2006年03月01日
欧州組に新しい風を:岡本学
サッカー日本代表は今日28日、ドイツ・ドルトムントでボスニア・ヘルツェゴビナとの親善試合を行う。1月29日の宮崎合宿でW杯イヤーを始動したジーコジャパン。この試合が約1カ月にわたった強化期間の締めくくりになる。2・28(または3・1)は国際Aマッチデーで、欧州のクラブに所属する選手を代表の試合優先で招集できる日。W杯直前合宿を除いて唯一、欧州組が日本代表に合流できる貴重な機会に、DF中田浩(バーゼル)MF中田英(ボルトン)中村(セルティック)稲本(ウェストブロミッチ)松井(ルマン)FW柳沢(メッシーナ=3月1日から鹿島)高原(ハンブルガーSV)大黒(グルノーブル)の8選手を含む24選手が招集された。
8人の欧州組が招集されたことで、これまで日本代表が戦ってきた3試合(米国、フィンランド、インド戦)に招集されてきた国内組22選手から6選手が、今回のメンバーから外れた。22日のインド戦で代表2得点目を記録したFW巻(千葉)もそのうちの1人。23日のメンバー発表を翌日に控えたインド戦直後に「多分(遠征メンバーに入るのは)無理でしょう」と寂しげに言った姿が、欧州組が合流してきたドイツ入り後も頭から離れない。
宮崎合宿からインド戦まで、巻は自分の持ち味を出してきた。米国戦では加地のクロスを相手DFのほんの少し前に出て競り勝ち得意のヘディングで代表初ゴール。体ごとゴールへ向かうという「巻らしさ」をアピールした。ほかに落選したFW佐藤(広島)も前が開いたらシュート、そしてゴールを狙うどん欲な姿勢を練習から見せ、インド戦で1得点1アシストと結果を出した。また、MF長谷部(浦和)も相手守備陣を切り裂く積極的な動き、ドリブルを披露。代表では新顔の3選手が、自分の持ち味を十分に発揮した。それでも巻は「もっとプレーの精度を上げなくては」とコメント。精いっぱいやったという思いと、さらにレベルアップしなければW杯の日本代表に生き残れない、という上達への思いがにじみ出た。
今回は落選した3人だが、日本代表に確実に「新しい風」をもたらした。ただ、残念なのは「新しい風」が欧州組を含んだ日本代表へ吹き込まれなかったことだ。ボスニア・ヘルツェゴビナ戦の前に行われた2日間のボン合宿に彼ら3人も参加し、宮崎合宿からインド戦まで見せてきた持ち味を出してくれていたら、欧州組にも大きな刺激になっていただろう。この3選手には、それだけのパワーがあった。だからこそ、欧州組とやる機会が無かったことは悔やまれる。
今日28日で6月9日のW杯開幕まで101日。次回、欧州組が代表に合流するのは5月中旬に予定されているW杯メンバー発表後になる可能性が高く「新しい風」が融合する機会はないかもしれない。だが、この3人に限らず若い世代はあきらめず、W杯へ向かう日本代表へどんどん「新しい風」を送り続けてほしい。
March 1, 2006 11:50 AM
