月05日

大山鳴動、ネズミ一匹…

オーナー会議

 思わず「拙遅」という造語が頭に浮かびました。4日に行われたオーナー会議のことです。

 もう皆さんもご存知だとは思いますが、主な議題は(1)球団株の上場(2)他球団の株式所有の2点でしたが、どちらも議決を得るまでには至りませんでした。まあ、私の予想した通りの結果だと思っています。

 (1)については阪神の筆頭株主に躍りでた村上ファンドが電鉄に要求したことの審議でしたが、当事者の電鉄側が拒否の姿勢を示し、反対意見も多かったのですが、野球協約に盛り込むまでには行き着きませんでした。この問題については、また機会を見つけて私見を掲載させてもらいます。

 さて(2)の問題。楽天がTBSの株式を20%近く取得したことが、協約の第183条に抵触するかどうかが争点になったわけです。この条項は簡単に言えば、2つの球団を実質的に保有することを禁じているわけですが、後段の「ただし、…」で始まる文章の中に例外規定と受け取れるくだりがあるのです。

 三木谷オーナーは「楽天と楽天球団は別法人」と強調し、議長を務めるオリックス宮内オーナーもこれに同調、横浜の若林オーナーは「協約を殺す気か」と憤激しても、延長戦になだれ込むことになってしまいました。

 まあ、TBSと楽天の業務提携が不明な段階では、仕方のない決着だと思います。次回の会議が12月か年明けになるかわかりませんが、単なる討論会に終わったことは確かです。

 ただ、決議事項は1つ生まれました。1951年に発効した野球協約には時代にそぐわない内容もあるとして改定委員会を設置し、1年間をメドにたたき台を作っていくことです。何で今になって…というのが私の感想です。昨年の選手会のストを契機に球界再編に着手しようとしましたが、あの時点で協約の改定を提起するオーナーがいなかったのか、憤りすら覚えます。

 冒頭の「拙遅」の造語は「孫子の兵法」から浮かんだものです。「巧遅は拙速に如かず」とあるくだりで、やや転じて物事は素早く決行すべきというふうに使われています。まさしく各球団の首脳、両リーグ関係者、さらにコミッショナーよ、もっとしっかりせんかい! と言いたくなります。

 今回の会議でフジテレビがヤクルトの株を、子会社のニッポン放送が横浜の株を保有していることが問題になりました。根来コミッショナーは「解消したらどうか」と文章で通達することになったのですが、もっと毅然とした姿勢を示せないものか。せっかく有識者会議から、コミッショナーの権限強化の提言が出されているのに…。

 最後に、野球ファンへのサービスというか義務としてオーナー会議の内容を「ファンへの声明」として出すべきではないかと考えています。ファンの方はマスコミを通してしか、会議の内容を知ることができません。すべてとは言わないが、概要を公にすることもコミッショナーの責務じゃないでしょうか。皆さん、どう思われますか?

November 5, 2005 04:59 PM

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コメント

<プロ野球機構という不透明なもの>
今回のオーナー会議の内容開示という趣旨に関しては同意いたします。
そもそも、いつまで根来という人物がコミッショナーという要職に居座っているのかが理解できません。思えば下田コミッショナーが各球団オーナーにより辞任に追い込まれて以降、プロ野球機構は腐敗し続けたと思わざる得ません。下田氏以前に起きた江川の空白の一日事件においても当時の金子コミッショナーでさえ混乱の責任(阪神から巨人へのトレードを画策)を取って辞任したのです。
タイガースの球団株上場が取りざたされておりますが、むしろプロ野球機構そのものを株式会社にして上場し、情報開示と営業努力を促進させた方がよいのではないかと思われます。そのような株式会社化が法的に実現可能かどうかはわからないのですが。
野球協約の改正に向けて動き出したとのことですが、現時点でのコミッショナーおよびオーナー連中に改正するような資格があるのでしょうか? 自分の会社の企業名を恥ずかしくもなくチーム名に入れているような人間が私利私欲抜きに野球協約を制定することができるのでしょうか?
口先で「改革、改革」と唱えるよりも前にまずプロ野球に愛情のある人間をコミッショナーに据えるべきでしょう。
聞く所によると根来氏は日本シリーズの初戦を途中で退席したそうです、プロ野球機構が主催しているにもかかわらず!
下田氏がご存命ならばどう感じられたでしょう。
スポーツマスコミ各社はこの無責任で無能な根来コミッショナーをもっと糾弾すべきだと思うのです。プロ野球の存亡はプロ野球記者の存亡でもあるはずなのですから。

投稿者 珍打くん : 2005年11月08日 18:24

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