2007年04月05日

ノート

自分たちの野球貫いた常葉菊川

 5試合でたった1犠打。さぞかし強力な打者がそろっているのかと思えばチーム打率は2割4分3厘。決して高いとは言えないが、数字にはあらわれない集中打と堅守で常葉学園菊川(静岡)が頂点に立った。

 ふり返れば手ごわい相手ばかりだった。初戦で大会屈指の好投手・佐藤由規(3年)の仙台育英(宮城)を投手戦の末に敗った。つづく2回戦では攻守にレベルの高い今治西(愛媛)。準々決勝では超強力打線の大阪桐蔭に逆転勝ち。エース・田中健二朗(3年)が、前の試合2本塁打の中田翔(3年)を4打席無安打に抑え込んだ。準決勝、豪快な野球から相手はち密な機動力をいかした野球の熊本工に。このように試合ごとに対戦相手のチームカラーはがらりと変わっていった。それでも自分たちの野球を貫き通した。

 もう1つは、単純にチームの調子が絶好調だったこと。3月10日の練習試合解禁以来、愛工大名電(愛知)、東邦(愛知)などの強豪相手に8戦全勝で甲子園に乗り込んでいた。ピークを甲子園に持ってきた森下知幸監督(46)の手腕も見事だ。

 「どこからでもチャンスを作れて、予想以上に打線に切れ目がなかった。田中投手はインコースの使い方が上手かった」。

 常葉菊川の強さを熊本工の選手はこう分析していた。確かに中田と対決したときも田中はインコースで真っ向勝負し、結果的に3飛球に打ち取っている。田中と戸狩聡希(2年)の左腕2人をリードした石岡諒哉(3年)の存在も大きかった。今大会711球を受けたがボールを後ろに逸らしたのは1球だけ。二塁送球タイムは2秒を切り、今大会も3つの盗塁を刺した強肩だ。失策はチーム全体で7つだったが、得点に絡んだのは1失策のみ。三塁手の前田隆一(2年)はゼロだった。大垣日大(岐阜)との決勝戦でも難しいゴロを何度もさばき、慌てることなく送球。

 スター選手は不在、派手さも無いが、堅実という言葉がぴたりと当てはまるのが常葉菊川だ。

 試合中、黄緑色のメガホンが揺れるアルプス席からFLOWが歌う「ドリームエクスプレス」の応援が流れてくる。文字通り、ナインは頂点という終着駅に辿り着いたのだった。

April 5, 2007 08:00 AM


コメント

菊川ナインには、「おめでとう」と言いたいです。
スター選手はいないし、サッカーという印象が強い静岡の高校の快挙・・・本当に素晴らしかったです。
同じ静岡には、「ポスト・ハンカチ王子」の一番手と私的に思う静岡商・大野健介投手が。
この夏の静岡は、熱くなりそうですね。

また、大阪桐蔭・中田翔投手の反撃にも注目!!

投稿者 ともみ : 2007年04月05日 20:51

 こんばんは。
 常葉菊川、強かったですね。私は同校の試合ぶりを見て「自由自在」という言葉が浮かんできました。つまり、先行逃げ切り、終盤の逆転劇、点の取り合いと、どんな試合展開になっても最後には勝利をつかむ。そこに揺るぎない強さを感じました。強攻、強攻の攻撃スタイルが大きくクローズアップされましたが、決して打つだけのチームではないと思います。まさにセンバツの覇者にふさわしいチームだったと思います。

 今大会は準優勝の大垣日大やベスト8の室戸、また初戦突破を果たした都城泉ヶ丘と、特別枠で出場した学校が活躍したのも大きな特徴だったと思います。
 個人的には49年ぶりのベスト4進出を果たした熊工に、ぜひその壁を破って欲しかったのですが…。前回は済済黌との“火の国対決”に敗れ、しかも済済黌はその後、熊本県勢唯一の甲子園制覇を成し遂げているだけに、OBの方々も「今度こそ」の思いは強かったはずです。夏に期待したいと思います。

 センバツが終わったばかりですが、早くも夏の大会が待ち遠しいです。また、球児達が繰り広げる熱い試合に胸を躍らせたいと思います。
 ブログの更新、楽しみにしています。矢島さんも頑張って下さい。
 それでは、また。

投稿者 すったり : 2007年04月05日 21:54

私も常葉菊川は、豪快ではないが、堅実なチームだと思いましたね。
捕手の石岡君を中心としたセンターラインがしっかりしていて、破綻がないチームだと思いましたね。勝負強いですね。
勝負事は能力ではなく、いかに大事なチャンスで打てるかですね。
そこが高校野球では大事だと思います。

田中君ですが、高校時代の成瀬を彷彿させるようなタイプですね。
投球の完成度が高い投手ですから、ひょっとすると今年のドラフトに食い込み可能性が高い投手といえますね。

投稿者 プライセス : 2007年04月06日 21:35

ともみさん
スターがいなくても勝ち上がれたことは多くの高校に勇気を与えたことと思います。
夏の静岡県大会は熱くなりそうですね!
大野投手をもう一度見たいような、菊川に戻ってきてほしいような・・・。

すったりさん
前評判は前評判に過ぎないということを実感させられました。
常葉菊川は優勝候補の呼び声高い学校を次々と倒していき
どんな試合展開になろうとも自分たちの野球をしていましたね。
ワンパターンでしか勝てないチームは勝ちあがれないことも分かりました。
熊本工の機動力は見事でしたね。藤村選手の足の速さには本当に驚きました。
「もっと打てるようになって帰ってきたい」と言っていたときの
真っ直ぐ見つめた目がとても印象に残っています。
気持ちは夏ですか!その間に行われる春の大会や他のアマチュア野球もぜひ観戦してくださいね。

プライセスさん
同じ意見です。私は大会が始まる前まで石岡選手のことを全く知らなかったのですが
今大会最も光った野手でした。打順は低いですが、存在感はピカイチでしたね。
数えていませんが菊川は守備のタイム数が少ないほうだったと思います。
それはベンチが石岡選手を信頼しているからだと思いました。
田中投手の今後も楽しみです。

投稿者 矢島 : 2007年04月07日 19:18

 常葉菊川は田中投手と戸狩投手のサウスポー2枚看板がいて強いはずです。
優勝おめでとうございます。
ただ優勝インタビューで田中投手の顔色が冴えていなかったことが意外でした。
先発をはずされてしまったので優勝を素直に喜べなかったのかなと思いました。
 ところで2回戦で室戸高校に完敗した宇部商業に金の卵を見つけました。
その選手の名は2年生の三上慎司君。
エース高橋投手をリリーフしてマウンドに上がった三上君。
2点タイムリーを打たれはしたものも球速は140キロを計測!!!
かつて宇部商のピッチャーで140キロを計測した投手はいるでしょうか?!元広島カープの秋村さん以来かな?
三上君は身長が、たった165センチしかないのに、あれだけ力のある球を放るなんて凄過ぎます。
宇部商の未来は明るい!ゴーゴー三上君!

投稿者 Qのオヤジ : 2007年04月09日 17:31

Qのオヤジさん
三上選手も高橋投手と同じように野手を兼任できるセンスの良さがあります。
昨秋も山口県大会で先発、リリーフで登板していました。
甲子園での登板では投球のほとんどがストレートでしたね。
しかし、のびしろのある選手ですので今後の成長に期待したいです。

投稿者 矢島 : 2007年04月12日 19:00

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