浅岡真一 独断流

2005年05月03日

うろたえるな、浮き足立つな!

大丈夫だとは思うけど

 昨週末は気が重くなりました。阪神ファンも同様でしょう。中日に信じられない逆転負けを喫した後、敵地、神宮でヤクルトに3連敗、ついに貯金を使い果たしてしまいました。

 やはり、28日の敗戦の後遺症が残っていたのでしょう。実際、30年近く、野球を見てきて、あんなゲームは滅多にありませんでした。残り3イニングで7点差、セ随一の中継ぎ、抑え陣を誇っているタイガースが8点も取られるなんて、考えもしませんでした。

 中日も負けゲームを覚悟して、2番手・久本を引っ張り、谷繁を休ませるべく、柳沢にキャッチボールをさせていたぐらいですからね。極秘情報? なんですが、緒戦(26日)を制したあと、落合監督は2敗してもいい……と考えていたようです。余裕たっぷり、その気楽さが大逆転劇を生んだのかもしれません。

 ヤクルト戦を見ていて、投手陣も攻撃陣も自分が何とかしなければ……というリキみが見受けられました。難しいことですが、ショックを受けた時こそ、気持ちを切り替えて、平常心で臨むのが特効薬なのです。

 貯金がなくなったといってもまだ5割。十分に優勝争いに加わっていける立場にいます。3日からは本拠・甲子園に戻って出直し。多くの虎党の声援を背に切り替えてもらいたいと思っています。

 幸いと言っていいのは、首脳陣がうろたえていない点です。これは非常に心強いことです。

 例えば27日の中日戦。4回に円陣を組みました。正田コーチは「1つ負けたぐらいで何をおたおたしてんのや。各自、自分のバッティングを心掛けたらいいんや!」という意味のゲキを飛ばしたとのことです。

 前日、天敵・山本昌に抑えられ意気消沈しているムードを感じたから、早い回に全員集合をかけたのでしょう。その効果が表れたのか、その回、3点を入れて2点差を逆転、次の回に矢野の2ランで勝ちゲームに結びつけました。

 さらに岡田監督。28日の大逆転負けのゲーム後取材でも井川の不甲斐なさは指摘しながらも「ミスがなあ……」と言いつつ「まあ、みんな一生懸命やっているんやけどな」に止どめ、赤星の落球、沖原の手痛いエラーについては、責めることはしませんでした。そして「野球は怖い。この経験をこれから生かしてくれたら……」と結んでプレスルームを後にしました。

 もう一つ、投手陣の起用方法です。先発陣はシーズン当初、100~120球をメドに交代させる方針が確立しています。また、藤川、ウィリアムス、久保田の3人は基本的にリードされている状況では投入しないということも岡田監督、久保、中西両コーチの間で確認されています。

 「まだ、そんなにしゃにむになる時期じゃあないですよ」と中西コーチ。7月、オールスター後には方針変更があるかもしれませんが、トップギアに入れるのはまだ早い、というのは146試合をにらんだ地に足つけた戦略でしょう。

 このあたりの首脳陣の“ゆとり”を選手がきちんと理解すれば、逆襲は十分可能だと思っています。

May 3, 2005 01:03 PM

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