2005年10月04日
日記は自己セラピー:永井孝昌
あれやこれや、やたらと「へぇ」だ「むぅ」だと考えることが多かった1週間だった。たわいもないネタを無理やり原稿1本分に伸ばしても中身が薄くなるばかりなので、今回は日記形式で。
9月26日(月)
「カノッサの屈辱」以来、必ずあった深夜のお気に入り番組が絶滅する日がやってきた。仕事もそこそこに帰宅して「内村プロデュース」最終回を見る。明日は「ヘビメタさん」も最終回。これでもう、録画してまで見る深夜番組がひとつもなくなった。深夜枠がすっかりゴールデンへの“昇格審査場”に堕(だ)したせいなのか、それともオレが歳をとったのか。
9月27日(火)
海外出張直前だというのに痛烈な歯の痛みに見舞われて、4年ぶりに歯医者へ。抜かれた神経を初めて見たが、思ったよりも図太くなかった。強がってはいても中身はチキン、ということか。そんなことを考えながら、夜は知人と焼き鳥屋へ。最近「耳が弱い人は右耳に息を吹きかけられると右半身だけに鳥肌が立つ」と聞いたが、いまだ確認できていない。
9月28日(水)
恵比寿で関係者と一杯。「デトックス・ダイエット」なる言葉を初めて聞く。体内の毒素を排出して健康になる、というものらしい。ここは先の衆院選で初当選した「チェリー隊」((C)前原民主党代表)にもデトックスに挑戦してもらいたいところ。毒素より先にサビが出てきそうだが。付け出しの「とうもろこしの刺身」にいたく感動して帰宅。
9月29日(木)
銀座で知人と天ぷら。「(天ぷらの名店)近藤はうまい」「冷凍エビは揚げても尻尾が開かない」などと語る知人のうんちくを聞きながら、超高級店とは「客の客」のためにあるものと再認識する。接待できる店を100知っていても、自分の金で、迷わず行ける店を持っていなければ「うまい店を知っている」とは言わない。
9月30日(金)
お台場で知人と寿司。カウンター越しに見えるレインボーブリッジが虹色に照らされていて驚く。何ごとかと聞けば「こんな色にライトアップされたのを見るのは初めて。クリスマスは、普段は白色の橋の最上部の点滅灯が赤と緑になったりするんですがね」と大将。調べてみれば10月1日からの道路関係4公団の民営化を記念した一夜限りのイベントだったそう。「民営化しても談合疑惑の消えない橋が玉虫色とは」と心の中で憎まれ口をたたく。
10月1日(土)
海外出張へ出発直前のオレに気遣ったのか、後輩企画の「壮行麻雀会」に参加。勝った負けたと日記に書くのは家計簿をつけているみたいでイヤ、と理由をつけて結果は明記しない。
10月2日(日)
コラム締め切り。15歳の時、好きな女の子の名前をおふくろにのぞき見されたのをきっかけに書くのをやめた日記だが、今や、のぞき見どころか書いた日記を自ら不特定多数に発信する時代。伝えたいことばかりがはんらんする中で、日記は、伝えたくても伝えられない苦悩、逡巡、葛藤をたたきつける「自己セラピー」としての意味を強めていくのかもしれない。
October 4, 2005 11:12 AM
