2005年05月24日
岡田監督が王監督に勝った!?
会心の勝ち越し
先週のコラムでは西武、ソフトバンクと続く6連戦を一つのヤマ場ととらえて、3勝3敗なら御の字……と書きましたが、私の予想をはるかに上回る強さで4勝2敗。それも開幕投手、すなわちエースの松坂、和田を攻略したのですから(その前の楽天・岩隈も同様)阪神ファンにとっては留飲が下がる思いだったでしょう。
投打のバランスがかみ合い、リリーフ陣が踏ん張ってこその勝ち越しでしたが、もう一つ、岡田監督のさい配が冴え渡っていたことも印象に残りました。
特にソフトバンクとの第3戦。先発・能見が不調だと早く見切り江草を投入、さらに攻撃面では左のフェリシアーノに対して桧山をそのまま打席に立たせて決勝点となる右前打を引き出し、8回、ダメ押しが欲しい場面では、このゲーム2安打を放っている藤本に代えて“切り札”浜中を起用、これがズバリと当たって浜中が2点三塁打、勝利をほぼ決定づけました。
このゲームの大きなポイントは本紙の1面で大きく取り上げていたように、3回、1点差に追い上げられてなお無死満塁で江草を投入した場面でしょう。このところの好調さを買っての起用で「ゲッツーを取れ」とベンチは指示を出し、内野陣もその守備体形を取りました。結果はベンチの思惑通りにカブレラは遊ゴロ併殺。同点に止め、ビッグイニングにはさせませんでした。
ゲッツーを取れとは3年目の左腕には過酷な注文でそれを果たした江草は素晴らしいの一語で、このゲームの最大の功労者でしょう。この場面と比較して不可解だったのは、3回のソフトバンクの守り。無死から赤星に三塁打を浴びると打者・藤本に対して、内野は前進守備を敷きました。結果は藤本が中前へタイムリーを放ち、結果的に金本の2ランを誘発することになりました。
序盤で1点リード、しかも走者が赤星なのですから「1点なら、仕方なかばい」と考えるのが、普通の戦術だと思います。実際、前進していなければ二塁ゴロに終わっていたと見ました。私はそれなりにパ・リーグの野球も見ているつもりですが、ソフトバンクがこのような作戦を取ったのは珍しいことです。
野球というスポーツは不思議なもので同点に追いついて走者なし、となるといわゆる“仕切り直し”になって、なかなか追加点が奪えないものです。私のネット裏の経験からしてもそうで、岡田監督が3回に同点にされてもいい(三塁走者の生還は止む無し)という守備隊形を取らせたのとは余りに対照的でした。2死三塁と場面は変わっては、なかなかタイムリーが出ないのがパターンなのです。それが「ゲームの流れ」というものです。
1点を恐れて大量点を与えてしまう、1点で済ましてまた攻撃態勢を整える--この違いが3回の攻防にくっきり表れていたと思いますし、そこが野球の妙味なんでしょう。
あえてソフトバンクの焦り……と厳しい表現をさせてもらいますが、逆に言えば1、2戦を終えて阪神を、阪神打線を恐れ過ぎてしまった、とも言えるかもしれません。
May 24, 2005 12:51 PM
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