2006年02月22日
WBCで球界のスーパースターを:浜崎孝宏
ソフトバンクのキャンプ地・宮崎からマリナーズ城島の取材で、米アリゾナ州ピオリアにやって来た。宮崎の日差しも2月とは思えなかったが、初めて足を踏み入れたピオリアの太陽もまばゆいばかりだ。日中の気温は20度超。壮大な砂漠地帯にできた町は、山に囲まれ、高さ10メートル超のサボテンを間近に見ることができる。景観を損ねぬように建造物の壁の色も茶系色に統一され、高層ビルも見当たらない。自然と人間生活が見事にマッチした美しい町だ。
城島がキャンプを行う球場施設もそんな景観の中にある。そこで、城島獲得に貢献したマリナーズのテッド・ハイド環太平洋スカウト部長に出会った。日本語が堪能な人物で、名刺を手渡すと話題は、日本人のメジャー挑戦に関する話題に及んだ。「日本でもメジャーで通用する選手は何人かいます。松坂、上原とか…。でもメジャーに来るか来ないかは、本人のハート次第ですね。日本でも年俸が高くなり、安定を求めるならメジャーに来る必要もないですから」。
城島も日本なら正捕手の座は揺るぎなかったが、さらなるレベルアップを求めて海を渡った。日本語と英語のコミュニケーション不足を解消するため、城島は週3回の「別メニュー」で英語のレッスンをこなし、言葉の壁を埋めようと必死だ。こちらの選手を尊重しながら、なおかつプレーをアピールしなくてはならない。チームの一員として、メジャーリーガーとして、生き抜くためには自分をメジャーにアジャストしていこうと努力している。
しかし、何か悔しい。日本の一流選手がメジャーに流失していく現状。日本球界の人気低下が叫ばれる今だからこそ、日米球界が共生する方法はないかと思う。もちろん「メジャーが世界NO・1リーグ」ということは認めるが…。3月開催のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)でお互いの国が盛り上げて、今後レベルアップしていけば日米、中南米、アジアの選手交流もより盛んになるのではないかと思い、ハイド部長聞いてみた。だが「それはちょっと難しいかもね。メジャーのオーナーはお金が好きですからね(笑い)。(WBCなど国際大会で)交流が盛んになればいいと思っているのは、資金に乏しい球団じゃないんでしょうか」と話した。球団経営は商売。「球団を強くして人気を上げ、モノを売る」という考えは正論だ。自分が思う日本びいき? の考えは残念ながら打ち消された。メジャー人気が衰えを見せれば、球団経営が苦しくなるのは当然、ある。しかし、もう1つの考え方として世界各国が野球の面白さを理解していくことで、サッカー界のロナウド(ブラジル代表)ジダン(フランス代表)のような世界的スーパースターが生まれ、世界規模でビジネスチャンスがさらに広がってくると思う。広告、グッズ販売など売り上げは今の何倍にもアップすると思うのだが…。
福岡でのWBC日本代表合宿がスタートした。日本代表の王監督は「第1回目をやることにまずは意義がある」と言った。世界に野球人気を広めるビッグチャンス。日本の応援はもちろんだが、野球の面白さを世界中のベースボールファンと分かち合いたいものだ。
February 22, 2006 10:14 AM
