記者コラム「見た 聞いた 思った」

2005年10月31日

Jも千葉11・5必見:岡本学

 プロ野球でロッテが31年ぶりに日本一に輝いた。少年野球のコーチをするほど野球好きだが、サッカー担当をしている関係もあって、恥ずかしながらMVPの今江をはじめ、若手選手のほとんどの顔と名前が一致しなかった。23日の第2戦を観戦した千葉市民でもある日本サッカー協会の川淵三郎キャプテンも完封勝利を飾った渡辺俊、今江を知らなかった。そして、その活躍に驚いたという。

 日本シリーズに入ってテレビ中継が全国ネットになり、ロッテの快進撃とともに選手の顔と名前を一致させた人も多いことだろう。テレビ観戦した人の中には今江の8打席連続安打にしびれ、地面すれすれから浮き上がってくる渡辺俊の投球に驚き、スタンドとグラウンドが一体になるロッテファンの応援に魅せられ、来季は千葉マリンスタジアムへ応援に行きたい、と思った人も少なくないだろう。私も31年前、金田正一監督のパフォーマンスと優勝に刺激され、ロッテファンクラブに入り、神宮球場に試合を見に行った。

 今季のロッテのように、日本一を争うような大舞台でプレーすることは、チームを大きくする可能性を秘めている。ロッテと同じ千葉市にホームを置く(市原市もホームタウン)サッカーJリーグのジェフ千葉にも、その可能性がある。G大阪とのナビスコ杯決勝(11月5日午後1時5分開始、東京・国立競技場)で、Jリーグが開幕した93年以降、初のタイトルを狙う。

 千葉は98年にナビスコ杯決勝で磐田に0-4と敗れ、J初タイトルを逃しており、今回は鼻息も荒い。というのも、今年10月に千葉市内に新スタジアムがオープン。昨季まで8年連続のJ1観客動員最下位という不名誉な状況を抜け出すにはこれ以上ない「ハード」が完成したからだ。フクダ電子アリーナ(フクアリ)はJR蘇我駅から徒歩圏のサッカー専用スタジアム。就任3年目のオシム監督の下、実力をつけた千葉にとって、多くのサポーターを集められる環境がこれまで以上に整った。

 ナビスコ杯決勝はそのホーム、フクアリではなく、国立競技場で行われる。だが、Jリーグでは少なくなった地上波全国ネット(フジテレビ系列)で生中継がある。サッカー記者の間でも「見ていて面白い」千葉オシムサッカーをアピールできる絶好の機会。今後、毎回のようにフクアリを満員にし、J1観客動員の「万年」最下位を脱出する転機になる可能性もある。

 前千葉担当(93、94、04年に担当)としてナビスコ杯決勝には、ぜひ、注目してほしい。日本代表MF阿部の堅実な守備に右足からの決定力があるFK、同FW巻の体ごとゴールへ向かうヘディング、またMF坂本のハードマーク、MF佐藤の果敢な攻め上がり、さらに水本、水野、山岸らイキのいい若手もいる。走りまくる攻撃的なサッカーを展開する千葉の戦いぶりに、川淵キャプテンが今江、渡辺俊を見て驚いたように、新たな発見があるかも。お見逃しなく!

October 31, 2005 11:10 AM