2008年02月05日
センバツ出場校訪問記・安房(千葉)最終回
日も暮れ始めたころ、グラウンドに「エアロビー!」の声が響きました。選手たちはニヤニヤしながら右翼付近へ移動。テニス部の女子生徒も見つめるなか、ミュージックスタート!
SMAPの弾丸ファイターに乗って踊り始めた! 先ほどの筋トレで見せていた苦痛な表情はどこへいったのか、とびきりの笑顔が弾けている。女子生徒の感想は「楽しそう」、「混ざりたい」、「でも、ちょっと怖い(笑)」とのこと。
次はAvril LavigneのGirl friendというスピード感溢れる曲だ。馬跳びをするなど振り付けもハード。選手も「この曲はきついんです」と、息が苦しそうだ。しかし、3曲目で再び笑顔が戻る。児玉コーチいわく「仲良くなろう系です」という大塚愛のPEACHだった。お尻を左右にフリフリさせたり、手をつなぐところは歌詞そのもの。極めつけは全員でハートマークを作った締めの部分。あまりのインパクトに思わず拍手してしまった。この振り付けは専門家がトレーニングやリズム感を意識させて作ったもの。休みなしで約10分間踊り続けることはなかなかハードだ。毎年1月初旬に柔道の早朝寒稽古に参加している野球部員。その練習終了後から授業までの間に覚えたそうだ。野球部の恒例行事としては1月の寒中水泳も1つ。「20分くらい泳ぐんですけど、寒いより痛い…」らしい。
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「せっかく出させていただくんだからちゃんと準備していかないと。その意識がまだまだ低いよ」。練習が終わり、早川監督が部員に伝えた言葉だ。グラブの芯で捕らなければいけないボール、大きい当たりを打とうとしてしまうバッティング、返事。これら当たり前のことを35人中1人も欠けることなく、やれないうちは必ずボロが出ると話す。
「“やってるつもり”では周りも認めないし、うちみたいな学校は勝てない。2時間の試合で相手からどれだけ嫌がられるか。それは相手チームのことよりも自分たちのできることを精いっぱい、元気良くやることしかないんです」。
過去を振り返ると、勝てるようになったチームは返事の早さやタイミングが抜群に揃っていたという。見事な返事に聞こえても、選手たちは「もっとしっかり返事しよう!」と言い合っている。それは自分たちはまだまだと自覚できている証拠。35人の気持ちが本当に1つなったとき、甲子園にも安房旋風が吹き荒れそうだ。
帰りは学校から車で20分ほどの金谷港から東京湾フェリーに乗った。安房も毎年恒例の湘南学院(神奈川県横須賀市)との練習試合で利用しているそうだ。頭の中でPEACHが延々と流れること35分、久里浜港へ到着した。(おわり)
◎・・・千葉県立安房高校硬式野球部グラウンド
グラウンド=陸上部と併用、ブルペン3つ、室内練習場はなし
練習時間=平日:16~19時、休日:9~16時(不規則)
夜間=ノック、バッティング練習は無理
交通=JR内房線・館山駅 下車徒歩15分

☆早川監督はじめ安房高校の皆さん、お世話になりました。センバツでの活躍を祈っています。(矢島彩)
February 5, 2008 11:06 PM
コメント
矢島さんご無沙汰です。
安房高校の取材記を読んで感じた事は高校野球の原点かなと思いました。
選手を越境入学させたり奨学金を出したりとか
色々な問題もありますが
私は肯定も否定もしません。
しかし、この様な学校も選ばれるところにセンバツの良さがあります。
安房高校、注目して見てみます。
投稿者 さがたっち : 2008年02月06日 19:40
どうも安房高校を取り上げてもらってありがとうございます。
個人的に安房を応援していただけに本当にありがたいです。
横芝敬愛の関係者なのですが、安房に負けて、確かに悔しいなと思いましたが、あのさわやかな野球で自分も安房のファンになってしまいました。
そういえば矢島さんは千葉に行脚することがけっこう多いんですね。市立船橋のときも来たみたいですね。
また千葉にくることを楽しみにしてます!
投稿者 プライセス : 2008年02月06日 23:07
やはり 野球は楽しい 楽しいから辛いも我慢できる
楽しくなきゃやってる意味はないっす!! が自論です
プロを目指し一流の高校へ行くも良し
楽しみながら打倒強豪もよし
安房高校・・・楽しみです
エアロビ・・甲子園ではみれませんかね?!笑
練習試合の禁止は知っていますが一緒に練習とか出来ないんですかね? 公立同士だし・・・
勝負に拘るのもいいけど・・・一緒に強化合宿したりして交流が深められたりしたらいいなーーーなどと思うんですが・・・
どうですかね?!?!
投稿者 BB : 2008年02月09日 17:05
さがたっちさん
限られた条件・環境のなかで、どうすれば勝てるか。
戦国千葉の指導者の方たちの苦悩が垣間見れました。
安房にはぜひセンバツで活躍してもらいたいです。
プライセスさん
敗れた相手の学校さんとても悔しかったと思います。
しかし、対決を機にファンになられたとのことで
安房高校関係者の方が聞いたら喜ばれるのではないでしょか。
千葉へ行く機会は多いほうかもしれませんね。
好選手が多いのも1つですが、チームとして魅力のある学校も多いと思っています。
横芝敬愛高校の試合も今度見てみたいです。
投稿者 矢島 : 2008年02月09日 22:06
はじめまして。
彩ノート、素晴らしいレポートでした。
数時間の取材でしょうが、選手のひたむきさや監督さんの指導方針がよく伝わりました。お気に入りに追加させて頂きました。友人にも紹介したいです。
私は21世紀枠で思いだすのが、第78回大会選抜に出場した栃木県の真岡工業高校です。関東大会で市立船橋高校を1-0で完封勝利しベスト8になったチームです。安房高校はこの真岡工業高校のチームによく似ていると思いました。
私は真岡工業OBでも関係者でもありませんが、湯本監督さんの教育方針に感銘を受け、それ以来隠れファンとして応援しています。
真岡工業は、創意工夫に溢れた練習や選手主導の野球スタイルで、ズバ抜けた選手はいませんが湯本監督さんを中心にチーム力で勝つチームです。
このスタイルが地元で評価され、人気のある学校に変化しました。安房高校の皆さんも私学のような恵まれた環境ではありませんが、真岡工業高校のようにさわやかでチーム力で戦う野球を甲子園で見せてください。そして勝ち上がってください。
これからは安房高校に注目して、応援したいです。
頑張れ、安房高校!!
投稿者 隠れファン : 2008年02月12日 01:28
習志野以来、優勝の二文字がないので、
今年は、期待したいものです。
投稿者 沖ノ島 : 2008年02月14日 14:23
私はこの春に安房高を卒業しました。
大学に進学し,地元を離れましたが,選抜出場のニュースは同級生の間で涙が出るほど喜びあいました。
私自身は違うスポーツをやっていますが,母校がこのように活躍し,多くの人に「おめでとう」の言葉をかけてもらえることがこんなにも嬉しいものかと感じています。
記事を読んで,安房高のありのままの良さを伝えてくれて,校舎にいても野球部の声が聞こえてきた日々がよみがえってきて、また涙が出そうになりました。素晴らしいレポートありがとうございます。
甲子園では母校が「青春」の全てを見せてくれると信じています。
勝ち・負けではなく夢の舞台で大好きな野球ができる喜びを全身で感じてほしいです。
安房高がんばれ!
投稿者 塩 : 2008年02月15日 21:21
BBさん
エアロビで鍛えられた踊りでスタンドを盛り上げてほしいです。
対戦の可能性もあるので出場校同士の練習は難しいと思います。
甲子園での対決などがきっかけで交流が深まることは
よくあるケースなので、今後練習試合などを組めるようになるといいですね。
隠れファンさん
真岡工ですが、当時は部員数は少なく2年生は10人以下だったと記憶しています。
ローカル線の真岡鉄道沿線に学校があり、町の活性化にもつながったとか。
普段の練習で湯本監督が具体的にどのような指導をしているのかわかりませんが
真岡工も安房も環境等に恵まれていない分、工夫を凝らした練習が多いような気がします。
早川監督も「普通にチーム作りをしたら勝てない」と仰っていました。
スタイルが似ているとのことですので、湯本監督も同じことを考えていらっしゃいるかもしれませんね。
お気に入り追加ありがとうございます。今後もよろしくお願い致します。
沖ノ島さん
千葉は2年連続ダブル出場になりますね。
レベルの高さを見せつけてほしいです!
塩さん
卒業生の方も大喜びだったとのこと、またこのようなコメントをいただき大変嬉しく思います。
こちらこそ母校の甲子園出場おめでとうございます。
私が練習に伺った日も年輩の方から若い方までグラウンドに来ていました。
あんなに離れている校舎からも声が聞こえるのですね。
さすが大きな声を出す安房高野球部です。
ぜひ甲子園まで後輩たちの応援に行ってください。
アルプスが紫色一色になることを楽しみにしています。
投稿者 矢島 : 2008年02月16日 23:50
矢島さん、お久しぶりです。私はずっとプロ野球キャンプの取材をしています。ずっとブログは拝見させていただいていたのですが、コメントする暇がありませんでした。キャンプ取材の準備をしたり、その間にも駅伝の取材があったり・・・。
それにしても高校野球ファンの数は凄いですね!皆さんそれぞれに理論があって感心しながら読んでおりました。
今回は「ルーキー」について書いてみたいと思います。矢島さんも取材されたことがある選手ばかりでしょう。
日ハムの中田は最も注目されていますね。私の中学の後輩になるので頑張って欲しい。打撃に関してはプロ顔負けです。何せ打球が速い!あっという間に外野に飛んでいきます。「速いまっすぐをきちんとはじき返せる」ことは最も重要なことですから。ただ、アッパースイングになっているので変化球には対応できていません。あれではまだプロが本気で来たらそう簡単にはいかないでしょう。それと三塁の守備、あれはハッキリ言って「高校生以下」です!やはりファーストかな?ただDHで使うことは反対です。やはり「守り」を鍛えないと意味がないですから。
私が最も期待するのは大場(ソフトバンク)と加藤(ヤクルト)です。大場は文句なしです。何しろ元気がいい!久々に表れた「先発投手らしい投手」です。松中にも「真っ向勝負」出来ていますし、変化球もすぐに使えます。やはり「新人王候補筆頭」ですね。フィールディングも高山投手コーチと日々練習していますし、開幕投手も狙って欲しい。
加藤はスライダーにひかれました。「曲がりが小さい」のが特徴で、岩瀬(中日)のようなスライダーですね。変化球は曲がりが小さい方が嫌ですからね。曲がりが大きいほうがいいと思っている人が多いですが、曲がりが大きいと打者に見られやすいですから。佐藤ばかりが注目されていますが、私は加藤の方がすぐに使えると思いました。
続きは今度書きますね。まだまだ楽しみな若手を多く発見しましたから。
投稿者 LEON : 2008年02月17日 18:01
