2006年04月14日
強烈!目力にやられた:村上秀明
17歳の愛ちゃんに圧倒された。目にやられたのである。
9日、北海道・帯広市にやって来た卓球の福原愛(グランプリ)の取材に行った。日本リーグのビッグトーナメントが開催され、「愛ちゃん効果」もあってか、体育館いっぱいの約2000人が集まった。自分も取材現場では初対面で、写真を撮りながら、フレーム内にいる愛ちゃんに注目した。
伝わってきたのは強烈な気迫だった。試合後の記者会見では別人のような柔らかい表情で話したが、試合中は「怖さ」まで感じさせた。スイッチをONにしたかのように、相手を威圧する雰囲気があった。結果的に一般シングルスで3年ぶりの優勝を果たしたが、すべての試合で共通した姿だった。
幼少時に「天才少女」としてテレビで涙を流していた、かつての姿はまったく想像できなかった。もちろん、どの選手も真剣な表情だったが、愛ちゃんはひと味違うように感じた。にらんでいるわけではないだろうが、目から飛び出るんじゃないかと思わせるパワー。「目力(めぢから)」が印象的だった。
この目力は広辞苑の定義では見当たらないが、数年前から芸能界やメークの世界で使われることが多いようだ。目のクリッとしたタレントが「目力がある」と注目を浴びる。目元に存在感をもたせるつけまつげ、マスカラ、カラーコンタクトなどの売り文句に「これで目力アップ!」という言葉もよく目にする。
これらの目力には、目の輝き、人を引きつける強い視線などの意味合いがあるが、愛ちゃんの場合は「負けない」という秘めた意志の強さを示す力だと感じた。愛ちゃんが好きなアニメ「名探偵コナン」の主人公、江戸川コナンも放送開始10年で表情も変わって、目力が出てきたという(本紙3月18日付参照)。「絶対に解決する」という強い意志の表れと、解釈したい。
過去の取材を振り返ると、目に力を感じた対象者が何人かいた。中でも、アイドルグループ「モーニング娘。」の元メンバー石黒彩が強く印象に残っている。98年秋、北海道版のインタビュー企画で取材した。当時は絶頂期を迎える直前くらいで、トレードマークの鼻ピアスも気になったが、何より目がキラキラしていた。もともとクリッと丸い目だが、夢と希望にあふれ、とにかく発言も前向きだった。
04年春、大リーグのサンディエゴ・パドレスに渡った大塚晶則投手(現レンジャーズ)にも同じ「目」を感じた。縁があってデビュー戦を現地取材したが、サヨナラ打を浴びても、とことん前向きだった。02年シーズン終了後に1度断念した大リーグ行きがようやく実現。その充実感が目からあふれ出ているように見えた。
「目は口ほどにものをいう」「目は心の鏡」というフレーズは、その通りだと思う。目力を確認しようと、鏡で自分のたれ目を見てみたが…。いつも、生き生きした目をしていたいものだ。
April 14, 2006 11:19 AM
