2006年05月08日
異国で気付く愛国心:千葉修宏
今、この原稿をフロリダ州タンパからテキサス州ダラスへの飛行機内で書いています。さっき、空港で買ったスタバのコーヒーの空きカップを捨ててくれと客室乗務員に頼んだら、「ちょっと待ってて」とどこかへ行ってしまいました。待ってるのに戻ってきてくれないよ~。小汚い格好でファーストクラス(そこしか空いていなかったから)に乗る、場違いな東洋人の若造はナメられるのか。それとも彼の記憶力が相当悪いのか…(失礼!)。
3日の晩に泊まった某ホテルでは、ケーブルをつないでいるのにインターネットにうまく接続できません。別の場所の同じホテルで同様の状況になり、部屋を替えてもらって接続できたケースが何度もあったので、今回もフロントに部屋替えを要請。しかし「もう空きの部屋がない。インターネット会社に直接電話して相談してくれ」とのつれない返事。
それはいいとして、その後にフロントの奥の部屋から「あいつの言ってる意味が分からないよ」という笑い声が聞こえてきてカチン。4日の晩の予約を即キャンセル。すでに次の取材のために押さえてあった別の場所の同じホテルもすべてキャンセルし、ライバルホテルに予約し直しました。ああ、すっきりした!
そんなこんなで、海外にいると逆に日本人のサービスのきめ細かさなんかに気付いたりもします。そうすると、日本にいる時は感じなかった愛国心なんかも芽生えてきたりするんですね。ちょっとだけど…。
そんな“なんちゃって愛国者”の留飲を下げるのが、メード・イン・ジャパンの活躍です。日本人大リーガーが打てば満足。WBCで日本代表が優勝して満足。記者席で米国人記者にパナソニック製パソコンの小ささと丈夫さを褒められただけで、自分が作ったわけでもないのに、偉そうな気分になります。
大好きな音楽でも、普段ほとんど聴かない邦楽なんかを聴いてみたり。最近、ハッとさせられたのは、DS455というヒップホップグループの「To Myself」という曲。リズムに合わせてライム(韻)を踏むのがラップの醍醐味(だいごみ)なんですけど、この人たちの歌詞が秀逸なんです。
<歌詞>うわべだけなら楽で派手 浮かれて浮わつきゃダメ、そこで負け 甘い誘惑はいつも金 大切なことはそんなもんじゃねえ てめえの道てめえで決める オレには見える必ずたどり着ける 自分ごまかすなウソはつくな 近道はねえ 後ろ振り向くな~(歌詞カードを持っていないので、間違ってたらゴメンなさい)
みたいなちょっとクサいけど結構共感できるライムにグサリ。と同時に、ヒップホップ文化は米国産だけど、日本語でもちゃんと気持ちの良い韻が踏めるんだと感心しました。こわもてのルックスだけど曲はすごくキャッチーなので1度、聴いてみてください。
一方、野球では僕が担当しているヤンキースの松井選手が4日のデビルレイズ戦で今季4号を含む3安打の大暴れ。米国人ファンから「ヒデキ~」と声援を受けている松井選手を見るのも、なんちゃって愛国者にはこれ以上ない幸せかも。そんな光景をこれからも期待します。
May 8, 2006 07:18 AM
