記者コラム「見た 聞いた 思った」

2006年04月08日

ロッカー取材解禁を:千葉修宏

 大リーグと日本プロ野球を取材する上で決定的に違うのは、選手が着替えるロッカー室に入れるかどうかです。日本の某球団を取材していた時には、長い駐車場までの階段を、選手にくっついて何往復もしたり、それはそれは体力がいりました。大リーグではロッカー室の中で腰を落ち着けて取材できます。そこでは選手の意外な素顔を垣間見ることもできます。

 ロッテを取材していた時、バレンタイン監督だったこともあり、ロッカー室取材を許可してもらえるように球団に働き掛けました。結局それは無理でしたが、試合後に監督室の中で取材することを許されました。これだって日本のプロ野球界では結構画期的だったと思います。負けて顔を真っ赤にして、まさに湯気が上っているようなボビーを観察するのも、なかなか面白みがあります(失礼!)。

 オークランドのマカフィー・コロシアムで行われた4月3日の開幕戦。ヤンキースのロッカー室で楽しいことがありました。誰かが先発ローテの一角チャコン投手のいすに、男性の大事な部分をかたどった茶色いおもちゃを置いたのです。

 それを見たチャコン投手は「お前が置いたんだろ」と、それをスターツ投手のロッカーに放り投げました。スターツ投手は「オレじゃねぇよ」と、それをライト投手のロッカーにストライク投球。15-2でアスレチックスに快勝した開幕戦の舞台裏では、実はチ○コが宙を舞っていたのです。

 その数日前、オープン戦を行ったアリゾナのチェース・フィールドでのこと。試合後、ウィリアムズ選手が日本報道陣のそばを通り過ぎた時、すごくいいにおいがしました。僕らは「おい、バーニーすげぇいいにおいの香水使ってるよ」なんていうおバカ会話で盛り上がってました。

 当のウィリアムズ選手本人は日本語は分からなかったようですが、自分のことを話されているというのは察知したようで、なんとなく照れ笑いを浮かべていました。そのうち僕らの1人が会話の内容を教えました。すると、オレはそっちの趣味はねーんだよとばかりに「おいおい、勘弁してくれよ」とウィリアムズ選手も頭を抱えて大爆笑。あらためてその気さくな人柄に触れることができました。

 また、ウィリアムズ選手がロッカー室で奏でるギターの音色もすごいんですよ本当に。この前はジャズ・フュージョン系の曲を弾いてましたけど、もうウェス・モンゴメリーとか、ジョージ・ベンソンですよ、あれは。

 ロッカー室は女性記者も取材に訪れますが、基本的に男子更衣室なので、選手はあまり女性の目を気にしません。今年メッツと契約し、春季キャンプの途中で引退してしまったブーン選手はマリナーズ時代、全裸&まじめな顔(ここがポイント)で記者に囲まれて話をしていました。結構笑えましたよ。

 意味不明の漢字の入れ墨を入れた選手や、服を着ているかのように見える全身タトゥー選手。乳首ピアスと下半身の一部が鎖でつながっている!? 選手など、日本ではあり得ないプレーヤーも発見できるロッカー室。日本でも解禁したら、面白いと思うけどなぁ。

April 8, 2006 11:43 AM