2007年06月13日
奈良産大・桑原が4年生の貫録
全日本大学野球選手権が12日に開幕した。開会式直後、他大学の選手たちが見守るなか行われた奈良産大-中央学院大。両チームの選手たちはリーグ戦にはない全国の雰囲気を肌で感じ取っていた。
「初回が緊張した」というのは奈良産大のエース・桑原謙太朗(4年=津田学園)だ。最初の打者でいきなり自己最速タイの146キロをマークするも四球。1死二塁から3番篠木隼人(2年=二松学舎大付)に初球を右中間深々と破られた。
「1点取られてまずいなあ…」。
逆に桑原の目が覚めた。2回から見違えるようなリズムで打者を料理していく。「勝手に変化する」という予測不能な小さな動きを見せるストレート、スライダー、縦のカーブ、フォークを武器に7回まで毎回の9奪三振、無安打。148キロも計測した。
一方の中央学院大も国際武道大、東京情報大などの強豪を破ってきたという“自信”があった。この日も桑原の立ち上がりを攻めて先制点を奪い、幸先のいいスタートを切れていた。
しかし、4回無死一、二塁のピンチで送りバントを一塁手が悪送球し同点に、続く6番藤本健太(1年=光星学院)にも三塁線へバント安打を決められた。沸き立つ三塁側、そして浮き足立つ中央学院大の野手陣。正捕手の初鹿野敬介(2年=千葉商大付)は「みんな思ったよりガチガチになってしまっている」とマスク越しにチームを見つめる。さらに2死満塁から9番榎堀剛(3年=平安)の打球はダイビングキャッチを試みた中堅手の後ろへ転がっていった。返球を待つ初鹿野だったが、無情にも榎堀までかえる逆転のランニング満塁本塁打となってしまった。攻撃でもチームで狙い球を絞っていたにも関わらず、各打者がいろいろな球種に手を出してしまった。中央学院大の狂った歯車は最後まで戻らず、1-6で敗れた。
「つないで守ってという自分たちの野球ができなくてショックです…」。
うつむく初鹿野とは対照的に桑原は「(終わってみれば)調子がいいほうだったと思います」と白い歯をのぞかせる。4年生エースが、先発メンバー6人が2年生以下という若いチームに貫録を見せた。
June 13, 2007 08:51 AM
