2006年11月29日
城島よりメジャー?:浜崎孝宏
先日、福岡市内にある大学に取材に出向いた際「佐世保バーガー」ののぼりを見かけた。思い出すのは昨年のグルメ取材で、2日間で計15店舗=15個のバーガーを食べた、おいしく苦しい? 経験がよみがえった。全国的に知名度が定着しつつある「佐世保バーガー」だが、九州の誇る逸品を紹介したい。
世間的には直径約20センチほどのジャンボ・バーガーを想像される人も多いかと思うが、ほとんどは手のひらサイズで、大きいというわけではない。
なぜ、人気なのか。そのおいしさの秘密は、店主のこだわりに尽きる。無農薬野菜、卵など店主自らが、農家に足を運んで探した食材にこだわる素材派もいれば、オリジナルソースを染み込ませる創作派の2つに分かれる。パンもメーカーにオリジナルのパンを作ってもらったり、ベーコンを自前の工場でくん製にしたりと、かたくなまでのこだわりが、グルメファンに支持される理由だと思う。
終戦後、50年に佐世保米軍基地が置かれ、基地内で存在していたバーガーのレシピが街に伝わり始めた。大手ハンバーガー店のマクドナルドが71年に都内に初登場したが、それ以前に佐世保ではバーガー店が点在していた。「日本発祥バーガー」と言われるのもこれが理由だ。佐世保出身のマリナーズ城島捕手よりも、むしろ知名度は上かも知れない。
深夜まで営業しているバーガー専門店をのぞくと、市内の飲食店で一杯、お酒をたしなんだ客が、“シメのラーメン”ならぬ“シメのバーガー”をビールのつまみにやってくる光景に驚かされた。今年1月には城島とともにソフトバンク和田が、この地で自主トレを行い、老舗のバーガーを試食。美食家で知られる和田でさえ「これはファストフードではない。もはやディナーですよ」と感動。おやつ感覚ではなく、主食としても十分に通用すると太鼓判を押したほどだ。
JR佐世保駅構内にある情報センターには、バーガーマップもあり、そこでお好みのバーガー店を検討し、食べ歩くこともできる。11月から「九十九島(くじゅうくしま)かきバーガー」を提供する店舗も点在し、地元の食材を生かしたバーガーは来年2月末まで食べられるそうだ。
佐世保観光コンベンション協会の口木史香主任(32)は「県外客も多く、週末になれば、行列ができています」と盛況ぶりを伝えてくれた。10月末には同協会を中心に「佐世保バーガー認定委員会」が設立され、老舗のバーガー店に“お墨付き”を与え「佐世保バーガーの味を守っていきたい」(口木主任)と話してくれた。
創業52年のブルースカイ・宇土三千代店長は「父から受け継いだ味を変えないのが私の仕事だと思っています」と話した。1個1個を丹精込めて作り上げるには、少人数の手では限度がある。変わらぬ味を提供し続けることは難しいことだと思うが、味が変わらないからこそ、食した瞬間に、学生時代などのよき思い出が「あのときは、こうだったよな」とかフィードバックされるものだ。あなたの町の名物グルメには、どんな思い入れがありますか。
November 29, 2006 11:52 AM
