2005年11月29日
海外G1馬券購入を:高木一成
「百聞は一見にしかず」というのは有名なことわざだが、その先はあまり知られていない。「百見は一考にしかず」、そして「百考は一行にしかず」と続くのだと、高校時代に物理の先生が雑談で話していたのを思い出した。100回聞くよりも1回見た方がよく理解できる。それも、100回漠然と見るよりも、見たことについてきちんと考えるかで、大きな違いが出る。さらに頭で考えるだけでなく、実際に行動してみないとダメだということ。
入社してレース部に配属されたてのころ、先輩記者に「少額でも馬券を買ってレースを見た方がいいよ」と教えられた。その方がレースを集中して見るからだ。少なくとも自分が買った馬がどんな競馬をしたかを注意して見ることが勉強になるし、馬券でうれしい(痛い)思いをしたことが、次の予想につながっていく。すぐに「買いすぎだよ」と言われるようになってしまったのは置いといて、まぁこれも競馬版「百聞は…」の一例だろう。
が、買って覚えようとしても、それができないレースがある。それが昨日、東京競馬場で行われたジャパンCだ。世界から強豪が集まり、1着賞金は一般の人にもなじみが深いと思われるダービーや、有馬記念より高い2億5000万円。国際的な評価も、有馬記念を勝つよりJCを勝つ方が高いといわれる。国際化の進む中央競馬において、位置付けは年々高くなっているが、馬券を買う側に回ると手を出しづらい。
その理由はくしくも目玉である外国馬の存在。出走馬がどんな馬かは、当然資料で調べるが、生でレースを見ていないだけにイメージはわきづらい。これが純粋に高いレベルのプレーを楽しんだりすればいいサッカー、野球など、他の競技なら「○○の秘密兵器」とか「○○の隠し玉」とかはファンの心を躍らせる存在になる。だけど、自分のお金をかける対象となると話は別。予想と実際の結果は別として、日本馬同士のG1より自信を持って推奨するのは難しい。
そこで思うのが、海外の主要レースだけでも日本で馬券が買えるようにならないか、ということ。香港では、自国の英雄サイレントウィットネスが参戦したスプリンターズSの放送権を買い取って馬券を買えるようにした(オッズはJRAとは連動せず独自のもの)。米国でも一部G1では同様のケースがある。逆のことをやった場合、日本のファンがどれだけ反応を示すかは分からないが、少なくともJCに馬券を買ったことのある馬が来ることは多くなる。それが多少なりとも購買意欲に影響してもおかしくない。
趣旨は変わるが、もうひとつ海外G1を買えるようにしてほしい理由は、今年無敗の3冠達成で社会的にも話題になったディープインパクト。来年はおそらく海外のビッグレースに挑戦することになる。もし世界最高峰といわれるフランスの凱旋門賞などに出走したとしたら、換金目的でなくとも、応援の意味で、少額でも単勝馬券を買いたい人は多いはず。早いうちにそういうシステムができれば、ファンへのサービスにもなると思うのだが。
November 29, 2005 10:04 AM
