2006年06月20日
「それが何か?」潔し:小林千穂
どこもかしこもW杯一色。こうなったら、全然関係ないこと書いちゃおう、とも思ったんですが、芸能の現場でもやっぱりW杯だらけで、とりあえず取材対象に「サッカー、いかがですか」と聞いてる毎日。さして興味のなさそうなタレントたちも、にわかサッカー通になって「頑張れ、ニッポン!」とか言っちゃってる。聞いたはいいが、薄いコメントは聞かなかったことにしてます(いいのかな)。
4年に1度の大イベントなので、楽しくノレばいいと思うんだけど、どうしても便乗にしか思えないイベントもある。某映画の試写会の案内ファクスには「全員でジーコジャパンを応援します!」なんて、誘い文句が書いてある。何かと思えば、舞台上で「頑張れ、ジーコジャパン!」と登壇者一同が雄たけび。…ん、以上? おいおい、これだけなの? もうちょっと具体的なコメントがあるのかと期待してしまった。ちょっと目が点になってしまいました。いくら何でも、これだけで…。いいかげんにしなさい。
こんな毎日が続いて、食傷気味だったのですが、もちろん便乗しない人もいます。W杯楽しんでますか、と聞くと「え、まったく見てないよ。日本戦? 翌日は早朝仕事だったので寝ました」と答えた人や、サッカー関連のコメントを求めたら「知ったかぶりで言っちゃ失礼でしょ」と断った人も。代表選手とも交流のある俳優は「ここで僕がその人との交流を言ってどうなるの? こっちで頑張れなんて言うのは簡単だけど、そんなんじゃないからね」と、やんわり、コメントを断った。露出してナンボという世界で、サッカーについて語れば、その可能性は上がるという中、興味のないものは興味がないと言えたり、自分のポリシーや相手を思いやってのコメント拒否は、何だか潔いな~、と。
サッカー、サッカー、やっぱりサッカーの18日、全国でこっそりだけど大々的に行われたイベントがあった。環境省が行った「ブラックイルミネーション」という、明かりを一斉に消して、CO2削減の意識を高めようというもの。東京タワーもお台場の観覧車も、大阪・道頓堀のグリコの看板も、全国約4万の施設の明かりが消えた。消灯時間は午後8時から試合開始の午後10時までというドンピシャな時間。日本戦の日の、この時間帯。「あちゃ~、よりによってこんな日に設定しちゃったよ」なんて思ってるのではと思ったが、事務局は「ああ、知ってましたけど。それが何か」という答え。潔し。
3年前に東京タワーで取材した時は「キャンドルナイト」というネーミングで、ふもとに集まった人にろうそくが配られた。終わった後もしみじみ、夏祭りの後の帰り道、といった感だった。今年は消灯時間が終わって、一斉に明るくなった時、祭りが始まったんだなあ。鳥の目で想像してみました。午後10時、明かりが戻った時、静寂が消え去って、声のかたまりが空に飛んでいった感じ? 俯瞰(ふかん)したらどうだっただろう。
June 20, 2006 07:57 AM
