2007年11月14日

ノート

151キロ!早大の救世主・大石達也

<神宮大会:早大3-2八戸大>◇3日目◇13日◇大学の部準決勝◇神宮
 秋の救世主・大石達也(1年=福岡大大濠)。春秋リーグ戦、大学選手権と4冠を狙う早大を2年連続の決勝へ導いた。

 寒空の中、びっしりと埋ったネット裏からどよめきがあがった。スコアボードには151キロ。大台表示を背に大石は悠々とベンチへ走っていった。当の本人は「ちょうど後ろを向いたら数字が見えて“あ…出た”と思いました」と他人事のように振り返った。周囲の興奮とは逆にひょうひょうとしているこのギャップも大石らしい。

 これまでの最速は149キロ。しかし、この日の大石は150キロに向かってカウントダウンしているような投球だった。6回からマウンドに登り、初球147キロをマークするとその後も140キロ台後半を連発。「ブルペンのときから真っ直ぐの調子や指のかかりが良かったんです」。2イニング目に入っても球威は落ちない。6番・道広伸一(3年=関西創価)の打席で最速タイを計測すると、151キロで空振り三振を奪った。「本当に出ているのか?」と電話で確認し合うスカウトの姿も。「どうやら本当に出ているらしい…。すごいね。これで低めに決まってくればいいよね」と1年生の成長に期待した。

 斎藤佑樹(1年=早実)フィーバーの影で大石の株は徐々に上がっていた。春の新人戦の立大戦で中継ぎとして神宮デビュー。しなやかなフォームから146キロを2球計測し、大石自身もしっかりアピールしていた。高校時代からプロも注目していた評判の右腕。一方で大舞台とは全く縁がなく、2年秋の九州大会は試合直前に右肩痛。最後の夏はサヨナラ暴投で初戦敗退だった。早大入学後は打力を生かして遊撃手に専念していた。だが、投手へのこだわりを捨てきれず仲間から「ショートせえ」と冷やかされながら投手メニューをこなしていたという。

 「でも、この秋が終わってからはそういうことを言われる回数も減りました(笑)。応武監督からも“おまえはストレートを思いきり投げることに集中しろ”と言われています」。

 秋のリーグ戦、東大2回戦で先発して初勝利を挙げ、リリーフを中心に抜群の安定感を披露。終わってみるとチーム最多の9試合に登板していた。規定投球回数には届かなかったが防御率0・75を残した。斎藤佑や松下建太(2年=明徳義塾)の活躍が目立っていた春。しかし、この秋は大石の好投無しではリーグ優勝はなかった。今回も1点のリードを守りきり、4回を1安打7奪三振に抑え込んだ。ピンチになっても白い歯を見せてニコニコしている姿が印象的。「焦りやプレッシャーとかないんです。笑ってしまうのはクセみたいですね」。

 チーム初の明治神宮大会制覇へ、151キロ右腕が王手をかけた。

 ◆大石達也(おおいし・たつや)1988年(昭63)10月10日生まれ、福岡県出身。小学2年で野球を始め、中学ではボーイーズリーグ「大野城ホークス」に所属。3年時には投手と外野手を兼任。福岡大大濠入学後、2年秋から本格的に投手に専念する。直後も秋季大会でノーヒットノーランを達成し注目を浴びるようになった。早大では1年春の大学選手権からベンチ入り。今秋は9試合に登板、24イニングを投げて2勝1敗、防御率0・75。182センチ、76キロ。右投げ左打ち。

November 14, 2007 10:01 AM


コメント

ニュースで2球ほど見ただけですが、
球速よりも、ストレートの軌道というか、伸びというか、
そういうのに惹かれました。
あんなボールを投げる投手はやはり魅力的だと思いますね。

投稿者 etoile : 2007年11月14日 22:29

大石君と見てると佐竹君を思い出します。
佐竹君は身体能力が高いと雑誌で読みましたが
大石君もセンス抜群のようですね。
それにしても決勝の継投はいかがなものか。

投稿者 あるある : 2007年11月15日 23:46

はじめまして!いつかは野球について書く仕事をしたいと思っている者です。
大石投手の活躍は早稲田に欠かせないものでしたね!斎藤投手が騒がれていてその影に隠れてしまっていたのが残念に思えます。けど来年もその活躍には期待が持てます!頑張ってほしいです!

矢島さん、これからも野球ノートを拝見させていただきます。

投稿者 サク : 2007年11月16日 01:12

コンニチワ

大石クン、圧巻の投球っだったようですね。
実は、見てません・・・

神宮大会は高校の部ばっかりみてました
期待の下関商・駒岩、いずれも初戦敗退で残念です

大学野球は突然、芽がでる選手がいて楽しいです
突然というか、それまでの努力が実ったのでしょうけど

逆に高校時代から期待をかけてる選手が伸びなかったり・・・
いろいろありますね

済美⇒巨人拒否⇒早大・福井投手は今どうしてますか?
駒苫⇒明大・松橋投手は頑張ってますか?
同期の吉岡投手は苫小牧で活躍してます

みんな、みんな 頑張れ!

投稿者 ko-chang : 2007年11月16日 11:35

etoileさん
145キロくらいでももっと速く感じますね。
過去に手術をしたこともあるそうですので
あまり無理はしないでほしいというのも正直な意見です・・・。
まだ1年生なので将来が楽しみですね。

あるあるさん
体型こそ違いますがバネのような体は似ていますね。
佐竹投手も1年生のころから速かったですね!
応武監督は決勝戦の継投について悩んだそうです。
5回の予定だった斎藤佑投手を6回まで投げさせようかどうか。
斎藤佑投手を続投させなかったことも話題になっていますが
予定変更したことも歯車を狂わせた原因だったかもしれませんね。

サクさん
はじめまして!大石投手は今回の活躍で名前も広まりましたね。
全国大会だったことも良かったと思います。
来年以降、斎藤佑投手にスポットを当てざるを得ない環境から
その日その日に活躍した選手を取り上げるようにしてほしいですよね。

投稿者 矢島 : 2007年11月16日 21:26

大石投手、注目してます。
私と同じ福岡出身だし、出身校の福岡大大濠は家から近いです。
親近感ありますね。
来年に期待です!!

投稿者 ともみ : 2007年11月19日 16:49

矢島さん、こんばんは。

この1年、早稲田の投手陣を観ていて感じたのは、春季~大学選手権の段階では、
一番手:須田投手
二番手:斎藤佑投手
勝ち試合の中継ぎ/抑え:松下投手
基本的に上記の布陣だったと思うのですが、記事でもご指摘の通り、秋季には
一番手:斎藤佑投手
二番手:松下投手
勝ち試合の中継ぎ/抑え:大石投手
中継ぎ/抑え:須田投手
大石投手の一本立ちで、確実に層が厚くなっていますよね。

ライバル校は、慶應の加藤投手、明治の久米、古川、水田投手などの実力者が軒並み卒業ということもあり、ますます早稲田の牙城が堅固なものとなっていく予感があります。

投稿者 Eff : 2007年11月20日 02:54

ko-changさん
駒大岩見沢、下関商は残念でした。
いずれも守備力という課題がはっきり出てしまいましたね。
福井投手はメンバーにも入っていません。
早大には岐阜城北でセンバツ4強入りした尾藤投手も在籍していますが
新人戦さえもメンバー入りしていないようですので心配です。

ともみさん
大石投手の成長もぜひ見守ってあげてください。
同郷選手には思い入れも強くなりますよね。

Effさん
しかも、それぞれの持つ能力が非常に高く
来春以降も熾烈なメンバー入り争いが繰り広げられそうですね。
役目が明確なのも選手にとってはプラスではないでしょうか。
また、しばらく登板のなかった須田投手が
神宮大会で見事なピッチングを披露したところからも
層の厚さを感じさせましたね。

投稿者 矢島 : 2007年11月27日 22:09

早稲田には各学年にエース候補がいて、いいタレントがそろっていますよね。

個人的には6大学リーグでの成績は東大が加わっている中での成績なのであまり当てにはしていないのですが、早稲田は青木宣親とか藤井秀悟とかプロでも活躍している選手を輩出していますし、監督の指導とかがいいのかなと感じます。

投稿者 ショウ : 2007年12月08日 12:21

コメントしてください



保存しますか?