2006年03月21日
原石探す新たな挑戦:岡本学
Jリーグに続いて、19日からアマチュアサッカーの国内最高峰、日本フットボールリーグ(JFL)が開幕した。今季は2チーム増の全18チームが参加。12月3日の最終戦まで、各チームが34試合を戦い優勝を争う。18チームの中にはJ入会を目指すクラブチームもあれば企業、大学チームもある。その中で注目しているのがJリーグ千葉の下部組織、ジェフ・クラブだ。
千葉は00年(当時市原)、市原市民が立ち上げる形で95年に発足した「市原スポーツクラブ」の将来を見据え、傘下に収めた。以降、県リーグから関東リーグを順調に駆け上がり、今季からJリーグの下部組織としては初めてJFLに参戦することになった。才能が開花していない若いアマ選手の受け皿として、サッカーができる環境を与え、プロ選手へ育成することが狙い。関東リーグ2部に所属していた一昨季には、トップへ2選手を送り込んだ実績もある。今季は03年世界陸上男子200メートル銅メダリスト・末続慎吾のいとこのFW松本憲(18)を獲得。トップの練習に参加させながら、Jで通用する選手へ鍛えている。
そんなジェフ・クラブが今季から新たな挑戦を始めた。トップでプロ契約しながら出番に恵まれない若手にJFLで実戦経験を積ませようというもの。15日には5人をトップの登録から抹消し、ジェフ・クラブに登録。19日のJFL開幕戦、アローズ北陸戦に3人を出場させた。千葉の昼田強化部長は「サテライトリーグが30試合ぐらいあれば、そこで若手を鍛えることができるが今季はたった6試合。34試合あるJFLの真剣な戦いの中で若手に経験を積ませ、レベルアップすることでチーム内競争を激しくしたい。ボトムアップからトップアップへということ。お金のあるクラブは移籍で選手を獲得し補強すればいいが、ウチのようにお金がないクラブは知恵を出し、工夫して選手を育てるしかない」。
欧州ではトップの選手が下部組織の試合に、登録変更せずに出場できるのが一般的。ただ、国内では前例がなかった。日本協会、Jリーグ、JFLでは15日に千葉から登録変更手続き、問い合わせがあったのを受け対応を協議中。下部組織とトップをシーズン中、何度も行き来できるか、それを認めた場合に問題が生じないかなど検討している。
千葉は02年、アマ所属の選手をトップ傘下の選手ということで、登録変更せずサテライトリーグに出場できるよう認めさせた。今回どのような判断になるかは近く決定の見通しだが、結果はどうであれクラブの努力は評価できる。ユース年代にスターでなかった若手にジェフ・クラブでサッカーを続けられる環境を与え、今季から人材派遣会社をスポンサーにつけ仕事の面倒もみている。プロになりたいという埋もれた「原石」に間口を広げ、プロになった選手にはトップで活躍できるよう環境を整備する。千葉のチャレンジは、サッカー界を確実に活性化させている。
March 21, 2006 12:47 PM
